塩が一番 ハーリー由来(共通語)

概要

昔、王様が三人の武士に、この世の中で一番怖いものは何かと聞く。一人は泥棒が怖いと言い、二人目は火事が怖いと言い、三人目は子共が怖いと答える。次に、「それではこの世の中で一番美味しい物は何か」と聞くと、二人は普通にご馳走とかいろいろ言うが、三人目は「塩が一番美味しい」と答える。王様は怒ってその人を島流しにした。その人は出て行くときに釜の上に塩を撒いてから出て行った。それが祟って何年間も大雨が続いた。塩が作れなくて食事は味のないものとなる。すると、ある日、天井から何かが汁鍋の中に滴り落ちた。炊事係はそれが何であるかは知らなかったが、食事を作り直す時間がなかったので、そのまま黙って王様に差し出した。王様は召し上がって後、「これは何かおかしい」と言う。炊事係は打ち首を覚悟し、天井から何かが落ちてきて鍋の中に入ったことを正直に話す。王様が天井を調べさせると、そこに塩があった。王は「この世の中で一番美味しい物は塩なんだな。彼が言ったことは正しい」と言って、さっそくその人を呼び戻させた。彼はいやいやながら帰ってくるが、三重城で、「御主のお顔を拝めたのでもうこれでいい」と言って入水した。それでみんなはくり舟を出して、辺りを一生けん命に探し回った。それが競争になり、ハーリー(舟漕ぎ勝負)が始まった。旧暦の5月4日はおもちゃ市が立った。彼の徳をたたえて泣き惜しんだ。「あの人は神様になったのであろうから、みんなはこのおもちゃで遊んで嘆くな」となだめられたという。

再生時間:5:31

民話詳細DATA

レコード番号 47O230508
CD番号 47O23C027
決定題名 塩が一番 ハーリー由来(共通語)
話者がつけた題名
話者名 安里武蒸
話者名かな あさとたけとし
生年月日 19181111
性別
出身地 沖縄県粟国村字浜
記録日 19810516
記録者の所属組織 沖縄国際大学口承研
元テープ番号 粟国T19A14
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 王様,塩,流刑,玩具市,ハーリー
梗概(こうがい) 昔、王様が三人の武士に、この世の中で一番怖いものは何かと聞く。一人は泥棒が怖いと言い、二人目は火事が怖いと言い、三人目は子共が怖いと答える。次に、「それではこの世の中で一番美味しい物は何か」と聞くと、二人は普通にご馳走とかいろいろ言うが、三人目は「塩が一番美味しい」と答える。王様は怒ってその人を島流しにした。その人は出て行くときに釜の上に塩を撒いてから出て行った。それが祟って何年間も大雨が続いた。塩が作れなくて食事は味のないものとなる。すると、ある日、天井から何かが汁鍋の中に滴り落ちた。炊事係はそれが何であるかは知らなかったが、食事を作り直す時間がなかったので、そのまま黙って王様に差し出した。王様は召し上がって後、「これは何かおかしい」と言う。炊事係は打ち首を覚悟し、天井から何かが落ちてきて鍋の中に入ったことを正直に話す。王様が天井を調べさせると、そこに塩があった。王は「この世の中で一番美味しい物は塩なんだな。彼が言ったことは正しい」と言って、さっそくその人を呼び戻させた。彼はいやいやながら帰ってくるが、三重城で、「御主のお顔を拝めたのでもうこれでいい」と言って入水した。それでみんなはくり舟を出して、辺りを一生けん命に探し回った。それが競争になり、ハーリー(舟漕ぎ勝負)が始まった。旧暦の5月4日はおもちゃ市が立った。彼の徳をたたえて泣き惜しんだ。「あの人は神様になったのであろうから、みんなはこのおもちゃで遊んで嘆くな」となだめられたという。
全体の記録時間数 5:36
物語の時間数 5:31
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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