貧乏神と福の神(共通語)

概要

これは昔のウフザーシといって、支那の本をもっていた偉い人の子孫から聞いた話ですがね、昔の話ですよ。タメツブという貧乏人の子と、また贅沢な金持ちの子どもの二人がいたみたいさ。それで、金持ちの人の子どもたちはねぇ、物の豊かだから、食べ物がおいしくないとか食べられないとかと言って、食べ物を全部いやがっていたみたいさ。また、タメツブという人はね、食べ物が少ないので、何でも食べたそうだよ。春にはちょうど村仕事で野原に道を造ったりする土方仕事に行くときにはですな、人は弁当を持っていくらしいですよ。タメツブという人は、家は貧しいんだからね、弁当持って行かなかったという。そして、今は弁当箱あるが、昔はクバの葉(はー)とか芭蕉の葉(はー)で包んで持っていたらしいですよ。それをみんなが食うて捨てたクバの葉なんかの横に残っているものを、昔のくしざしですな、髪を結っていたかんざしで、こづって、それを集めて集めてから自分のお昼やったらしいですよ。それで、その人は、ご飯粒を集めて食べているからタメツブと名をつけられた。そしてまた、非常に金満家の家の息子は、朝と晩で計三回もおかずなんか変えるけどもまずいと言って食べられなかったらしいですね。それを神様が聞いてですな、貧乏のタメツブのお家は次第次第に物を大切にしているから、この神様が、「金持(うぇーき)の神をこっちにもってこい。」とやったらしいですよ。また金持ちの人には、「これは何も食わない、あまりに贅沢すぎるから、こんなしてはいけない。」と言って、入れ違いで貧乏の神がまた向こうには行ったらしいですよ。それからはタメツブの家には、金持ちのう神がいる。また贅沢な子供の家には、貧乏の神がいるようになって、しまいには、金持ちの息子は貧乏になり、このタメツブはね、何事も倹約し、自分は欲を持たない気持ちでいたので、後々は金持ちになったそうでだ。

再生時間:4:02

民話詳細DATA

レコード番号 47O381060
CD番号 47O38C054
決定題名 貧乏神と福の神(共通語)
話者がつけた題名
話者名 名嘉光申
話者名かな なかこうしん
生年月日 19000411
性別
出身地 沖縄県島尻郡伊平屋村字我喜屋
記録日 19800908
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 島尻郡伊平屋村我喜屋 T17 B08 
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 伊平屋村民話集 P157
キーワード ウフザーシ,支那,タメツブ,貧乏人,金持ち,弁当,クバの葉,芭蕉の葉,かんざし,神様
梗概(こうがい) これは昔のウフザーシといって、支那の本をもっていた偉い人の子孫から聞いた話ですがね、昔の話ですよ。タメツブという貧乏人の子と、また贅沢な金持ちの子どもの二人がいたみたいさ。それで、金持ちの人の子どもたちはねぇ、物の豊かだから、食べ物がおいしくないとか食べられないとかと言って、食べ物を全部いやがっていたみたいさ。また、タメツブという人はね、食べ物が少ないので、何でも食べたそうだよ。春にはちょうど村仕事で野原に道を造ったりする土方仕事に行くときにはですな、人は弁当を持っていくらしいですよ。タメツブという人は、家は貧しいんだからね、弁当持って行かなかったという。そして、今は弁当箱あるが、昔はクバの葉(はー)とか芭蕉の葉(はー)で包んで持っていたらしいですよ。それをみんなが食うて捨てたクバの葉なんかの横に残っているものを、昔のくしざしですな、髪を結っていたかんざしで、こづって、それを集めて集めてから自分のお昼やったらしいですよ。それで、その人は、ご飯粒を集めて食べているからタメツブと名をつけられた。そしてまた、非常に金満家の家の息子は、朝と晩で計三回もおかずなんか変えるけどもまずいと言って食べられなかったらしいですね。それを神様が聞いてですな、貧乏のタメツブのお家は次第次第に物を大切にしているから、この神様が、「金持(うぇーき)の神をこっちにもってこい。」とやったらしいですよ。また金持ちの人には、「これは何も食わない、あまりに贅沢すぎるから、こんなしてはいけない。」と言って、入れ違いで貧乏の神がまた向こうには行ったらしいですよ。それからはタメツブの家には、金持ちのう神がいる。また贅沢な子供の家には、貧乏の神がいるようになって、しまいには、金持ちの息子は貧乏になり、このタメツブはね、何事も倹約し、自分は欲を持たない気持ちでいたので、後々は金持ちになったそうでだ。
全体の記録時間数 4:13
物語の時間数 4:02
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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