
新城島の節祭(せつまつり)に花城家だけが歌う、「犬使屋(いんつぃきやー)の金盛(かなむり)のマイフナ」という歌がある。「マイフナ」というのは立派な人という意味で、金盛は偉い人と島の人から尊敬されていた。その金盛という人は、一櫂(ひとやく)で千尋(せんひろ)も船を走らせ、一晩のうちに与那国に行き、恋人と会って帰って来たという力士(りきし)であった。ところがあるときどんなに力強く漕いでも船が走らないので不思議に思い調べてみると、船底に女の髪がついていた。その髪の毛は、恋人のものでカニムルを新城島に帰さないための仕業であったという。その人が上地(かみじ)から船を出し入れしたところは、上地(かみじ)の港に着くと右手に高いグスクみたいなのがあって、そこを越(くい)ぬ頂(ぱな)と言っていた。その越(くい)ぬ頂(ぱな)の西側で岩と岩との間に人間が一人やっと登れるような場所に船を置いて、その近くには、船を浮かべるのに都合のよい礁湖(ゆぬん)という溝があり、そのあたりは、ユノンマタと呼んでいる。この人の墓は、新城島の上地(かみじ)の花城家の屋敷の西側にあり、その墓には一〇メートルぐらい伸びたヨナグニサンと蒲葵(く ば)の木が三本もあって、そこには、大人三人が抱でえるぐらいのクワの木の枯れた芯が倒れていた。
| レコード番号 | 47O340588 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C040 |
| 決定題名 | 金盛の与那国通い(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 安里功 |
| 話者名かな | あさといさお |
| 生年月日 | 19290606 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市竹富町新城 |
| 記録日 | 19980312 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字新川 T47 B01 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 八重山諸島民話集 P180 |
| キーワード | 新城島,節祭,花城家,歌,犬使屋,金盛,マイフナ,立派な人,尊敬,一櫂,千尋,船,与那国,恋人,力士,不思議,船底,女の髪,仕業,上地,グスク,越(くい)ぬ頂(ぱな),礁湖(ゆぬん),ユノンマタ,墓,ヨナグニサン,蒲葵 |
| 梗概(こうがい) | 新城島の節祭(せつまつり)に花城家だけが歌う、「犬使屋(いんつぃきやー)の金盛(かなむり)のマイフナ」という歌がある。「マイフナ」というのは立派な人という意味で、金盛は偉い人と島の人から尊敬されていた。その金盛という人は、一櫂(ひとやく)で千尋(せんひろ)も船を走らせ、一晩のうちに与那国に行き、恋人と会って帰って来たという力士(りきし)であった。ところがあるときどんなに力強く漕いでも船が走らないので不思議に思い調べてみると、船底に女の髪がついていた。その髪の毛は、恋人のものでカニムルを新城島に帰さないための仕業であったという。その人が上地(かみじ)から船を出し入れしたところは、上地(かみじ)の港に着くと右手に高いグスクみたいなのがあって、そこを越(くい)ぬ頂(ぱな)と言っていた。その越(くい)ぬ頂(ぱな)の西側で岩と岩との間に人間が一人やっと登れるような場所に船を置いて、その近くには、船を浮かべるのに都合のよい礁湖(ゆぬん)という溝があり、そのあたりは、ユノンマタと呼んでいる。この人の墓は、新城島の上地(かみじ)の花城家の屋敷の西側にあり、その墓には一〇メートルぐらい伸びたヨナグニサンと蒲葵(く ば)の木が三本もあって、そこには、大人三人が抱でえるぐらいのクワの木の枯れた芯が倒れていた。 |
| 全体の記録時間数 | 6:02 |
| 物語の時間数 | 4:05 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |