眠虫次良(にーぶいむしじらー)という者はね、本当の怠け者ではないらしいがね、いつでも人が起きない先にいろいろなことやって、もう昼働かずに眠りしたりこんなして、人に眠虫次良とつけられているが、やっぱ頭少し効いてるわけさ。これはね、自分が寝ていても、いつも隣の金持ちの娘を妻にしょうと考えていたんだな。その家に行って求婚したみたいだがね、金持ちの人は、「眠虫次良(にーぶいむしじらー)、お前なんか仕事もしない怠け者、お前の嫁に、私らの娘を嫁に出すことはできない。」と言った。眠虫次良は、「そうか。」と言ってね、帰って来ると、「あの女どんなことをしてもどうにかして結婚してやる。もうこれは利口にしなければいけない。」と言ってね、企み持ってね、真っ白な鷺の鳥〔白鷺〕を取って、ある夜ね、向こうのウェーキヤー金持ちの庭はね、大きな竹の竹林だったって。この大きな竹の中に自分は真っ白な着物を着けて、懐に白鷺を隠して暗闇に座っていて、このお父さんが庭に小便(しょんべん)しに来たからね、眠虫次良は、暗闇に座って叫んだらしいね。「私は天から降りて来た神であるが、もうあなたたちの家は、いい婿を迎えなければ、あなたたちは成功しない。」と言って、そうしてね、眠虫次良は、「あんたの婿をとるのは、隣の今世間が眠虫次良。いつも家の前を通っているあの隣の怠け者の眠虫次郎、あれを娘の夫にしなければ、あなた達は貧乏になるよ。」と言うたらね、そしたら、金持ちの人は、「もう、あんな者を婿に迎えたら、だんだん貧乏になる。」と言ったら、寝虫次郎が、「今、あれは世間に怠け者と言われて仕事も何もせん。そうであっても、もうあなた達が、眠虫次良を信頼すれば、金持ちにもなり、また眠虫次良も心を改めて良い人間になる。」と言った。それを聞くと金持ちの者は、「そうですか、それならそうする。結婚させてもよいです。」と言ったら、今度はやっぱり、「私は、天に今昇るから、自分は神の使いである。僕が言うた事聞いたら栄える。」と言って、素早く真っ白な着物を脱いで自分の尻に敷いて、自分は真っ黒な着物を着て、この白鷺を天に飛ばしたみたいね。もう、この金持ちの主人は、飛ばした白鷺を見て、神に鳥がなってやっぱ天に飛んだと思って、本当の神様だと信じてしまっているわけさ。「もうこれしなければ大変ですね。」と言うてね。だからこの翌日は向こうに行って、「自分の子供はもうあんたにくれるから。」と言ったら、眠虫次良は、「自分は、いわばこういうふうな人間であって、もう世間から嫌われて、あんたのようなこんなにエーキンチュの子供を嫁にしたら、あんたは世間に顔向けできないし、また哀れな生活させたら大変だからもうこれ断るから。」こんなに言って、もう一応は断っているがね、やっぱ一応は断って心はもう面白くしてるが、向こうがだんだん熱心に頼むから、やっぱ、金持ちの主人の頼みを聞いて結婚して、自分の望みを達成したから、それからは、働き者になってもうこの字の評判者なってね、たくさん金も儲けて、お金持ちになったということですよ。
| レコード番号 | 47O380894 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C045 |
| 決定題名 | 眠虫次郎(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 仲里文蔵 |
| 話者名かな | なかざとぶんぞう |
| 生年月日 | 19101107 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊平屋村字田名 |
| 記録日 | 19800907 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊平屋村田名 T08 B04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 伊平屋村民話集 P151 |
| キーワード | 眠虫次良,にーぶいむしじらー,怠け者,金持ち,求婚,利口,企み,白鷺,ウェーキヤー,真っ白な着物,神,貧乏,結婚,エーキンチュ,働き者 |
| 梗概(こうがい) | 眠虫次良(にーぶいむしじらー)という者はね、本当の怠け者ではないらしいがね、いつでも人が起きない先にいろいろなことやって、もう昼働かずに眠りしたりこんなして、人に眠虫次良とつけられているが、やっぱ頭少し効いてるわけさ。これはね、自分が寝ていても、いつも隣の金持ちの娘を妻にしょうと考えていたんだな。その家に行って求婚したみたいだがね、金持ちの人は、「眠虫次良(にーぶいむしじらー)、お前なんか仕事もしない怠け者、お前の嫁に、私らの娘を嫁に出すことはできない。」と言った。眠虫次良は、「そうか。」と言ってね、帰って来ると、「あの女どんなことをしてもどうにかして結婚してやる。もうこれは利口にしなければいけない。」と言ってね、企み持ってね、真っ白な鷺の鳥〔白鷺〕を取って、ある夜ね、向こうのウェーキヤー金持ちの庭はね、大きな竹の竹林だったって。この大きな竹の中に自分は真っ白な着物を着けて、懐に白鷺を隠して暗闇に座っていて、このお父さんが庭に小便(しょんべん)しに来たからね、眠虫次良は、暗闇に座って叫んだらしいね。「私は天から降りて来た神であるが、もうあなたたちの家は、いい婿を迎えなければ、あなたたちは成功しない。」と言って、そうしてね、眠虫次良は、「あんたの婿をとるのは、隣の今世間が眠虫次良。いつも家の前を通っているあの隣の怠け者の眠虫次郎、あれを娘の夫にしなければ、あなた達は貧乏になるよ。」と言うたらね、そしたら、金持ちの人は、「もう、あんな者を婿に迎えたら、だんだん貧乏になる。」と言ったら、寝虫次郎が、「今、あれは世間に怠け者と言われて仕事も何もせん。そうであっても、もうあなた達が、眠虫次良を信頼すれば、金持ちにもなり、また眠虫次良も心を改めて良い人間になる。」と言った。それを聞くと金持ちの者は、「そうですか、それならそうする。結婚させてもよいです。」と言ったら、今度はやっぱり、「私は、天に今昇るから、自分は神の使いである。僕が言うた事聞いたら栄える。」と言って、素早く真っ白な着物を脱いで自分の尻に敷いて、自分は真っ黒な着物を着て、この白鷺を天に飛ばしたみたいね。もう、この金持ちの主人は、飛ばした白鷺を見て、神に鳥がなってやっぱ天に飛んだと思って、本当の神様だと信じてしまっているわけさ。「もうこれしなければ大変ですね。」と言うてね。だからこの翌日は向こうに行って、「自分の子供はもうあんたにくれるから。」と言ったら、眠虫次良は、「自分は、いわばこういうふうな人間であって、もう世間から嫌われて、あんたのようなこんなにエーキンチュの子供を嫁にしたら、あんたは世間に顔向けできないし、また哀れな生活させたら大変だからもうこれ断るから。」こんなに言って、もう一応は断っているがね、やっぱ一応は断って心はもう面白くしてるが、向こうがだんだん熱心に頼むから、やっぱ、金持ちの主人の頼みを聞いて結婚して、自分の望みを達成したから、それからは、働き者になってもうこの字の評判者なってね、たくさん金も儲けて、お金持ちになったということですよ。 |
| 全体の記録時間数 | 5:25 |
| 物語の時間数 | 5:00 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |