天人女房 察度王(共通語混)

てんにんにょうぼう さっとおう(きょうつうごこん)

概要

奥間子と言う人が、畑から帰って来て、ムンヌカ-で手足を洗っている時に見た事もないようなきれいな着物がそこにかかっていた。「珍しい事だ、こんなきれいな着物を着るような人は、ここらあたりにいないのに。家に持って帰って家の宝にしよう。」と言って、倉に隠しておいた。ムンヌカ-という所は、浴びる所はわかされていて、そこで女が浴びていた。女が出ると、自分の着物がないので心配してガタガタ座っていると「お前は何を探しているのか。」と言う。「私は、ここに着物を下げておいたのだが無くなって困っている。」と言う。「それでは、私の家はすぐ、そこだから、私の家でウバサ-(芭蕉布で作った着物)を貸してあげよう。」と言う。着物を貸して男と女は夫婦になって、男の子と女の子が出来る。上は女、下は男であった。弟が泣いたら「お前はこうして泣いたら倉の中に飛衣があるが、お前には、あげないよ~。ヘイヨ- ヘイヨ- 泣くなよ~」とあやしていた。それを母親が聞いて、倉に行って着物を取って飛んで行った。その子供が察度王になった。この察度王は、子供の頃から何も仕事はしなかった。農業は嫌いで仕事はせずに魚釣りして遊んだり、山で鳥を取ったりして、遊んでいた。ある時、勝連城の娘(王女)の婿選びがあった。私も行ってみようと、汚いウバサ-グヮ-を着て、?帯をしめて、行った。すると、門番が「お前は何でここにいる。お嬢様が婿選びをすると言うのに、お前が来ても当らないから、帰りなさい。」と押し問答をしていた。そうしたから、お嬢さんんが節穴から見ていて、「何か。」と聞く。「この人は、こんな恰好をしているのに婿選びしに来たと言っています。こんな奴を城の中に入れてなりますか。」と言う。「いいえ、、どんな者であるかわからないのに、入れてみなさい。」と言うので入れる。両親は、「お前は、こんな格好している人の妻になって行くって」言うが、「この人は、私の目では、徳が変わっているから、私は必ずこの人の妻になります。」と言う。母親は、こんな恰好をしているから、大そう貧乏者だろうとかわいそうに思って、米俵を一つ与える。この米俵には黄金を入れてあった・勝連から船に乗って渡る時にあまり、鳥がピ-ピ-鳴くものだから石(黄金のこと)を取って、投げる。娘が「何故、そうするか。」と言うと「私の家には、こういうものが沢山ある。屋敷は全部これだ。」と言う。

再生時間:6:37

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民話詳細DATA

レコード番号 47O440148
CD番号 47O44C005
決定題名 天人女房 察度王(共通語混)
話者がつけた題名 天人女房
話者名 前田明子
話者名かな まえだあきこ
生年月日 18991223
性別
出身地 宜野湾市大謝名
記録日 19780816
記録者の所属組織 沖縄国際大学口承研
元テープ番号 宜野湾T16A03
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 奥間子,ムンヌカ-,夫婦,飛衣,察度王,婿選び,黄金
梗概(こうがい) 奥間子と言う人が、畑から帰って来て、ムンヌカ-で手足を洗っている時に見た事もないようなきれいな着物がそこにかかっていた。「珍しい事だ、こんなきれいな着物を着るような人は、ここらあたりにいないのに。家に持って帰って家の宝にしよう。」と言って、倉に隠しておいた。ムンヌカ-という所は、浴びる所はわかされていて、そこで女が浴びていた。女が出ると、自分の着物がないので心配してガタガタ座っていると「お前は何を探しているのか。」と言う。「私は、ここに着物を下げておいたのだが無くなって困っている。」と言う。「それでは、私の家はすぐ、そこだから、私の家でウバサ-(芭蕉布で作った着物)を貸してあげよう。」と言う。着物を貸して男と女は夫婦になって、男の子と女の子が出来る。上は女、下は男であった。弟が泣いたら「お前はこうして泣いたら倉の中に飛衣があるが、お前には、あげないよ~。ヘイヨ- ヘイヨ- 泣くなよ~」とあやしていた。それを母親が聞いて、倉に行って着物を取って飛んで行った。その子供が察度王になった。この察度王は、子供の頃から何も仕事はしなかった。農業は嫌いで仕事はせずに魚釣りして遊んだり、山で鳥を取ったりして、遊んでいた。ある時、勝連城の娘(王女)の婿選びがあった。私も行ってみようと、汚いウバサ-グヮ-を着て、?帯をしめて、行った。すると、門番が「お前は何でここにいる。お嬢様が婿選びをすると言うのに、お前が来ても当らないから、帰りなさい。」と押し問答をしていた。そうしたから、お嬢さんんが節穴から見ていて、「何か。」と聞く。「この人は、こんな恰好をしているのに婿選びしに来たと言っています。こんな奴を城の中に入れてなりますか。」と言う。「いいえ、、どんな者であるかわからないのに、入れてみなさい。」と言うので入れる。両親は、「お前は、こんな格好している人の妻になって行くって」言うが、「この人は、私の目では、徳が変わっているから、私は必ずこの人の妻になります。」と言う。母親は、こんな恰好をしているから、大そう貧乏者だろうとかわいそうに思って、米俵を一つ与える。この米俵には黄金を入れてあった・勝連から船に乗って渡る時にあまり、鳥がピ-ピ-鳴くものだから石(黄金のこと)を取って、投げる。娘が「何故、そうするか。」と言うと「私の家には、こういうものが沢山ある。屋敷は全部これだ。」と言う。
全体の記録時間数 6:54
物語の時間数 6:37
言語識別 混在
音源の質
テープ番号
予備項目1

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