あれは昔ね、花の島にいた女の人がよ、自分のお客さんだった人、人に、子どもが生まれたらしいよ。そうしたからね、このだんなさんは花の島に来なくなって長らくなっているらしいさ。そのうちにこの花の島の女は死んでしまった。「あの人に男の子が生まれたというから、私(うち)は必ず(その子の魂を)取ってくる。」と言った。だけどね、女が死んだことを知らない男は、子どもが生まれてお祝いするというので、この女、三味線も上手だったらしく、そういうことで、この男はもう、この女を連れにと言って迎えに行く途中で会ったらしい。そしていっしょに行ってお祝いをしていたら、昔の家は サギウチダンとありましたからね、むこうの後ろの節(ふし)ぬ穴(みー)から見たら、この女は人間ではないことがわかって、むこうにいる人が、わかったので、「珍しいね。」と思って、そうしてその後からはね、最初この柳節(やなぎぶし)やるのはね、お産の後ね。子ども産んだお祝のときになぜ柳節を必ずやるのかといえば、こんな後生の人を追い払うために柳節やるらしい。この柳節をやったから、いっときでいなくなったわけ、そうしたからね、この男はもう気づいて後を追って行ったから墓の前に行きよったって。そして、墓に行っての話を聞いているわけさ。この男は。「だあ(どれ)、お前は取って来たか。」と言ったら、「今日は(あの子の魂は)取れなかったが明日こそは行って取る。」と、言いましたって。またもう一人の死んでいる人の話。一人の人が、「おまえがもしかね、『クスッケー』と言われたら取りきれるか。」と、言ったら、「じゃあ、水飲ますさあ。」と、言いよったって。そして、「水を飲ますときに 『ほーい』と言われたらこれでかえされる。だから(子どもの魂は)取りきれんよ。」と、言って話するのを聞いてね、この男はすぐお家に帰ったって。この子どもがクシャミをしたらしいよ。何回もやるたびに、「クスッケー、クスッケー。」といったので、これは取られなくてすんだとの話よ。なんかね、子どもに水を飲ますときは、「ほーい。」と言って飲ましなさいと、ここでは話しているよ。
| レコード番号 | 47O382851 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C147 |
| 決定題名 | クスケー由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 山内カマ |
| 話者名かな | やまうちかま |
| 生年月日 | 19091211 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊是名村字伊是名 |
| 記録日 | 19800906 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊是名村 T10 B11 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 祖母から聞いた。 |
| 文字化資料 | いぜな島の民話 P94 |
| キーワード | 花の島,魂,三味線,お祝い,サギウチダン,節ぬ穴,柳節,お産,後生,墓,クスッケー,クシャミ |
| 梗概(こうがい) | あれは昔ね、花の島にいた女の人がよ、自分のお客さんだった人、人に、子どもが生まれたらしいよ。そうしたからね、このだんなさんは花の島に来なくなって長らくなっているらしいさ。そのうちにこの花の島の女は死んでしまった。「あの人に男の子が生まれたというから、私(うち)は必ず(その子の魂を)取ってくる。」と言った。だけどね、女が死んだことを知らない男は、子どもが生まれてお祝いするというので、この女、三味線も上手だったらしく、そういうことで、この男はもう、この女を連れにと言って迎えに行く途中で会ったらしい。そしていっしょに行ってお祝いをしていたら、昔の家は サギウチダンとありましたからね、むこうの後ろの節(ふし)ぬ穴(みー)から見たら、この女は人間ではないことがわかって、むこうにいる人が、わかったので、「珍しいね。」と思って、そうしてその後からはね、最初この柳節(やなぎぶし)やるのはね、お産の後ね。子ども産んだお祝のときになぜ柳節を必ずやるのかといえば、こんな後生の人を追い払うために柳節やるらしい。この柳節をやったから、いっときでいなくなったわけ、そうしたからね、この男はもう気づいて後を追って行ったから墓の前に行きよったって。そして、墓に行っての話を聞いているわけさ。この男は。「だあ(どれ)、お前は取って来たか。」と言ったら、「今日は(あの子の魂は)取れなかったが明日こそは行って取る。」と、言いましたって。またもう一人の死んでいる人の話。一人の人が、「おまえがもしかね、『クスッケー』と言われたら取りきれるか。」と、言ったら、「じゃあ、水飲ますさあ。」と、言いよったって。そして、「水を飲ますときに 『ほーい』と言われたらこれでかえされる。だから(子どもの魂は)取りきれんよ。」と、言って話するのを聞いてね、この男はすぐお家に帰ったって。この子どもがクシャミをしたらしいよ。何回もやるたびに、「クスッケー、クスッケー。」といったので、これは取られなくてすんだとの話よ。なんかね、子どもに水を飲ますときは、「ほーい。」と言って飲ましなさいと、ここでは話しているよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:46 |
| 物語の時間数 | 3:12 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |