粟国八重村 神里が作物を作ると人に勝る。粟国原名の糸喜納に、黍をたくさん蒔いておいて、下葉も二、三度取り除く。丈が一様に二、三尺になり、一穂も残らず皆揃って。風がそよそよ吹いてくると、海は波立ち荒れてきて、風が吹くと見極めて。鎌や鍬などの道具を持ち、棒を担いで、伊座根中坂登って行って、黍の畑を巡ってみる。黍の穂はまだ青く、刈るか刈らんか迷っていると、天の神様が降りて来られた。どうしたのだ神里、もの知らん。あんな青黍を刈り取るか。風がそよそよ吹いてくるし、海は波立ち荒れてくるし、風が吹くと見極めて。今年は嵐はないから家に帰りなさい。二度も拝んだ天の神様、天の手印を賜ってください。お前の願いどおり取らせてやるが、如何に妻でも、親子、友達にも兄弟にも話すなよ。天の手印だから。開けて六月二十日ごろ、私が降りてきて詳細に話を聞かすから。それからよいよい歩いて伊座根中坂に差し掛かると、仲のよい友人に出会う。どうして神里、帰ってくるか。天の神様が今年は嵐はないと言う。それから暗くなり、闇になった。起きて懐に手をやると、天の手印を落としてしまった。恨んでみてもどうしようもない。
| レコード番号 | 47O230444 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C023 |
| 決定題名 | 神里節の歌(方言) |
| 話者がつけた題名 | 神里口説の歌 |
| 話者名 | 豊村幸徳 |
| 話者名かな | とよむらこうとく |
| 生年月日 | 19060805 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県粟国村字東 |
| 記録日 | 19770325 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 粟国T16B04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 歌 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 神里,神様,青粟,暴風,盲目 |
| 梗概(こうがい) | 粟国八重村 神里が作物を作ると人に勝る。粟国原名の糸喜納に、黍をたくさん蒔いておいて、下葉も二、三度取り除く。丈が一様に二、三尺になり、一穂も残らず皆揃って。風がそよそよ吹いてくると、海は波立ち荒れてきて、風が吹くと見極めて。鎌や鍬などの道具を持ち、棒を担いで、伊座根中坂登って行って、黍の畑を巡ってみる。黍の穂はまだ青く、刈るか刈らんか迷っていると、天の神様が降りて来られた。どうしたのだ神里、もの知らん。あんな青黍を刈り取るか。風がそよそよ吹いてくるし、海は波立ち荒れてくるし、風が吹くと見極めて。今年は嵐はないから家に帰りなさい。二度も拝んだ天の神様、天の手印を賜ってください。お前の願いどおり取らせてやるが、如何に妻でも、親子、友達にも兄弟にも話すなよ。天の手印だから。開けて六月二十日ごろ、私が降りてきて詳細に話を聞かすから。それからよいよい歩いて伊座根中坂に差し掛かると、仲のよい友人に出会う。どうして神里、帰ってくるか。天の神様が今年は嵐はないと言う。それから暗くなり、闇になった。起きて懐に手をやると、天の手印を落としてしまった。恨んでみてもどうしようもない。 |
| 全体の記録時間数 | 5:10 |
| 物語の時間数 | 4:43 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |