ある日の夜中のこと、イチユスーという人が用事からお家へ帰る途中に、手と足を釘づけされていたという幽霊に会った。この幽霊は若いとき、顔が傷ついたもんだから、夫に捨てられて、夫はまた後妻をさがしたらしい。それで、生きているときに意地悪されたもんだから、亡くなってからこの二人を邪魔(じゃま)した。邪魔したから、外に出ないようにって、釘を打たれてお墓に入れられて、それで釘づけにされていた。それで、幽霊は、イチユスーに、「自分は夫に裏切られてこんなにして死んで、もう死んでも死にきれない。とにかく行くところもない。あんたが私の墓へ行って釘を取ってくれたら、風水(ふんしー)のいいところをあげるから、そこを掘ったら鯉がいるよ。」と頼んだ。イチユスーは、その幽霊のお墓まで行って釘を外してあげたわけだ。今度はイチユスーがお墓を造るときに、その幽霊が話していたところを利用して大きな石を割ると、そこに鯉が三匹いたという。今でもそのお墓があって、そこで、子孫の人たちが集まったときに、そういう話がよく出るんです。このお墓はこうこうであったと言ってね。でも、やっぱり大きな石の下を掘って造ってあるので、ここのお墓だけはもう、見てもお墓のようにないくらい普通の岩で、今も昔の形そのものですよ。
| レコード番号 | 47O411789 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C067 |
| 決定題名 | イチユスーと幽霊(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 上地安景 |
| 話者名かな | うえちあんけい |
| 生年月日 | 19151001 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 与那城村桃原 |
| 記録日 | 19870731 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那城村T10A03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | お年寄りから |
| 文字化資料 | よなぐすくの民話P432 |
| キーワード | イチユスー,手と足を釘づけ,幽霊,顔に傷,夫に捨てられた,後妻,風水,鯉が三匹 |
| 梗概(こうがい) | ある日の夜中のこと、イチユスーという人が用事からお家へ帰る途中に、手と足を釘づけされていたという幽霊に会った。この幽霊は若いとき、顔が傷ついたもんだから、夫に捨てられて、夫はまた後妻をさがしたらしい。それで、生きているときに意地悪されたもんだから、亡くなってからこの二人を邪魔(じゃま)した。邪魔したから、外に出ないようにって、釘を打たれてお墓に入れられて、それで釘づけにされていた。それで、幽霊は、イチユスーに、「自分は夫に裏切られてこんなにして死んで、もう死んでも死にきれない。とにかく行くところもない。あんたが私の墓へ行って釘を取ってくれたら、風水(ふんしー)のいいところをあげるから、そこを掘ったら鯉がいるよ。」と頼んだ。イチユスーは、その幽霊のお墓まで行って釘を外してあげたわけだ。今度はイチユスーがお墓を造るときに、その幽霊が話していたところを利用して大きな石を割ると、そこに鯉が三匹いたという。今でもそのお墓があって、そこで、子孫の人たちが集まったときに、そういう話がよく出るんです。このお墓はこうこうであったと言ってね。でも、やっぱり大きな石の下を掘って造ってあるので、ここのお墓だけはもう、見てもお墓のようにないくらい普通の岩で、今も昔の形そのものですよ。 |
| 全体の記録時間数 | 8:21 |
| 物語の時間数 | 8:17 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |