
昔は、各家庭で井戸を掘るということは金がかかったから村から費用を出して、井戸を掘る人に頼んで村で一個か二個ぐらいの井戸を掘っていたんです。「はい、あんたは新川(あらかわ)のどこそこに行って下さい。」と頼まれて、二人の人に広い道の傍を掘らしたんだけども、そこは非常に石が堅くて、あの当時は機材が良くないくて良い道具みたいなのがないから、鑿(のみ)みたいな物で掘っていたから、一日で一寸分か五寸分かぐらいしか掘れないので、非常にくたびれておった。昼はその人が掘っていると、まだ水は出ないが中間ごろにまで掘って行くと、夜は宮鳥(みやとり)の神様が掘っておられたって。だから翌日来て見ると昨日より掘られているから、「昨日はここまでだったが、今日来て見たら、昨日よりも一寸ぐらい下に落ちてるね。」と不思議がっていたが、それが毎日続いてそれが水が出るまで続いたから、皆が不思議に思ってね、二人は、「いやあ、これは確かに宮鳥御嶽(みやとりおたけ)の神様が夜は掘っておられる。」と言うことで、本当は、方言ではソーソーマ井戸(か ー)という二中井戸(ふたなかかー)なんですが、宮鳥御嶽の神様が手伝って水を出してもらったんだから宮鳥御嶽の井戸とも言っているんですね。ソーソーマ井戸(か ー)というこの井戸を歌ったユンタもあるんです。ユンタは労働の歌ですね。だから、宮鳥御嶽の行事のときに、宮鳥御嶽に司連中と役人が来て一晩中集まって夜籠りをしてするんですが、そのときは必ずまず最初にこのソーソーマ井戸(か ー)ユンタを歌うんです。また、このソーソーマ井戸というのは、「宮鳥御嶽の神様の手力でこうして水を流してもらったんだから、宮鳥御嶽のいろんな行事のときの水はこれを使いなさい。」と言うことで、宮鳥御嶽の行事のときには、その井戸の水を使っています。昔は、私なんか小学校時代は、この井戸は開けたままになっているから、その井戸の中を見たらね、上から四メーターぐらいまでは、堅い石になっていて、堅い石の真ん中だけ掘られているんです。だから、この井戸を掘るには、大変苦労して掘らったんだなと思いました。
| レコード番号 | 47O341056 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C080 |
| 決定題名 | 二中井戸(共通語) |
| 話者がつけた題名 | ソーソーマカー |
| 話者名 | 玉代勢長伝 |
| 話者名かな | たまよせちょうでん |
| 生年月日 | 19171028 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字石垣 |
| 記録日 | 19980907 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市石垣 T35 A08 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 八重山諸島民話集 P164 |
| キーワード | 井戸,石,堅く,昼,夜,宮鳥の神様,不思議,宮鳥御嶽,ソーソーマ井戸,二中井戸,ユンタ,労働の歌,司,役人,夜籠り,最初,行事 |
| 梗概(こうがい) | 昔は、各家庭で井戸を掘るということは金がかかったから村から費用を出して、井戸を掘る人に頼んで村で一個か二個ぐらいの井戸を掘っていたんです。「はい、あんたは新川(あらかわ)のどこそこに行って下さい。」と頼まれて、二人の人に広い道の傍を掘らしたんだけども、そこは非常に石が堅くて、あの当時は機材が良くないくて良い道具みたいなのがないから、鑿(のみ)みたいな物で掘っていたから、一日で一寸分か五寸分かぐらいしか掘れないので、非常にくたびれておった。昼はその人が掘っていると、まだ水は出ないが中間ごろにまで掘って行くと、夜は宮鳥(みやとり)の神様が掘っておられたって。だから翌日来て見ると昨日より掘られているから、「昨日はここまでだったが、今日来て見たら、昨日よりも一寸ぐらい下に落ちてるね。」と不思議がっていたが、それが毎日続いてそれが水が出るまで続いたから、皆が不思議に思ってね、二人は、「いやあ、これは確かに宮鳥御嶽(みやとりおたけ)の神様が夜は掘っておられる。」と言うことで、本当は、方言ではソーソーマ井戸(か ー)という二中井戸(ふたなかかー)なんですが、宮鳥御嶽の神様が手伝って水を出してもらったんだから宮鳥御嶽の井戸とも言っているんですね。ソーソーマ井戸(か ー)というこの井戸を歌ったユンタもあるんです。ユンタは労働の歌ですね。だから、宮鳥御嶽の行事のときに、宮鳥御嶽に司連中と役人が来て一晩中集まって夜籠りをしてするんですが、そのときは必ずまず最初にこのソーソーマ井戸(か ー)ユンタを歌うんです。また、このソーソーマ井戸というのは、「宮鳥御嶽の神様の手力でこうして水を流してもらったんだから、宮鳥御嶽のいろんな行事のときの水はこれを使いなさい。」と言うことで、宮鳥御嶽の行事のときには、その井戸の水を使っています。昔は、私なんか小学校時代は、この井戸は開けたままになっているから、その井戸の中を見たらね、上から四メーターぐらいまでは、堅い石になっていて、堅い石の真ん中だけ掘られているんです。だから、この井戸を掘るには、大変苦労して掘らったんだなと思いました。 |
| 全体の記録時間数 | 4:58 |
| 物語の時間数 | 4:45 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |