
昔々、孝行な息子がおりました。息子は親を亡くした後、「自分の親はあの世でどんな暮らしをしてるんだろうか。」と思うとじっとしておられずに、お坊さんを訪ねに行きました。お坊さんは、「そんなに親の姿が見たいのなら、お供えの食事を作って待っていなさい。」とおっしゃいました。息子は言われたようにお供えの食事を作ってお坊さんを待ちました。お坊さんは食べ物を仏壇に供えお経を唱えました。息子がお坊さんの後ろに座っていると、お坊さんが突然袈裟の袖をかざしました。息子が袖の向こうを見ると母親が見えましたが、生きていたころの面影はなく痩せ細っていて、お供えの食べ物を食べようとするが口へ届かないうちに火となり、食べることができません。お坊さんは息子に言いました。「あなたの親は生前の業が深く餓鬼道に苦しんでいるので、八月一四日に海山からの珍味の御馳走を作り、お供えをするように。そのときもう一度来ますから。」と言い残して帰りました。息子はその日を待って山海の珍味を作ってお坊さんのお出でを待ってました。お坊さんは前のときと同じように経を唱え、衣の袖をかざしました。すると母親が見えてお供えの御馳走を食べました。「八月一四日の今日のこの日は、年に一度餓鬼道の人も許されて食べ物も取ることができる。」とお坊さんは教えてくれたので、親孝行な息子は次の年からその日を挟んで前後三日間、亡くなった人のために供養をするようになり、それを伝え聞いた村人も孝行息子を見習ってお盆の行事をし今日に至っていると言うことです。
| レコード番号 | 47O340498 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C035 |
| 決定題名 | お盆の始まり(共通語) |
| 話者がつけた題名 | お盆の由来 |
| 話者名 | 山根慶子 |
| 話者名かな | やまねけいこ |
| 生年月日 | 19241105 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字新川 |
| 記録日 | 19970913 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字新川 T43 A05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20,80 |
| 発句(ほっく) | むかしむかし |
| 伝承事情 | 慶応元年生まれのお祖母さんから聞いた |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 孝行な息子,親,お坊さん,お供え,食事,仏壇,お経,火,業,餓鬼道,七月一四日,海山,珍味,御馳走,八月一四日,前後三日間,供養,お盆 |
| 梗概(こうがい) | 昔々、孝行な息子がおりました。息子は親を亡くした後、「自分の親はあの世でどんな暮らしをしてるんだろうか。」と思うとじっとしておられずに、お坊さんを訪ねに行きました。お坊さんは、「そんなに親の姿が見たいのなら、お供えの食事を作って待っていなさい。」とおっしゃいました。息子は言われたようにお供えの食事を作ってお坊さんを待ちました。お坊さんは食べ物を仏壇に供えお経を唱えました。息子がお坊さんの後ろに座っていると、お坊さんが突然袈裟の袖をかざしました。息子が袖の向こうを見ると母親が見えましたが、生きていたころの面影はなく痩せ細っていて、お供えの食べ物を食べようとするが口へ届かないうちに火となり、食べることができません。お坊さんは息子に言いました。「あなたの親は生前の業が深く餓鬼道に苦しんでいるので、八月一四日に海山からの珍味の御馳走を作り、お供えをするように。そのときもう一度来ますから。」と言い残して帰りました。息子はその日を待って山海の珍味を作ってお坊さんのお出でを待ってました。お坊さんは前のときと同じように経を唱え、衣の袖をかざしました。すると母親が見えてお供えの御馳走を食べました。「八月一四日の今日のこの日は、年に一度餓鬼道の人も許されて食べ物も取ることができる。」とお坊さんは教えてくれたので、親孝行な息子は次の年からその日を挟んで前後三日間、亡くなった人のために供養をするようになり、それを伝え聞いた村人も孝行息子を見習ってお盆の行事をし今日に至っていると言うことです。 |
| 全体の記録時間数 | 2:35 |
| 物語の時間数 | 2:23 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |