塩川と仲筋部落の区分けはンタバル豊見親が行った。その境で戦が起こった。塩川御嶽の近くにハリマ大殿の屋敷があり、ハリマ大殿はンタバル豊見親より武勇に優れていた。そのハリマ大殿の長男は親にもまして優れていたので、ンタバル豊見親はその長男を殺害しなければ塩川村を統一することはできないと、その長男のことを親のハリマ大殿に讒言する。それでハリマ大殿は自分の子を殺そうとした。長男は親に殺される前に自害した。それでンタバル豊見親はどんどん攻めてきて、南北の道の所で勝利を収めた。そこをナカンタツ道(仲立道)という。それ以後、ンタバル豊見親はコーブという雑林を造り、そこから外に出ることを禁じた。禁じた理由は、どこへでも自由に出入りされると政治の統一がとれないためで、そこを境にして塩川と仲筋に分けた。その頃はガン(棺入れ)もコーブの外に出すことはできなかったが、現在は自由に出すことができる。それからまた、フタツガー村にイグントゥナナツという人がいて、その村を治めていた。その村には税金が払えないという人がいたので、その人の代わりに自分が出していた。すると税金を払わない人々が増え、その人達は贅沢に暮らしていたので、これではいけないと思ったンタバル豊見親は、知恵を働かせ、ある日、村の女の子達に「お前達の遊びの日はいつか」と尋ねると、「3月3日に海に出て貝を拾ったり、魚を取ったりする」と答えた。ンタバル豊見親はその3月3日をねらって待ち受け、みんなが海へ出ている隙に村に火を放ち、海から上がってきた人々を切り殺し、最後にイグントゥナナツという人を退治して多良間の村を統一した。そしてンタバル豊見親は多良間の王様として、村を立て直し、学校を建て、御嶽もあちこちに造った。だが、ンタバル豊見親はどこで死んだか分からない。また一説には、ンタバル豊見親は天に上がったともいわれている。ンタバル豊見親の神社を建てて、そこで8月踊りをする。ンタバル豊見親御願という。
| レコード番号 | 47O234252 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C222 |
| 決定題名 | ンタバル豊見親の話(共通語) |
| 話者がつけた題名 | ンタバル豊見親の話 |
| 話者名 | 本村恵幸 |
| 話者名かな | もとむらけいこう |
| 生年月日 | 19070802 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 多良間村字塩川 |
| 記録日 | 19780808 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 多良間T09A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | ンケーンバナス |
| 伝承事情 | 祖父から |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 塩川,仲筋,ンタバル豊見親,戦,塩川御嶽,ハリマ大殿,武勇,長男,讒言,ナカンタツ道,コーブ,ガン,フタツガー村,イグントゥナナツ,税金,3月3日,海で貝や魚,ンタバル豊見親の神社,8月踊り |
| 梗概(こうがい) | 塩川と仲筋部落の区分けはンタバル豊見親が行った。その境で戦が起こった。塩川御嶽の近くにハリマ大殿の屋敷があり、ハリマ大殿はンタバル豊見親より武勇に優れていた。そのハリマ大殿の長男は親にもまして優れていたので、ンタバル豊見親はその長男を殺害しなければ塩川村を統一することはできないと、その長男のことを親のハリマ大殿に讒言する。それでハリマ大殿は自分の子を殺そうとした。長男は親に殺される前に自害した。それでンタバル豊見親はどんどん攻めてきて、南北の道の所で勝利を収めた。そこをナカンタツ道(仲立道)という。それ以後、ンタバル豊見親はコーブという雑林を造り、そこから外に出ることを禁じた。禁じた理由は、どこへでも自由に出入りされると政治の統一がとれないためで、そこを境にして塩川と仲筋に分けた。その頃はガン(棺入れ)もコーブの外に出すことはできなかったが、現在は自由に出すことができる。それからまた、フタツガー村にイグントゥナナツという人がいて、その村を治めていた。その村には税金が払えないという人がいたので、その人の代わりに自分が出していた。すると税金を払わない人々が増え、その人達は贅沢に暮らしていたので、これではいけないと思ったンタバル豊見親は、知恵を働かせ、ある日、村の女の子達に「お前達の遊びの日はいつか」と尋ねると、「3月3日に海に出て貝を拾ったり、魚を取ったりする」と答えた。ンタバル豊見親はその3月3日をねらって待ち受け、みんなが海へ出ている隙に村に火を放ち、海から上がってきた人々を切り殺し、最後にイグントゥナナツという人を退治して多良間の村を統一した。そしてンタバル豊見親は多良間の王様として、村を立て直し、学校を建て、御嶽もあちこちに造った。だが、ンタバル豊見親はどこで死んだか分からない。また一説には、ンタバル豊見親は天に上がったともいわれている。ンタバル豊見親の神社を建てて、そこで8月踊りをする。ンタバル豊見親御願という。 |
| 全体の記録時間数 | 9:38 |
| 物語の時間数 | 9:38 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |