このミルクとサーカの面は一番最初は島の有力者の慶田城(け だ しろ)っていう家にあって、その家の娘が島仲の田島家に嫁ぐときミルクの面を渡して嫁にやったわけ。もう一人の娘が比川の前竹っていう家に嫁に出すときに持たせたのはサーカの面なの。そしたらその娘は、「自分にもっとくれ。自分はこれだけでは嫁に行かない。」と、旗頭なんか持って行った。それをやったから比川の行事のときは、最近その嫁に行ったお婆さんが病気で逝(い)くときまで、その前竹の家から旗頭や太鼓なんか持ち出して行事をしていたんだけど、今はもう旗頭を村に寄付してその家族は那覇に行ってる。サーカの面は那覇に持って行った。その那覇に行っている家族に、「サーカの面はどうした。」って言ったらね、それが情けないことにね、「虫が入ったもんだから焼いた。」って。ここの人なんかは気が早いのよ、お葬式のときに捨てる物もいつのまにやら焼いちゃうんだよ。で、その前竹のお婆ちゃんにこの前、「じゃあ、ミルクはどうする。」って言ったら、「ミルクは自分が持っていって拝む。」っていうことでね、持って行ったけど。だから、今比川では十年ぐらい前にどっかで売ってるもんを買ってきたありきたりのミルクの面を掛けてあるから情けなくてね。もうちょっと早く気をつけていればこんなことにはならないから、今度その話を文化財保護委員会にしたら、委員会でもこれからは気をつけて、久部良と祖納のを取っておこうって思っていると言ってました。サーカの面はミルクの面の耳がこうなっているのとは違って綺麗な女性の顔だったね。このミルクは豊年祭のときなどに出る。祭のときに島仲のは、男の人が被って出る。比川のは前竹家の女性が被って出る。サーカの面はこう掛けてあるのしか見てないから、蓮の花か何の花かは知らないけど、ここの頭の上に造花の綺麗な花があるんだ。そのサーカの花はこれを持った方が位が上だから島を統治するということで、一緒にこう寝ているときにミルクとサーカがその花を取り合いした話があるわけ。サーカがその花を取ったからサーカに権力がでたと。それがこの島なのかどうかは分からない。沖縄本島なんかの博物館なんかにあるミルクの面は丸い顔で耳がこうやって垂れているよ。この前竹にあったサーカの面は長細くすうっとして綺麗なインドの仏さんの顔でね、少しピンクの色のついた白い顔だった。
| レコード番号 | 47O341668 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C127 |
| 決定題名 | ミルクとサーカ(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 池間苗 |
| 話者名かな | いけまなえ |
| 生年月日 | 19191217 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡与那国町祖納 |
| 記録日 | 19960917 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那国町祖納 T03 A11 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 笑話、 世間話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | ミルク,サーカ,面,慶田城家,娘,島仲,田島家,嫁ぐ,比川,前竹家,旗頭,太鼓,豊年祭,綺麗な花,島,統治,取り合い,権力 |
| 梗概(こうがい) | このミルクとサーカの面は一番最初は島の有力者の慶田城(け だ しろ)っていう家にあって、その家の娘が島仲の田島家に嫁ぐときミルクの面を渡して嫁にやったわけ。もう一人の娘が比川の前竹っていう家に嫁に出すときに持たせたのはサーカの面なの。そしたらその娘は、「自分にもっとくれ。自分はこれだけでは嫁に行かない。」と、旗頭なんか持って行った。それをやったから比川の行事のときは、最近その嫁に行ったお婆さんが病気で逝(い)くときまで、その前竹の家から旗頭や太鼓なんか持ち出して行事をしていたんだけど、今はもう旗頭を村に寄付してその家族は那覇に行ってる。サーカの面は那覇に持って行った。その那覇に行っている家族に、「サーカの面はどうした。」って言ったらね、それが情けないことにね、「虫が入ったもんだから焼いた。」って。ここの人なんかは気が早いのよ、お葬式のときに捨てる物もいつのまにやら焼いちゃうんだよ。で、その前竹のお婆ちゃんにこの前、「じゃあ、ミルクはどうする。」って言ったら、「ミルクは自分が持っていって拝む。」っていうことでね、持って行ったけど。だから、今比川では十年ぐらい前にどっかで売ってるもんを買ってきたありきたりのミルクの面を掛けてあるから情けなくてね。もうちょっと早く気をつけていればこんなことにはならないから、今度その話を文化財保護委員会にしたら、委員会でもこれからは気をつけて、久部良と祖納のを取っておこうって思っていると言ってました。サーカの面はミルクの面の耳がこうなっているのとは違って綺麗な女性の顔だったね。このミルクは豊年祭のときなどに出る。祭のときに島仲のは、男の人が被って出る。比川のは前竹家の女性が被って出る。サーカの面はこう掛けてあるのしか見てないから、蓮の花か何の花かは知らないけど、ここの頭の上に造花の綺麗な花があるんだ。そのサーカの花はこれを持った方が位が上だから島を統治するということで、一緒にこう寝ているときにミルクとサーカがその花を取り合いした話があるわけ。サーカがその花を取ったからサーカに権力がでたと。それがこの島なのかどうかは分からない。沖縄本島なんかの博物館なんかにあるミルクの面は丸い顔で耳がこうやって垂れているよ。この前竹にあったサーカの面は長細くすうっとして綺麗なインドの仏さんの顔でね、少しピンクの色のついた白い顔だった。 |
| 全体の記録時間数 | 3:27 |
| 物語の時間数 | 3:27 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◯ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |