昔ですな、子(ね)牛(うし)虎(とら)兎(う)と十二支があるでしょ。それを作った後で、唐で猪なんか食べた大昔の時代ですよ。その時までは、七月から八月の間ごろの八月の十日の折目(うーみ)のころが正月だったようです。正月はご馳走ですから、猪なんか捕ってから食べたようですが、食べてみたら今度は、この猪なんかは油が多いんですから、今度は頭がぼやっとして、トゥルートゥルーなってしまったんだそうです。それで、今度は、唐の偉い人が、「これではいかん。もっと寒い時にご馳走したら、体のためにはいいはずだ。」と思って、それで今度は、正月を流し流しして、十二月末、一月に持ってきたようです。それで、正月は一月になったそうです。 その証拠には、八月の十日には、大折目(うふうーみ)があるんですよ。この大折目の行事は、柴差しと言ってですな、ススキの葉っぱを取ってきて、人間がみな耳に差しよったですよ。して、また家の隅々とか、屋敷なんかに立ててやったんだよ。これは、門松とよく似てますなあ。だから、こっちでも、昔は、大折目のころが正月であっただろうと思います。それで、八月になったら、厄入りといってそれでまた前の年の厄払いと言って、ちょうど八月の九日までは昨年だから、大晦日みたいな一ヵ年のこれまでの締め括りをして、この大折目(うふういみ)の日の十日からはまた来年ということで、今度は年が変わるわけですよ。 これはうちの母方の叔父さんにあたる人で、村長を三期間された諸見清吉さんから聞いた話です。
| レコード番号 | 47O380731 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C037 |
| 決定題名 | 正月の始まり(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 西江幸徳 |
| 話者名かな | にしえこうとく |
| 生年月日 | 19080612 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊平屋村字我喜屋 |
| 記録日 | 19800908 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊平屋村我喜屋 T02 B02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説、 民俗、 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 母方の叔父さんの諸見清吉さんから聞いた。 |
| 文字化資料 | 伊平屋村民話集 P109 |
| キーワード | 十二支,唐,猪,八月十日,折目,正月,ご馳走,大折目,柴差し,厄入り,厄払い |
| 梗概(こうがい) | 昔ですな、子(ね)牛(うし)虎(とら)兎(う)と十二支があるでしょ。それを作った後で、唐で猪なんか食べた大昔の時代ですよ。その時までは、七月から八月の間ごろの八月の十日の折目(うーみ)のころが正月だったようです。正月はご馳走ですから、猪なんか捕ってから食べたようですが、食べてみたら今度は、この猪なんかは油が多いんですから、今度は頭がぼやっとして、トゥルートゥルーなってしまったんだそうです。それで、今度は、唐の偉い人が、「これではいかん。もっと寒い時にご馳走したら、体のためにはいいはずだ。」と思って、それで今度は、正月を流し流しして、十二月末、一月に持ってきたようです。それで、正月は一月になったそうです。 その証拠には、八月の十日には、大折目(うふうーみ)があるんですよ。この大折目の行事は、柴差しと言ってですな、ススキの葉っぱを取ってきて、人間がみな耳に差しよったですよ。して、また家の隅々とか、屋敷なんかに立ててやったんだよ。これは、門松とよく似てますなあ。だから、こっちでも、昔は、大折目のころが正月であっただろうと思います。それで、八月になったら、厄入りといってそれでまた前の年の厄払いと言って、ちょうど八月の九日までは昨年だから、大晦日みたいな一ヵ年のこれまでの締め括りをして、この大折目(うふういみ)の日の十日からはまた来年ということで、今度は年が変わるわけですよ。 これはうちの母方の叔父さんにあたる人で、村長を三期間された諸見清吉さんから聞いた話です。 |
| 全体の記録時間数 | 3:23 |
| 物語の時間数 | 2:45 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |