波立氏の話(方言)

概要

沖縄の役所であったでしょう。その長の保護者達には何とも言わずに、田舎から出て来た者に事務を預けたり宝物を預けたりしていた。そこで、長の家来の中から、誰かが落書きしたらしい。その落書きの中で、「海鳥が陸に上がったら、風が吹く。風が吹いたら島が赤くなる」、いわゆる田舎者が出世するについての落書きであった。犬と猫が夫婦になれるかというような落書きであったらしい。皆を集めて落書きの字の点検を行なったが筆跡が不明であった。もちろん落書きした者は左で書いたので気づかれずに済んだが、皆の中からは落書きした疑いのある者があがった。それで落書きの疑いをされた者は、四叉路に立たされ、皆の者から槍でつつかれ、そしてその者の子孫は遠く宮古や八重山や離島に流された。その中に多良間へも子供が流されることが多良間の長にも知らされた。もし、この子供を助ける者があったら罰するという知らせであった。何年かして多良間のスイナン(本村家)にその子供が来た。マイナン(渡久山家)ではこの子供にいもや食べ物を与えていたらしい。この子供は食事時間にはマイナンでもらい食いし、寝る時はスイナンの物陰や岩陰で暮らしていた。そして成長して、自分の生まれ故郷(沖縄)に出たらしい。その時、沖縄の那覇では、何かの祭りでもあったらしく街回りの旗頭が出ているが、旗頭は四方八方に網を通して旗を持ち上げようとするが、なかなか持ち上がらなかった。その時、その若者はそれを見物していた。そして「自分に持たせてみて下さい」と言ったそうだ。すると皆は笑っていたが、とにかくその若者に持たせてやったところ、一人で軽々と持ち上げたそうだ。そこで大将はこの若者の名誉に、その後、氏「泰」 いわゆる(パタタティ)という氏を与えたとのこと。これが多良間の泰氏の始まりである。

再生時間:7:07

民話詳細DATA

レコード番号 47O234425
CD番号 47O23C230
決定題名 波立氏の話(方言)
話者がつけた題名 バタタティウジの話
話者名 饒平名泰仁
話者名かな よへなたいじん
生年月日 19000305
性別
出身地 多良間村字仲筋 
記録日 19780806
記録者の所属組織 沖縄国際大学口承研
元テープ番号 多良間T17B01
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 多良間村の民話P232
キーワード 役所,長の保護者達,田舎,事務,宝物,長の家来,落書き,「海鳥が陸に上がったら風が吹く,風が吹いたら島が赤くなる,田舎者が出世,犬と猫が夫婦,落書きの疑い,四叉路,槍でつつかれた,子孫,宮古,八重山,離島,多良間のスイナン,マイナン,祭り,街回りの旗頭,多良間の泰氏の始まり
梗概(こうがい) 沖縄の役所であったでしょう。その長の保護者達には何とも言わずに、田舎から出て来た者に事務を預けたり宝物を預けたりしていた。そこで、長の家来の中から、誰かが落書きしたらしい。その落書きの中で、「海鳥が陸に上がったら、風が吹く。風が吹いたら島が赤くなる」、いわゆる田舎者が出世するについての落書きであった。犬と猫が夫婦になれるかというような落書きであったらしい。皆を集めて落書きの字の点検を行なったが筆跡が不明であった。もちろん落書きした者は左で書いたので気づかれずに済んだが、皆の中からは落書きした疑いのある者があがった。それで落書きの疑いをされた者は、四叉路に立たされ、皆の者から槍でつつかれ、そしてその者の子孫は遠く宮古や八重山や離島に流された。その中に多良間へも子供が流されることが多良間の長にも知らされた。もし、この子供を助ける者があったら罰するという知らせであった。何年かして多良間のスイナン(本村家)にその子供が来た。マイナン(渡久山家)ではこの子供にいもや食べ物を与えていたらしい。この子供は食事時間にはマイナンでもらい食いし、寝る時はスイナンの物陰や岩陰で暮らしていた。そして成長して、自分の生まれ故郷(沖縄)に出たらしい。その時、沖縄の那覇では、何かの祭りでもあったらしく街回りの旗頭が出ているが、旗頭は四方八方に網を通して旗を持ち上げようとするが、なかなか持ち上がらなかった。その時、その若者はそれを見物していた。そして「自分に持たせてみて下さい」と言ったそうだ。すると皆は笑っていたが、とにかくその若者に持たせてやったところ、一人で軽々と持ち上げたそうだ。そこで大将はこの若者の名誉に、その後、氏「泰」 いわゆる(パタタティ)という氏を与えたとのこと。これが多良間の泰氏の始まりである。
全体の記録時間数 7:07
物語の時間数 7:07
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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