十五夜由来(方言)

概要

 昔二人の友達がですね、「今日の月は非常に綺麗しまた娘から話をしよう。」と言うて、二人外へ出た
らしいです。外でたところが、そのを、出たところに一人の影は映らずにですね、一人だけはっきり映って
一人の影だけ映らないと言うて一人はびっくりしてこれは大変だこういうことがあるもんかと思ってですね
当時の物知りのとこ行ってですね、「こういうことがある。どういうことだろうか。」と話したらその物知
りがですね、「これは君は確かに悪い何事かがあるに違いない。」と、「早く家に帰ってあんたの一番可愛
いものからですね、弓で撃ち取りなさい。」ということを言われた。んで、その人は家に帰って小さいとき
から非常に可愛がって大きくなして育てた、非常に可愛い馬がおったらしい。その馬を弓でこう、撃とうと
したところがその馬は前足を掻き、掻きまたあるいは頭を振り振りしてそのいうて、鳴いてどうしてもその
あのこれ撃つのに気が引けてですね、可愛そうで、もうまた可愛くもあるしもう、これは、この馬はこれ撃
つことは出来ないというて、そのまま引き返して自分の家内をこれじゃもうそれじゃ自分の家内も、行って
やろうと、思ってと少しあけて自分の家内のおるところ覗いて見たら大きな昔のあのかいといってあるんで
すね。それにもたれかけてそして、このですね、昔のあの着物織る苧(う)を繋いでおってそれで口で何事
かこうべらべら喋ってる様な気配がしてた。変だねー、と思いながらもこれはもう自分の家内だからもう目
を瞑ってこの矢を放したらしいんですね。そういったとこでこの矢はもうそのまま家内にはあたらずにその
昔のかいにブスッと当たったと。そしたらかいの中からそれと同時に大きな声で男の泣き声が聞こえてぎゃ
ーっと泣く声が聞こえたと。それで、その苧を家内も開けて見たところが、自分の隠し男がおったというこ
とをわかってただその人も、男も、自分の隠し男が家内にはおったんだなーっということを察して、それか
らというもの、もうこの人は十五夜の月は非常にこれは名月であり人間の心から体のそこまでも照らす月だ
ということを感付いて、それからというのは餅をですね、作ってその餅の周囲にはこの豆ですね、赤豆を餅
の付いてるこの周囲に付けてですね、んでそれからまたフカンギというもの作ってそれで、月にあげてえー
、線香も焚いて、月にお願いしてこれからあとは自分の家庭には波風がない様にそれで子供を家内がみな安
全で平和で豊かな、家庭が、生活が出来るようにと月にお祈りするようになったと。これが十五夜の始まり
で、こっちではそういうことをいうております。それでこの餅というのですね石垣八重山に必ず十五夜の夜
には十五夜の餅といってこの餅の周囲に豆を付けてです飾る習慣が今でもずーっと続いておるんです。

再生時間:2:22

民話詳細DATA

レコード番号 47O160165
CD番号 47O16C010
決定題名 十五夜由来(方言)
話者がつけた題名
話者名 比屋根和喜
話者名かな ひやねわき
生年月日 19041025
性別
出身地
記録日 19750805
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 T03 登野城3 A-06
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 12
発句(ほっく) むかす
伝承事情
文字化資料 日本昔話通観第26巻 P271
キーワード 影,物知り,弓,十五夜,フカンギ
梗概(こうがい)  昔二人の友達がですね、「今日の月は非常に綺麗しまた娘から話をしよう。」と言うて、二人外へ出た らしいです。外でたところが、そのを、出たところに一人の影は映らずにですね、一人だけはっきり映って 一人の影だけ映らないと言うて一人はびっくりしてこれは大変だこういうことがあるもんかと思ってですね 当時の物知りのとこ行ってですね、「こういうことがある。どういうことだろうか。」と話したらその物知 りがですね、「これは君は確かに悪い何事かがあるに違いない。」と、「早く家に帰ってあんたの一番可愛 いものからですね、弓で撃ち取りなさい。」ということを言われた。んで、その人は家に帰って小さいとき から非常に可愛がって大きくなして育てた、非常に可愛い馬がおったらしい。その馬を弓でこう、撃とうと したところがその馬は前足を掻き、掻きまたあるいは頭を振り振りしてそのいうて、鳴いてどうしてもその あのこれ撃つのに気が引けてですね、可愛そうで、もうまた可愛くもあるしもう、これは、この馬はこれ撃 つことは出来ないというて、そのまま引き返して自分の家内をこれじゃもうそれじゃ自分の家内も、行って やろうと、思ってと少しあけて自分の家内のおるところ覗いて見たら大きな昔のあのかいといってあるんで すね。それにもたれかけてそして、このですね、昔のあの着物織る苧(う)を繋いでおってそれで口で何事 かこうべらべら喋ってる様な気配がしてた。変だねー、と思いながらもこれはもう自分の家内だからもう目 を瞑ってこの矢を放したらしいんですね。そういったとこでこの矢はもうそのまま家内にはあたらずにその 昔のかいにブスッと当たったと。そしたらかいの中からそれと同時に大きな声で男の泣き声が聞こえてぎゃ ーっと泣く声が聞こえたと。それで、その苧を家内も開けて見たところが、自分の隠し男がおったというこ とをわかってただその人も、男も、自分の隠し男が家内にはおったんだなーっということを察して、それか らというもの、もうこの人は十五夜の月は非常にこれは名月であり人間の心から体のそこまでも照らす月だ ということを感付いて、それからというのは餅をですね、作ってその餅の周囲にはこの豆ですね、赤豆を餅 の付いてるこの周囲に付けてですね、んでそれからまたフカンギというもの作ってそれで、月にあげてえー 、線香も焚いて、月にお願いしてこれからあとは自分の家庭には波風がない様にそれで子供を家内がみな安 全で平和で豊かな、家庭が、生活が出来るようにと月にお祈りするようになったと。これが十五夜の始まり で、こっちではそういうことをいうております。それでこの餅というのですね石垣八重山に必ず十五夜の夜 には十五夜の餅といってこの餅の周囲に豆を付けてです飾る習慣が今でもずーっと続いておるんです。 ・
全体の記録時間数 2:34
物語の時間数 2:22
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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