オヤケ赤蜂と長田大主(共通語)

概要

オヤケ赤蜂という体が大きく知恵に富んだ人がいた。長田大主との戦いにおいては大人と子どもぐらいの力の差があった。昔、人々は平得からクバントゥオンに向かって流れる水を利用しタバルで稲を作っていた。その水もとの噴水が夕日に映える様子はとても美しく素晴らしいものだった。しかし、ある時、どんな考えであったのかわからないが、赤蜂がこの噴水を大きな石でふさいでしまった。そのため稲が作れなくなってしまった。赤蜂は王府に反発していたため、王府に狙われていた。それを知っていた赤蜂は、敵の兵が押し寄せてくるさい、こちらの言葉でビシャンという水がめにみの笠を被せたものを浜に並べて、大勢の人がいるように見せかけた。敵は反対の名蔵から上陸し、その間に赤蜂はサクバルのほうへ逃げた。そこは湿地帯だったので、足跡で行方がばれないように反対向きに歩いた。そしてサクバル田の深いところにもぐり竹をストローのようにして息を吸い隠れていた。敵の兵たちは、田の周りを囲んでいたが、赤蜂のいるところはわからなかった。兵の何気なく放った矢が、赤蜂の頭に刺さり流血したため居場所がわかり戦いとなった。王府の命令は「赤蜂を殺さずに捕まえてこい」とのことであったが、体の大きい赤蜂とは武器を使わないとかなわなかったので、ついには殺してしまった。赤蜂の頭を計ってみたところ五升~八升もあったという。またこんな話もあった。長田大主がオヤケ赤蜂に追われている時、鍋を炊いているばあさんに会った。事情を説明すると、ばあさんは鍋を炊いている下に穴を掘り隠してくれた。後から、赤蜂が来て、「こんな男は来なかったか」と聞かれても「知りません」と言った。しかし、赤蜂は「火火水水の下にいる」という言葉を言い残して去っていった。逃れた長田大主は芭蕉の船に乗って西表島に渡ったらしい。

再生時間:10:00

民話詳細DATA

レコード番号 47O340828
CD番号 47O34C063
決定題名 オヤケ赤蜂と長田大主(共通語)
話者がつけた題名
話者名 慶田城安貞
話者名かな けだしろあんてい
生年月日 19170928
性別
出身地 沖縄県石垣市字登野城
記録日 19980312
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石垣市登野城 T09 A01
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード オヤケ赤蜂,長田大主,戦い,平得,クバントゥオン,タバル,稲,噴水,大きな石,ふさいでしまった,王府,敵の兵,ビシャン,水がめ,みの笠,サクバル,隠れていた,鍋,ばあさん,穴を,芭蕉の船西表島
梗概(こうがい) オヤケ赤蜂という体が大きく知恵に富んだ人がいた。長田大主との戦いにおいては大人と子どもぐらいの力の差があった。昔、人々は平得からクバントゥオンに向かって流れる水を利用しタバルで稲を作っていた。その水もとの噴水が夕日に映える様子はとても美しく素晴らしいものだった。しかし、ある時、どんな考えであったのかわからないが、赤蜂がこの噴水を大きな石でふさいでしまった。そのため稲が作れなくなってしまった。赤蜂は王府に反発していたため、王府に狙われていた。それを知っていた赤蜂は、敵の兵が押し寄せてくるさい、こちらの言葉でビシャンという水がめにみの笠を被せたものを浜に並べて、大勢の人がいるように見せかけた。敵は反対の名蔵から上陸し、その間に赤蜂はサクバルのほうへ逃げた。そこは湿地帯だったので、足跡で行方がばれないように反対向きに歩いた。そしてサクバル田の深いところにもぐり竹をストローのようにして息を吸い隠れていた。敵の兵たちは、田の周りを囲んでいたが、赤蜂のいるところはわからなかった。兵の何気なく放った矢が、赤蜂の頭に刺さり流血したため居場所がわかり戦いとなった。王府の命令は「赤蜂を殺さずに捕まえてこい」とのことであったが、体の大きい赤蜂とは武器を使わないとかなわなかったので、ついには殺してしまった。赤蜂の頭を計ってみたところ五升~八升もあったという。またこんな話もあった。長田大主がオヤケ赤蜂に追われている時、鍋を炊いているばあさんに会った。事情を説明すると、ばあさんは鍋を炊いている下に穴を掘り隠してくれた。後から、赤蜂が来て、「こんな男は来なかったか」と聞かれても「知りません」と言った。しかし、赤蜂は「火火水水の下にいる」という言葉を言い残して去っていった。逃れた長田大主は芭蕉の船に乗って西表島に渡ったらしい。
全体の記録時間数 10:46
物語の時間数 10:00
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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