じゃ、牛に化けた女の話を一言、またやりましょう。昔の話だったようだが、もうとても大金持の女の娘が、顔だちももう、とても美しいので、多勢の青年に望まれて、もうみんなに望まれていた。ある男が、「それでは、もう、この女を、私の嫁にしなければいけない。」と、言って嫁さんにするとね、この女はね、姿はね、ほんとうの人間の姿は、とても美人だけど、これがあの、ただこの舌、舌だけは牛の舌と同じだった。それでもう、夫婦で寝ると、この女になめられた。するともう、なめられたところは、とても、何かにひっかかれたように痛くなったので、後は、「ああ、もう、この女とは、暮らせないなあ。」と思って、「もう、これは離婚するほかない。」と言って相談をして、相談をするとこの女の両親はそれを聞いて、「これはもう、何とかこの男と話をつけて、ぜひ、何か、お金でもたくさんあげて、もう一度話をつけて嫁にしないといかん。」と言って、そうした。それでもう、この男も後は考え直して、もう一回どうなるかと思って試してみたが、「もうだめだ。これはやっぱり離婚するほかない。」と言った。また、ある男の友だちの、青年たちに話をするとね、「お前、人間が牛に化けるはずがあるか、お前が言ってることはうそだ。」と言うので、それで、この友だちは、「さあ、それならお前が、自分で試してみろ。」とこの男が言ったので、試してみると、この男も、もう、「お前が言ったことは、その通りだ。」と言い、そして、「おれもあの女と寝てみると、なめられて、痛くてもう、それがあんまり激しくて。ああ、これは、大変だよ。」と言って、この男は、ど肝を抜かれたという話です。
| レコード番号 | 47O382804 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C144 |
| 決定題名 | 牛の舌をもっている女(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 牛舌女 |
| 話者名 | 末吉盛男 |
| 話者名かな | すえよしもりお |
| 生年月日 | 19130902 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊是名村字内花 |
| 記録日 | 19800905 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊是名村 T09 B03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いぜな島の民話 P128 |
| キーワード | 牛,大金持,娘,嫁,舌,離婚,ど肝 |
| 梗概(こうがい) | じゃ、牛に化けた女の話を一言、またやりましょう。昔の話だったようだが、もうとても大金持の女の娘が、顔だちももう、とても美しいので、多勢の青年に望まれて、もうみんなに望まれていた。ある男が、「それでは、もう、この女を、私の嫁にしなければいけない。」と、言って嫁さんにするとね、この女はね、姿はね、ほんとうの人間の姿は、とても美人だけど、これがあの、ただこの舌、舌だけは牛の舌と同じだった。それでもう、夫婦で寝ると、この女になめられた。するともう、なめられたところは、とても、何かにひっかかれたように痛くなったので、後は、「ああ、もう、この女とは、暮らせないなあ。」と思って、「もう、これは離婚するほかない。」と言って相談をして、相談をするとこの女の両親はそれを聞いて、「これはもう、何とかこの男と話をつけて、ぜひ、何か、お金でもたくさんあげて、もう一度話をつけて嫁にしないといかん。」と言って、そうした。それでもう、この男も後は考え直して、もう一回どうなるかと思って試してみたが、「もうだめだ。これはやっぱり離婚するほかない。」と言った。また、ある男の友だちの、青年たちに話をするとね、「お前、人間が牛に化けるはずがあるか、お前が言ってることはうそだ。」と言うので、それで、この友だちは、「さあ、それならお前が、自分で試してみろ。」とこの男が言ったので、試してみると、この男も、もう、「お前が言ったことは、その通りだ。」と言い、そして、「おれもあの女と寝てみると、なめられて、痛くてもう、それがあんまり激しくて。ああ、これは、大変だよ。」と言って、この男は、ど肝を抜かれたという話です。 |
| 全体の記録時間数 | 2:52 |
| 物語の時間数 | 2:16 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |