ハブ除け呪文(共通語)

概要

昔ですな、ジュホーという人はヤマクーと言って木(きー)採りだったらしいですよ。そしてジュホーという人が山に薪とりに行ったらですな、大きな椎(しー)の木のね、木の穴の中にですな、ハブが入って行っていたらしいですな。それは、ハブが小さい頃からその木の小さい穴からアカマタと一緒に木の幹に入って、それから、ハブはもう動物だから、長い間そこにいて大きくなったら、その穴から出られなくなることが分からない。月日は進みその間、ハブは大きく育ってしまったみたいさ。それで、ハブは前に進むことだけして後ろに引き下がることは分からない。出ようとしたら、ハブは頭は小さいんだが、首は細いでしょ。また腹にきては大きいでしょ。そしてそのハブが出ようとしたら、もう真ん中に来て触ってでられない。また後にひこうとしたら、また顎は三角だからね、よく首にかかって出られない。とうとうこっちでもう生きるか、死ぬかしておってですな、そのヤマクーのジュホーという人が、薪採りにいったら、そのヘビの生きものを見たんだから、「もうわしがお前が死ぬのを助けてやるから。」と言って、斧でそのハブの出ようとした穴の周囲を削ってですな、ハブ出して。そしてその時に、ジュホーという人が、「お前は、わしが助けてやるから、わしの子や孫には悪い事はするな。」と、食いつくなという意味でしょう。そう言って放したそうですよ。それでこっちでは、ハブの除け呪はですな、ジュホージュホーというておる。「わが行く先きは誤るな、歩むな、ジュホージュホー。」と呼んでおるらしいですよ。ハブの除(ぬ)き呪(じ)。昔の人の話だが、こういうことを聞いて、わし覚えていますよ。私の長男は山によく行くので、いつも私がこの呪文を言って教えるが、山川のターリは、この呪文を教えるときは、海のところで教えなさいと言っていた。山でこの呪文を教えるとそのときにハブが出て来ると言っていたよ。

再生時間:2:38

民話詳細DATA

レコード番号 47O381069
CD番号 47O38C054
決定題名 ハブ除け呪文(共通語)
話者がつけた題名
話者名 名嘉光申
話者名かな なかこうしん
生年月日 19000411
性別
出身地 沖縄県島尻郡伊平屋村字我喜屋
記録日 19800908
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 島尻郡伊平屋村我喜屋 T17 B17 
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話、 俗信、 民俗
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード ジュホー,ヤマクー,木採り,薪,椎の木,木の穴,ハブ,アカマタ,斧,除け呪,呪文を
梗概(こうがい) 昔ですな、ジュホーという人はヤマクーと言って木(きー)採りだったらしいですよ。そしてジュホーという人が山に薪とりに行ったらですな、大きな椎(しー)の木のね、木の穴の中にですな、ハブが入って行っていたらしいですな。それは、ハブが小さい頃からその木の小さい穴からアカマタと一緒に木の幹に入って、それから、ハブはもう動物だから、長い間そこにいて大きくなったら、その穴から出られなくなることが分からない。月日は進みその間、ハブは大きく育ってしまったみたいさ。それで、ハブは前に進むことだけして後ろに引き下がることは分からない。出ようとしたら、ハブは頭は小さいんだが、首は細いでしょ。また腹にきては大きいでしょ。そしてそのハブが出ようとしたら、もう真ん中に来て触ってでられない。また後にひこうとしたら、また顎は三角だからね、よく首にかかって出られない。とうとうこっちでもう生きるか、死ぬかしておってですな、そのヤマクーのジュホーという人が、薪採りにいったら、そのヘビの生きものを見たんだから、「もうわしがお前が死ぬのを助けてやるから。」と言って、斧でそのハブの出ようとした穴の周囲を削ってですな、ハブ出して。そしてその時に、ジュホーという人が、「お前は、わしが助けてやるから、わしの子や孫には悪い事はするな。」と、食いつくなという意味でしょう。そう言って放したそうですよ。それでこっちでは、ハブの除け呪はですな、ジュホージュホーというておる。「わが行く先きは誤るな、歩むな、ジュホージュホー。」と呼んでおるらしいですよ。ハブの除(ぬ)き呪(じ)。昔の人の話だが、こういうことを聞いて、わし覚えていますよ。私の長男は山によく行くので、いつも私がこの呪文を言って教えるが、山川のターリは、この呪文を教えるときは、海のところで教えなさいと言っていた。山でこの呪文を教えるとそのときにハブが出て来ると言っていたよ。
全体の記録時間数 3:37
物語の時間数 2:38
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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