
昔の祖母さんなんかの話だよ。昔、雀は姉さんで、蛙と蝙蝠(こうもり)は弟だったみたい。一番上の姉さんの雀はいつも一生懸命機を織っておったって。そのうちにお母さんが病気になって、「自分はとっても苦しいから水を少し飲まして。」っておっしゃったから、二人の弟にナータツ井泉(かー)まで水汲みにやったと。それからも姉さんは一生懸命機織りをしながら世話していたけど、なかなか帰って来ないって。お母さんが、「何で来ないかね。来ないかね。」と待っておるうちに、お母さんが亡くなりそうになったから、「早く水持ってこないかな。」と姉さんが心配しているうちに、ようやく弟たちが持って来たところが、お母さんは泡(あー)ぶくぶくしてもよ、その水飲んでもよ、間に合わなかった。それで、「姉さんは、孝行者だから人の家の倉の軒下で米でもね、いつまでも取って食べて生きなさい。弟のお前たち二人はさ、親不孝者で今ごろ来たから、お前はゴーロ、ゴーロ(食べてちょうだい)と鳴いてよ。またお前はよ、福木の実でも取って食べれ。」と言ったから、姉さんの雀は今でも軒下に住んでいるから、クラグヮー(倉小)って言うさあね。蛙は水を持ってきたけど、間に合わなかったから、今も溝の所で、「食べてちょうだい。お母さん、」ってコール、コールと鳴くでしょ。また蝙蝠(こうもり)は福木(ふくぎ)の木の下で逆様になって福木の実を食べけいるよね。そのとき水を汲みに行ったナータツ井戸(か ー)は、大工屋の祖先が掘った新川(あらかわ)の西にある井戸だから、自分のシマに例えて話したんじゃないて思うさ。
| レコード番号 | 47O340579 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C039 |
| 決定題名 | 雀孝行(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 崎枝キヨ |
| 話者名かな | さきえだきよ |
| 生年月日 | 19160711 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字新川 |
| 記録日 | 19980312 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字新川 T46 B07 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 11,20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 石垣島の民話 P166 |
| キーワード | 雀,姉さん,蛙,コウモリ,弟,一生懸命,機,母さん,病気,水,ナータツカー,泡,孝行者,家の倉,軒下,米,親不孝者,福木の実,クラグヮー |
| 梗概(こうがい) | 昔の祖母さんなんかの話だよ。昔、雀は姉さんで、蛙と蝙蝠(こうもり)は弟だったみたい。一番上の姉さんの雀はいつも一生懸命機を織っておったって。そのうちにお母さんが病気になって、「自分はとっても苦しいから水を少し飲まして。」っておっしゃったから、二人の弟にナータツ井泉(かー)まで水汲みにやったと。それからも姉さんは一生懸命機織りをしながら世話していたけど、なかなか帰って来ないって。お母さんが、「何で来ないかね。来ないかね。」と待っておるうちに、お母さんが亡くなりそうになったから、「早く水持ってこないかな。」と姉さんが心配しているうちに、ようやく弟たちが持って来たところが、お母さんは泡(あー)ぶくぶくしてもよ、その水飲んでもよ、間に合わなかった。それで、「姉さんは、孝行者だから人の家の倉の軒下で米でもね、いつまでも取って食べて生きなさい。弟のお前たち二人はさ、親不孝者で今ごろ来たから、お前はゴーロ、ゴーロ(食べてちょうだい)と鳴いてよ。またお前はよ、福木の実でも取って食べれ。」と言ったから、姉さんの雀は今でも軒下に住んでいるから、クラグヮー(倉小)って言うさあね。蛙は水を持ってきたけど、間に合わなかったから、今も溝の所で、「食べてちょうだい。お母さん、」ってコール、コールと鳴くでしょ。また蝙蝠(こうもり)は福木(ふくぎ)の木の下で逆様になって福木の実を食べけいるよね。そのとき水を汲みに行ったナータツ井戸(か ー)は、大工屋の祖先が掘った新川(あらかわ)の西にある井戸だから、自分のシマに例えて話したんじゃないて思うさ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:47 |
| 物語の時間数 | 2:43 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |