
風邪のことをハナスキという。昔、浜の近くに一人のおばあさんが住んでいた。あるときたくさんの人夫を乗せた大きな船が近づいてきた。するとその中の頭らしい人がおばあさんの家に来て、「おばあさん、のどが渇いているので水を飲ませてくださいませんか」とたのむと、優しいおばあさんは「どうぞどうぞ、お茶もあります、お茶うけもどうぞ」と、お茶うけのにんにく漬けを出した。するとその船の人は少し驚いた様子だったが、「ありがとうございます、おばあさんが親切にしてくれたので本当のことを言いますが、実は自分達は人間ではなく、ハナスキを運んでいる夜烏です。一番嫌いなものはこのにんにくですので、この時期にはぜひ食べてください。それから、自分達が夜鳴いて上を通る時には、おばあさんは自分の家の名を言って、臼を三回叩いてください。そうしたら、ハナスキは落としませんから」と言い残して船へ戻った。すると、先ほどまでおばあさんが船と見たのは大きなガジュマルの木で、人と見たのは黒いカラスであった。翌年から、秋風が吹く頃、夜烏が鳴いて空を行く時、「ここはナーマーヤー(長間家)のウイドー、カイダニヤーノウイドー」と言って臼を叩いて、風邪を追い払うようになった。
| レコード番号 | 47O340502 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C035 |
| 決定題名 | 風邪の神払い由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | ハナスキを防いだ話 |
| 話者名 | 山根慶子 |
| 話者名かな | やまねけいこ |
| 生年月日 | 19241105 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字新川 |
| 記録日 | 19970913 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字新川 T43 A09 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12,51 |
| 発句(ほっく) | むかし |
| 伝承事情 | 慶応元年生まれのお祖母さんから聞いた |
| 文字化資料 | 石垣島の民話 P138 |
| キーワード | 風邪,ハナスキ,浜辺,おばあさん,人夫,船,お茶,にんにく,びっくりした,正体,風邪にかからない方法,家の名,臼,三回,叩く,ガジュマル,夜鳥,ナーマーヤード,カイダニヤーノウイドー,長間家 |
| 梗概(こうがい) | 風邪のことをハナスキという。昔、浜の近くに一人のおばあさんが住んでいた。あるときたくさんの人夫を乗せた大きな船が近づいてきた。するとその中の頭らしい人がおばあさんの家に来て、「おばあさん、のどが渇いているので水を飲ませてくださいませんか」とたのむと、優しいおばあさんは「どうぞどうぞ、お茶もあります、お茶うけもどうぞ」と、お茶うけのにんにく漬けを出した。するとその船の人は少し驚いた様子だったが、「ありがとうございます、おばあさんが親切にしてくれたので本当のことを言いますが、実は自分達は人間ではなく、ハナスキを運んでいる夜烏です。一番嫌いなものはこのにんにくですので、この時期にはぜひ食べてください。それから、自分達が夜鳴いて上を通る時には、おばあさんは自分の家の名を言って、臼を三回叩いてください。そうしたら、ハナスキは落としませんから」と言い残して船へ戻った。すると、先ほどまでおばあさんが船と見たのは大きなガジュマルの木で、人と見たのは黒いカラスであった。翌年から、秋風が吹く頃、夜烏が鳴いて空を行く時、「ここはナーマーヤー(長間家)のウイドー、カイダニヤーノウイドー」と言って臼を叩いて、風邪を追い払うようになった。 |
| 全体の記録時間数 | 3:32 |
| 物語の時間数 | 2:42 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |