八重山を平定して首里へ帰る途中、水がないかと大将の百合若たちは多良間村の水納という小さい島に飛び降りた。すると二番大将は野心があって、百合若を置き去りにした。船もなく、百合若は仕方なくその島で一人で暮らしていた。何年か過ぎて、ある日、浜で魚を拾っていると鷹が飛んできたので、口笛を吹くとスーッと下りてきた。それは百合若が首里で飼っていた鷹で、主人を探していたのだ。一方、二番大将は首里に戻り、「実はこうこうで、大将は八重山で死んだ」と報告すると、その人が取り上げられ相当の地位に付いた。百合若の妻は、「主人はあの人より武勇に優れていて、死ぬわけがない」と鷹を使わしたのである。ところが(百合若は)返事を書く紙がないのでソウシチ草に書いて、鷹の腋にはさんで返す。それで生きていることを知る。その後、百合若が台風のあとの浜辺を回っていると、鷹が死んでいた。よく見ると袋に入ったユーヌク(はったい粉?)を持っていて、それが雨に濡れ、重くなって落ちたようだ。墓を建ててやった。その後、(百合若は)何かの都合で首里に上がるようになる。でも直ぐに首里に行くことはせず、その辺のウンチュー(おじさん)に変装して隙を狙っていた。ある日、弓を引く大会があり、そこへ行くと大将たちはどうしても弓が引けない。見ていたウンチューが高笑いしたので、「お前は引けるか」と言われ、「引く」と言って弓を引く。そして大将に、「お前はおれの顔を覚えているか」と言って仇を討った。今でも多良間水納には百合墓(?)がある。
| レコード番号 | 47O230517 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C027 |
| 決定題名 | 百合若大臣(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 安里武蒸 |
| 話者名かな | あさとたけとし |
| 生年月日 | 19181111 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県粟国村字浜 |
| 記録日 | 19810516 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 粟国T19B08 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 百合若,多良間,鷹,報復, |
| 梗概(こうがい) | 八重山を平定して首里へ帰る途中、水がないかと大将の百合若たちは多良間村の水納という小さい島に飛び降りた。すると二番大将は野心があって、百合若を置き去りにした。船もなく、百合若は仕方なくその島で一人で暮らしていた。何年か過ぎて、ある日、浜で魚を拾っていると鷹が飛んできたので、口笛を吹くとスーッと下りてきた。それは百合若が首里で飼っていた鷹で、主人を探していたのだ。一方、二番大将は首里に戻り、「実はこうこうで、大将は八重山で死んだ」と報告すると、その人が取り上げられ相当の地位に付いた。百合若の妻は、「主人はあの人より武勇に優れていて、死ぬわけがない」と鷹を使わしたのである。ところが(百合若は)返事を書く紙がないのでソウシチ草に書いて、鷹の腋にはさんで返す。それで生きていることを知る。その後、百合若が台風のあとの浜辺を回っていると、鷹が死んでいた。よく見ると袋に入ったユーヌク(はったい粉?)を持っていて、それが雨に濡れ、重くなって落ちたようだ。墓を建ててやった。その後、(百合若は)何かの都合で首里に上がるようになる。でも直ぐに首里に行くことはせず、その辺のウンチュー(おじさん)に変装して隙を狙っていた。ある日、弓を引く大会があり、そこへ行くと大将たちはどうしても弓が引けない。見ていたウンチューが高笑いしたので、「お前は引けるか」と言われ、「引く」と言って弓を引く。そして大将に、「お前はおれの顔を覚えているか」と言って仇を討った。今でも多良間水納には百合墓(?)がある。 |
| 全体の記録時間数 | 5:46 |
| 物語の時間数 | 5:02 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |