継子話 継子の毒飯(共通語)

概要

昔ね、首里の侍で、いい身分であった人の話だそうですがね、長男はね、先妻との間に産んでね、この先妻は亡くなって、また後妻がきてね、また後妻と男の子ができたそうですよね。だからこの継親がいつもね、非常に寒い時とかね、暑い時もね、かまわずに、この継子の長男に、「海に行って魚捕って来い。」と言っていじめていたという話ですよね。そうしたら、この継子は、もう冬の霰(あられ)が落ちるとかのごく寒いときには、お魚が釣れんでしょう。だが、ああいうときにも、「魚捕って来い。」と言って、魚捕ってこなければ、役に立たないとかなんとかで、いろんないじめ方をするんだね。だが、夫は、こんなにいじめられているということは、お勤めにでているからね、これは分からないそうだ。そして、一度こんなに非常に寒い時に、お魚捕りに行って、「もうお魚も捕れずに、どうしたら家に帰っていくかねえ。」と言って泣いていたら、一人の白髪のお爺さんが現れてね、そして、お魚が出てできたそうです。この子は喜んで、この魚を持って家に帰って行ったらね、この継母が非常に喜んで、「今日は、お魚をたくさん取って来たねえ。」と言って喜んで、だから、「今日は、お魚たくさん捕って来たから、あんたにも今日はおごってやる。」と言うて、この継子の方にはね、お魚たくさんいっぱい入れてよ、茶碗のいっぱい入れて、「これは兄さんの。これはまたあなたのもの。」と、自分の産んだ子どもに少なく入れて出したら、今度、自分の産んだこの弟はね、先に来てからに、「兄さんのお皿には、たくさん入っているから、これは私が食べる。これは兄さんが食べなさい。」と少なく入っているのは兄さんの所になして、たくさん入っているのは自分が食べると弟が取って食べたらしい。それで、この親の考えは、「どうしたら、この子を早く亡くなしてしまおうか。」という精神だからね、自分の夫の前で、この子どもをいじめることはできないでょしう。夫が分からないように、なにかでこの子どもを死なしてやろうという精神は、いつももっていたらしいですから、お魚取って来たときに、この継子の食べる物には毒入れて、自分の子どもの食べる物には毒を入れずに、両方にやったら、毒の入っている物を自分の産んだ子どもが取って食べてしまって、それから、また継子の食べた物は、自分の子どもにやろうとした毒の入らないお魚の汁であったようですよ。その継子の食べるはずだったものには毒が入っていたそうです。で、自分の産んだ子は死んでしまったからね、自分の産んだ子どもと継子の取り扱いが非常に悪かったと、後から夫に分かって、「自分の産んだ子どもはかわいがって、産まない子どもをこんなに取り扱っておったのか。」ととうとう継親も離縁されてしまって、この継子の方は立派に出世したというお話がありましたがね。

再生時間:4:30

民話詳細DATA

レコード番号 47O380820
CD番号 47O38C041
決定題名 継子話 継子の毒飯(共通語)
話者がつけた題名 継子話 毒入りご馳走
話者名 山川オト
話者名かな やまかわおと
生年月日 18871206
性別
出身地 沖縄県那覇市小禄
記録日 19800908
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 島尻郡伊平屋村我喜屋 T05 B06 
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 伊平屋村民話集 P174
キーワード 首里,侍,先妻,継親,継子,いじめ,毒
梗概(こうがい) 昔ね、首里の侍で、いい身分であった人の話だそうですがね、長男はね、先妻との間に産んでね、この先妻は亡くなって、また後妻がきてね、また後妻と男の子ができたそうですよね。だからこの継親がいつもね、非常に寒い時とかね、暑い時もね、かまわずに、この継子の長男に、「海に行って魚捕って来い。」と言っていじめていたという話ですよね。そうしたら、この継子は、もう冬の霰(あられ)が落ちるとかのごく寒いときには、お魚が釣れんでしょう。だが、ああいうときにも、「魚捕って来い。」と言って、魚捕ってこなければ、役に立たないとかなんとかで、いろんないじめ方をするんだね。だが、夫は、こんなにいじめられているということは、お勤めにでているからね、これは分からないそうだ。そして、一度こんなに非常に寒い時に、お魚捕りに行って、「もうお魚も捕れずに、どうしたら家に帰っていくかねえ。」と言って泣いていたら、一人の白髪のお爺さんが現れてね、そして、お魚が出てできたそうです。この子は喜んで、この魚を持って家に帰って行ったらね、この継母が非常に喜んで、「今日は、お魚をたくさん取って来たねえ。」と言って喜んで、だから、「今日は、お魚たくさん捕って来たから、あんたにも今日はおごってやる。」と言うて、この継子の方にはね、お魚たくさんいっぱい入れてよ、茶碗のいっぱい入れて、「これは兄さんの。これはまたあなたのもの。」と、自分の産んだ子どもに少なく入れて出したら、今度、自分の産んだこの弟はね、先に来てからに、「兄さんのお皿には、たくさん入っているから、これは私が食べる。これは兄さんが食べなさい。」と少なく入っているのは兄さんの所になして、たくさん入っているのは自分が食べると弟が取って食べたらしい。それで、この親の考えは、「どうしたら、この子を早く亡くなしてしまおうか。」という精神だからね、自分の夫の前で、この子どもをいじめることはできないでょしう。夫が分からないように、なにかでこの子どもを死なしてやろうという精神は、いつももっていたらしいですから、お魚取って来たときに、この継子の食べる物には毒入れて、自分の子どもの食べる物には毒を入れずに、両方にやったら、毒の入っている物を自分の産んだ子どもが取って食べてしまって、それから、また継子の食べた物は、自分の子どもにやろうとした毒の入らないお魚の汁であったようですよ。その継子の食べるはずだったものには毒が入っていたそうです。で、自分の産んだ子は死んでしまったからね、自分の産んだ子どもと継子の取り扱いが非常に悪かったと、後から夫に分かって、「自分の産んだ子どもはかわいがって、産まない子どもをこんなに取り扱っておったのか。」ととうとう継親も離縁されてしまって、この継子の方は立派に出世したというお話がありましたがね。
全体の記録時間数 4:54
物語の時間数 4:30
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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