人魚と津波(共通語)

概要

昔、明和の大津波というのは一七七一年ですからですからざっと二百四年前ごろに、ある日野原(ぬばる)村の人たちが漁をしておると、そこで珍しい魚がかかったと。これは八重山の言葉ではザンというんです。「これは大きな魚がかかった。不思議だ。せっかく捕ったんだからみんなで殺して食べようよ。」というので、寄り集まって相談をしとおるうちに、その魚が物を言い出した。「私は人魚です。お助けください。もし助けていただけるんならば、海の非常に重大な秘密をお知らせします。」というものだから、漁師達は大変驚いて、「どうしたことか。」と相談したら、「せっかくそう言うんだから、放して逃がすことにしようや。」というので放すことにして、その旨を伝えたところ、人魚曰く、「明日の朝、津波があるからあなた方は山へお逃げください。」と言うものだから、「本当か。」と聞くと、「いや、これ本当です。」と言うので、この人々は驚いて当時の白保村の役場に知らせたが、村の役人は、「そんな馬鹿なことはないよ。」と言って、一喝されて帰って来た。しかし、この人々は本当に人魚から聞いているので、山へ逃げておったところ、翌日は果たして大津波が襲ってこの人々は助かった。しかし、白保村の人は人魚の言うことを聞かなかったから、大津波で白保などは九八パーセントぐらい死んで、宮良なども九〇パーセントぐらい死んだんでしょうね。だから、助かった人はわずかですよ。

再生時間:1:54

民話詳細DATA

レコード番号 47O340805
CD番号 47O34C061
決定題名 人魚と津波(共通語)
話者がつけた題名
話者名 牧野清
話者名かな まきのきよし
生年月日 19100519
性別
出身地 沖縄県石垣市字登野城
記録日 19970913
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石垣市登野城 T07 A01
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 12,20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 日本昔話通観第26巻 P292
キーワード 明和の大津波,一七七一年,野原,ぬばる,漁,ザン人魚,秘密,白保村,宮良
梗概(こうがい) 昔、明和の大津波というのは一七七一年ですからですからざっと二百四年前ごろに、ある日野原(ぬばる)村の人たちが漁をしておると、そこで珍しい魚がかかったと。これは八重山の言葉ではザンというんです。「これは大きな魚がかかった。不思議だ。せっかく捕ったんだからみんなで殺して食べようよ。」というので、寄り集まって相談をしとおるうちに、その魚が物を言い出した。「私は人魚です。お助けください。もし助けていただけるんならば、海の非常に重大な秘密をお知らせします。」というものだから、漁師達は大変驚いて、「どうしたことか。」と相談したら、「せっかくそう言うんだから、放して逃がすことにしようや。」というので放すことにして、その旨を伝えたところ、人魚曰く、「明日の朝、津波があるからあなた方は山へお逃げください。」と言うものだから、「本当か。」と聞くと、「いや、これ本当です。」と言うので、この人々は驚いて当時の白保村の役場に知らせたが、村の役人は、「そんな馬鹿なことはないよ。」と言って、一喝されて帰って来た。しかし、この人々は本当に人魚から聞いているので、山へ逃げておったところ、翌日は果たして大津波が襲ってこの人々は助かった。しかし、白保村の人は人魚の言うことを聞かなかったから、大津波で白保などは九八パーセントぐらい死んで、宮良なども九〇パーセントぐらい死んだんでしょうね。だから、助かった人はわずかですよ。
全体の記録時間数 1:58
物語の時間数 1:54
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

トップに戻る

TOP