子を産まなかった夫婦が死んだ。死んでしまってからも、後生にいても、「子ども一人は、どうしても欲しいから、どこかに行って連れて来なければいけない。」と言って、夫婦で語っている時に、この墓の隣の家に、隣に行ってみると、子どもが生まれていた。そして、湯を浴びるときに、クシャミをしたので、すぐこの女の親は、魔よけということを知っていたのか、「クスケー(糞、食らえ)。」と言ったら、後生の女は、「あきさみよー。」と言って、残念ながらその子(の魂)を取ることはできなかった。それで、そのまましばらくしていたらまた、ゆえん会を始めたので、この女は後生の人なのにね、ほんとにもう、この子どもの祝いの席でも、人間が生きているように、踊ったりして、そして夜が明けたので出て行き、自分の墓に戻って行った。その女の後を追って行くと、「これはあたりまえの人間ではないけど。」と思って、(ある人が)追って行ったら、すぐ墓の中に入って、そしたら男が墓の中で待っていて、「どうしたんだ。お前は、今まで。」と言うと、「そこで坊主が生まれるので、(魂を)連れに行ったけど、なかなか。もう『クスケー』と言ったので(子どもの魂は)連れてこれない。私では連れて来ることはできない。それで今来たんだよ。」と言ったので、また男が、「お前は、『クスケー』と言われたら、お前が連れてくることはできないから、もうあきらめた方がいいよ。」と言った。それから仕方なく、この女もあきらめたって。だからこの「クスケー。」という意味は、子どもも、大人も、「クスケー。」という意味は、一つのフームンみたいになっているね、必ず。「クスケー。」と言うよ、クシャミしたときは。子どもには必ず。今でもするはずよ、子どもたちに、これはこういう意味だって。
| レコード番号 | 47O382657 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C137 |
| 決定題名 | クスケー由来(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 伊礼亀助 |
| 話者名かな | いれいかめすけ |
| 生年月日 | 19021124 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊是名村字諸見 |
| 記録日 | 19800905 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊是名村 T05 B01 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いぜな島の民話 P92 |
| キーワード | 夫婦,後生,墓,湯,クシャミ,魔よけ,クスケー,糞,魂,ゆえん会,祝いの席,フームン |
| 梗概(こうがい) | 子を産まなかった夫婦が死んだ。死んでしまってからも、後生にいても、「子ども一人は、どうしても欲しいから、どこかに行って連れて来なければいけない。」と言って、夫婦で語っている時に、この墓の隣の家に、隣に行ってみると、子どもが生まれていた。そして、湯を浴びるときに、クシャミをしたので、すぐこの女の親は、魔よけということを知っていたのか、「クスケー(糞、食らえ)。」と言ったら、後生の女は、「あきさみよー。」と言って、残念ながらその子(の魂)を取ることはできなかった。それで、そのまましばらくしていたらまた、ゆえん会を始めたので、この女は後生の人なのにね、ほんとにもう、この子どもの祝いの席でも、人間が生きているように、踊ったりして、そして夜が明けたので出て行き、自分の墓に戻って行った。その女の後を追って行くと、「これはあたりまえの人間ではないけど。」と思って、(ある人が)追って行ったら、すぐ墓の中に入って、そしたら男が墓の中で待っていて、「どうしたんだ。お前は、今まで。」と言うと、「そこで坊主が生まれるので、(魂を)連れに行ったけど、なかなか。もう『クスケー』と言ったので(子どもの魂は)連れてこれない。私では連れて来ることはできない。それで今来たんだよ。」と言ったので、また男が、「お前は、『クスケー』と言われたら、お前が連れてくることはできないから、もうあきらめた方がいいよ。」と言った。それから仕方なく、この女もあきらめたって。だからこの「クスケー。」という意味は、子どもも、大人も、「クスケー。」という意味は、一つのフームンみたいになっているね、必ず。「クスケー。」と言うよ、クシャミしたときは。子どもには必ず。今でもするはずよ、子どもたちに、これはこういう意味だって。 |
| 全体の記録時間数 | 3:12 |
| 物語の時間数 | 2:30 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |