真栄里トゥバラーマ(共通語)

概要

これはね、真栄里部落の仲筋(なかすず)という屋号の家にカヌシャーマという非常に美人の娘がいて、男の人が非常にあこがれておった。昔は紙も鉛筆もないんでラブレターも書けない。もちろん電話ありませんので、歌で偲んでいていろいろ話をかけようとするんだけど、両親がそういう歌を聞いたから、夜も両親の中にはさんでカヌシャーマを寝かしてね、どうしても青年は男女の話はできなかったんだったらしいです。それで、青年は、「今度はそれじゃ歌をうたうとそれを聞いてその感情を受け入れるんじゃないかな。」という意味合いでね、歌ったトゥバラーマと言う歌もある。このトゥバラーマという歌は男女の掛け合いの歌で、今四箇から白保(しらほ)に行く道路を中道道(なかどうみつ)と言うんです。これは平得(ひらえ)と真栄里との間を通っていくんですよ。中道道(なかどうみつ)の上は平得で下は真栄里で、真栄里部落の仲筋に仲筋屋にカヌシャーマがおったから、歌詞も、「中道道(なかどうみつ)七回(ななけーら)通(かよー)けー。」と七回も男性は通ったが、仲筋カヌシャーマは相談はできなかったと言う意味ですね。そうすると、その女の人はカヌシャーマの言い分の返しの歌がね、またあるんですよね。それは、「ふたえらまーぎが一つになるときに来てください。カーラの水のつききしはまだ。」と歌ったそうです。「ふたえらまーぎ」の「まーぎ」と言うのは「垣根」のことですよね。その垣根は、ここでは睫毛(まつげ)のことですから、睫毛(まつげ)が一つになって人々が眠った夜に川の流れが止まったように人が通わず静かになった夜中に、来てくださいというのが女の言い分であったと。このカヌシャーマは、石垣市(いしがきし)の大川(おおかわ)、登野城(とのしろ)、大川、石垣(いしがき)、新川(あらかわ)で四つの部落を昔は四箇(し か)と言っていたからね、その四箇の青年が行くのを向こうのカヌシャーマは待っておったんですよね。だから、誰とは言わない。名前も知らないこの若い男性連中は、「必ず僕がものにしてやる。」と言う各自の意気込みで、互いに相談もなく夜雨の降るときでも笠を被っててでもね、行ったと言うことなんですよね。ところが向こう行って話をしようとしたってなかなか出てこなかったと。この女は男性は誰ということは決めてはないわけです。後で、仲筋カヌシャーマは宮良家(みやらけ)に嫁いできたらしいんですよ。いまだに宮良家にはこのカヌシャーマの墓と言って碑が建っていますよ。

再生時間:6:14

民話詳細DATA

レコード番号 47O341004
CD番号 47O34C076
決定題名 真栄里トゥバラーマ(共通語)
話者がつけた題名 トゥバラーマ由来
話者名 玉代勢長伝
話者名かな たまよせちょうでん
生年月日 19171028
性別
出身地 沖縄県石垣市字石垣
記録日 19980314
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石垣市石垣 T31 A01
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20,60
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 真栄里部落,仲筋,屋号,カヌシャーマ,美人の娘,あこがれ,歌,偲んで,両親,トゥバラーマ,男女の掛け合い,四箇,白保,中道道,平得,七回,カーラの水,まーぎ,垣根,睫毛,大川,登野城,石垣,新川,宮良家,墓,碑
梗概(こうがい) これはね、真栄里部落の仲筋(なかすず)という屋号の家にカヌシャーマという非常に美人の娘がいて、男の人が非常にあこがれておった。昔は紙も鉛筆もないんでラブレターも書けない。もちろん電話ありませんので、歌で偲んでいていろいろ話をかけようとするんだけど、両親がそういう歌を聞いたから、夜も両親の中にはさんでカヌシャーマを寝かしてね、どうしても青年は男女の話はできなかったんだったらしいです。それで、青年は、「今度はそれじゃ歌をうたうとそれを聞いてその感情を受け入れるんじゃないかな。」という意味合いでね、歌ったトゥバラーマと言う歌もある。このトゥバラーマという歌は男女の掛け合いの歌で、今四箇から白保(しらほ)に行く道路を中道道(なかどうみつ)と言うんです。これは平得(ひらえ)と真栄里との間を通っていくんですよ。中道道(なかどうみつ)の上は平得で下は真栄里で、真栄里部落の仲筋に仲筋屋にカヌシャーマがおったから、歌詞も、「中道道(なかどうみつ)七回(ななけーら)通(かよー)けー。」と七回も男性は通ったが、仲筋カヌシャーマは相談はできなかったと言う意味ですね。そうすると、その女の人はカヌシャーマの言い分の返しの歌がね、またあるんですよね。それは、「ふたえらまーぎが一つになるときに来てください。カーラの水のつききしはまだ。」と歌ったそうです。「ふたえらまーぎ」の「まーぎ」と言うのは「垣根」のことですよね。その垣根は、ここでは睫毛(まつげ)のことですから、睫毛(まつげ)が一つになって人々が眠った夜に川の流れが止まったように人が通わず静かになった夜中に、来てくださいというのが女の言い分であったと。このカヌシャーマは、石垣市(いしがきし)の大川(おおかわ)、登野城(とのしろ)、大川、石垣(いしがき)、新川(あらかわ)で四つの部落を昔は四箇(し か)と言っていたからね、その四箇の青年が行くのを向こうのカヌシャーマは待っておったんですよね。だから、誰とは言わない。名前も知らないこの若い男性連中は、「必ず僕がものにしてやる。」と言う各自の意気込みで、互いに相談もなく夜雨の降るときでも笠を被っててでもね、行ったと言うことなんですよね。ところが向こう行って話をしようとしたってなかなか出てこなかったと。この女は男性は誰ということは決めてはないわけです。後で、仲筋カヌシャーマは宮良家(みやらけ)に嫁いできたらしいんですよ。いまだに宮良家にはこのカヌシャーマの墓と言って碑が建っていますよ。
全体の記録時間数 7:33
物語の時間数 6:14
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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