御願崎のブツブ石(方言)

概要

 御願崎(うがんざき)の石の話です。御願崎というて八重山の川平村の西の方にある岬ですけれども、
あの岬のちょっと海辺に面したところにですね、大きな綺麗な岩があるんです。その岩の上にですね一つの
人間頭よりまだ大きな石が乗っかっておるんです。その石は昔詳しいことは私も知らないんですが、女の頭
だという事をよく伝えられておるんです。その御願崎は昔、この石垣港から、旅に出るときには、女の方と
かがその崎まできて、その航海の無事を祝ったところだといわれておるんです。御願崎のその上の石がある
。昔ですね、その石が暴風のために下に落ちたらしいんです。それで、その石を八重山の神々が集まってで
すね、「どうしてもこれ下にそのまま置いておくわけにはいかない。」と言うんで、その岩を元通りに直す
ということで神々をみな集めて、そして、「いついつ、何月何日みんな集まるように。」と。そして、西表
の神はですね、西表の山からあの昔のクドゥというて、ここに何か山に、あれ台湾のトゥに似たような植物
があるんです。それは非常に物を括ったり、持ったりするのに非常に便利なもので、「クドゥを西表の神に
西表の山からそれを沢山切り出してくるように。」ということで、また、竹富の神は、「必ず竹富島から集
まってくるように。」というふうに相談がまとまって、一応みんなその日に集まることになっておったらし
いです。ところがあの西表の神と竹富の神がその日に、遅れて集まらなかったそうです。それでその神の元
締めの神様様が、「どうして遅れたか。」ということを両人に詰問されたので、西表の神は、「自分は西表
の山にはそのクドゥが曲がり曲がってそういう真っ直ぐな上等に使えそうなものがない物で、それを選るの
に遅れた。」という申し開きをして、また竹富の神は、「自分の家には子供ができて、家のあたりを清める
そういう掃除があって来れなかった。」ということを申し開きをしたそうです。そうしたので、元締めの神
様が、「それじゃあ、君たちはそういう時間を遅れて来るんだから、これから西表の山には、綺麗な使える
ような真っ直ぐなクドゥは絶対生えさせない、生えさせないようにする。竹富は年から年中それじゃあ子供
ばっかり生んで掃除ばっかりしておりなさい。」と言う事を申されたそうです。それで、今でも、西表のク
ドゥは曲がり曲がって、そういう使えるそうなクドゥはないという話で、また竹富には子供がいつもできて
、こっちでも子供ができないという人は竹富に行って、一年でも二年でも努めたら子供が必ずできるようで
す。

再生時間:2:26

民話詳細DATA

レコード番号 47O160193
CD番号 47O16C011
決定題名 御願崎のブツブ石(方言)
話者がつけた題名 ウガン崎の石
話者名 比屋根和喜
話者名かな ひやねわき
生年月日 19041025
性別
出身地
記録日 19760803
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 T04 登野城4 A-10
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード ウガン崎,西表では曲がりくねったクズ,竹富では毎年子供が産まれる
梗概(こうがい)  御願崎(うがんざき)の石の話です。御願崎というて八重山の川平村の西の方にある岬ですけれども、 あの岬のちょっと海辺に面したところにですね、大きな綺麗な岩があるんです。その岩の上にですね一つの 人間頭よりまだ大きな石が乗っかっておるんです。その石は昔詳しいことは私も知らないんですが、女の頭 だという事をよく伝えられておるんです。その御願崎は昔、この石垣港から、旅に出るときには、女の方と かがその崎まできて、その航海の無事を祝ったところだといわれておるんです。御願崎のその上の石がある 。昔ですね、その石が暴風のために下に落ちたらしいんです。それで、その石を八重山の神々が集まってで すね、「どうしてもこれ下にそのまま置いておくわけにはいかない。」と言うんで、その岩を元通りに直す ということで神々をみな集めて、そして、「いついつ、何月何日みんな集まるように。」と。そして、西表 の神はですね、西表の山からあの昔のクドゥというて、ここに何か山に、あれ台湾のトゥに似たような植物 があるんです。それは非常に物を括ったり、持ったりするのに非常に便利なもので、「クドゥを西表の神に 西表の山からそれを沢山切り出してくるように。」ということで、また、竹富の神は、「必ず竹富島から集 まってくるように。」というふうに相談がまとまって、一応みんなその日に集まることになっておったらし いです。ところがあの西表の神と竹富の神がその日に、遅れて集まらなかったそうです。それでその神の元 締めの神様様が、「どうして遅れたか。」ということを両人に詰問されたので、西表の神は、「自分は西表 の山にはそのクドゥが曲がり曲がってそういう真っ直ぐな上等に使えそうなものがない物で、それを選るの に遅れた。」という申し開きをして、また竹富の神は、「自分の家には子供ができて、家のあたりを清める そういう掃除があって来れなかった。」ということを申し開きをしたそうです。そうしたので、元締めの神 様が、「それじゃあ、君たちはそういう時間を遅れて来るんだから、これから西表の山には、綺麗な使える ような真っ直ぐなクドゥは絶対生えさせない、生えさせないようにする。竹富は年から年中それじゃあ子供 ばっかり生んで掃除ばっかりしておりなさい。」と言う事を申されたそうです。それで、今でも、西表のク ドゥは曲がり曲がって、そういう使えるそうなクドゥはないという話で、また竹富には子供がいつもできて 、こっちでも子供ができないという人は竹富に行って、一年でも二年でも努めたら子供が必ずできるようで す。
全体の記録時間数 3:37
物語の時間数 2:26
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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