黒金座主と北谷王子(シマグチ混)

概要

夕方町に追って行ったら、大村御殿の門の前に、耳切り坊主が立っているよ。何人何人立っているか、三人四人立っているよ。何と何を持っているか。鎌とカを持っているよ。小刀に包丁を持っているよ。エイヨウ、エイヨウ、エイヨウ、エイ、泣いている子供の耳をグスグス切られるよ。泣かない子供には、カネを打たせてやろう。エイヨウ、エイヨウ、エイ。この歌は、子供が寝付きの悪い時に聞かせる子守り歌です。この子守り歌の由来の話は、父親から聞いたが、それはところどころだった。それで、本を読んでみたら全部分るようになった。黒金座主は、真言宗の密教を修めた妖術の名人で、波上の御国寺の住職を勤めた高層で、中国の大火事を海を越えて消すと言う偉い人だった。隠居寺の住職で年寄りだったが、身体は丈夫で、色がくろかったので、黒金座主と言われていた。黒金座主はその妖術を使って、美人と見ると騙していたずらをしていた。このことが王の耳に入り、黒金座主を調べるようにと北谷王子に頼んだ。そこで、北谷王子は、筑佐事に様子を見るように言いつけた。筑佐事が寺の門の前で見ていると、身分の高い美女が寺に入って行った。やがて、寺の上だけに黒雲がかかって大雨が降って来た。その雨が上がった後で、さっきの美女が衣服や髪を乱して出て来たので、世間の噂は本当だったことが分かった。北谷王子は、そこで、黒金座主を囲碁に招待した。黒金座主は、北谷王子の様子を見て、これは、ただごとではないと知ったので自分から私が勝ったら私の耳をやろうと言った。北谷王子がそれならば、私はカタカシラをやろうといった。勝負が始まってしばらくして、黒金座主が負けそうになったので、逃げようとすると、北谷王子は刀で黒金座主の耳を切り落とした。黒金座主は、そのときに、不気味な笑いを浮かべて死んでしまった。それから、北谷王子に男の子が生まれると、四、五日もしないのに、黒くなって死んでしまった。このことを占ってもらうと黒金座主の祟りと分ったので、それから男の子が産まれた時には、ウフイナグというようにしたので、男の子は育つようになった。この黒金座主が金武の寺にいたとき、金武の若い娘を手に入れようとしたが、なかなか思うようにいかなかった。そこで、その娘の弟に姉の髪を持って来るように頼んだ。弟が髪の毛を欲しいというので、姉がわけを聞くと、弟は黒金座主からの頼みだと言ったので、姉は髪の毛を弟に渡す時、ザルの目を通した後で渡した。黒金座主が髪の毛を受け取ったので、娘を寺に呼ぼうとその髪の毛に呪いをかけると、娘は来ないでザルがゴロゴロと転がって来たということだ。

再生時間:21:25

民話詳細DATA

レコード番号 47O411531
CD番号 47O37C055
決定題名 黒金座主と北谷王子(シマグチ混)
話者がつけた題名
話者名 平安座蒲安
話者名かな へんざかまやす
生年月日 19100702
性別
出身地 与那城村屋慶名
記録日 19870301
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 与那城村T28A02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 大村御殿の門,耳切り坊主,子守り歌,黒金座主,北谷王子,妖術
梗概(こうがい) 夕方町に追って行ったら、大村御殿の門の前に、耳切り坊主が立っているよ。何人何人立っているか、三人四人立っているよ。何と何を持っているか。鎌とカを持っているよ。小刀に包丁を持っているよ。エイヨウ、エイヨウ、エイヨウ、エイ、泣いている子供の耳をグスグス切られるよ。泣かない子供には、カネを打たせてやろう。エイヨウ、エイヨウ、エイ。この歌は、子供が寝付きの悪い時に聞かせる子守り歌です。この子守り歌の由来の話は、父親から聞いたが、それはところどころだった。それで、本を読んでみたら全部分るようになった。黒金座主は、真言宗の密教を修めた妖術の名人で、波上の御国寺の住職を勤めた高層で、中国の大火事を海を越えて消すと言う偉い人だった。隠居寺の住職で年寄りだったが、身体は丈夫で、色がくろかったので、黒金座主と言われていた。黒金座主はその妖術を使って、美人と見ると騙していたずらをしていた。このことが王の耳に入り、黒金座主を調べるようにと北谷王子に頼んだ。そこで、北谷王子は、筑佐事に様子を見るように言いつけた。筑佐事が寺の門の前で見ていると、身分の高い美女が寺に入って行った。やがて、寺の上だけに黒雲がかかって大雨が降って来た。その雨が上がった後で、さっきの美女が衣服や髪を乱して出て来たので、世間の噂は本当だったことが分かった。北谷王子は、そこで、黒金座主を囲碁に招待した。黒金座主は、北谷王子の様子を見て、これは、ただごとではないと知ったので自分から私が勝ったら私の耳をやろうと言った。北谷王子がそれならば、私はカタカシラをやろうといった。勝負が始まってしばらくして、黒金座主が負けそうになったので、逃げようとすると、北谷王子は刀で黒金座主の耳を切り落とした。黒金座主は、そのときに、不気味な笑いを浮かべて死んでしまった。それから、北谷王子に男の子が生まれると、四、五日もしないのに、黒くなって死んでしまった。このことを占ってもらうと黒金座主の祟りと分ったので、それから男の子が産まれた時には、ウフイナグというようにしたので、男の子は育つようになった。この黒金座主が金武の寺にいたとき、金武の若い娘を手に入れようとしたが、なかなか思うようにいかなかった。そこで、その娘の弟に姉の髪を持って来るように頼んだ。弟が髪の毛を欲しいというので、姉がわけを聞くと、弟は黒金座主からの頼みだと言ったので、姉は髪の毛を弟に渡す時、ザルの目を通した後で渡した。黒金座主が髪の毛を受け取ったので、娘を寺に呼ぼうとその髪の毛に呪いをかけると、娘は来ないでザルがゴロゴロと転がって来たということだ。
全体の記録時間数 21:25
物語の時間数 21:25
言語識別 混在
音源の質
テープ番号
予備項目1

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