宮古のある村に百姓がいた。漁に出ようとしたが潮がまだ引いてないので大きな流木を枕に寝ていた。しばらくすると話し声が聞こえたので目を開けてみた。神様が「何々村に男の子と女の子が生まれたので、これから行って運命を授けよう」といった。するともう一人の神様は「今日は客が来ているので一人で行ってくれ」といった。しばらくすると神様が帰ってきて、「どこそこの子供は額に黒いものが付いていたので良い運をつけてきた。もう一人の子は何もなかったので一生乞食になるような運をつけてきた」といった。この百姓は起きることが出来ずその話をこっそり聞いていた。夜が明けるのを待って家に帰ってみると、自分の家には男の子が生まれ、隣には女の子が生まれていた。百姓は神様の話を聞いていたので、自分の子は一生乞食になる運命で、隣の女の子は幸福な運命だから、これはひとつ将来二人を結婚させれば心配ないと思い、ひそかに計画していた。隣に行き、「この子たちは一緒に生まれたので、将来二人は夫婦にしよう」といって約束させた。年頃になって二人は結婚した。家が金持ちだったため夫は全然仕事もしないで遊んで暮らしていた。とうとう妻はこの男にあきてしまった。そしてある日妻は夢をみた。「君はこの家を出て行ってどこそこに行けば幸せになれる。道端に炭を焼いている男がいるから」という夢であった。妻は夢の話を信じて家を飛び出した。ずっと歩いていたら青年が道端で炭を焼いていた。女は疲れていたのでそこの家で泊めてもらうことにした。また、青年も夢をみていた。「君を訪ねて来る女がいるから」という夢をみていた。その後二人は結婚して幸せになった。そして前の夫は乞食になって死んだ。その頃から今でも沖縄では子供が生まれると額に墨を付けるのが始まった。
| レコード番号 | 47O230118 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C007 |
| 決定題名 | 額の墨の由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 産神問答 |
| 話者名 | 安里武烝 |
| 話者名かな | あさとたけとし |
| 生年月日 | 19181111 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県粟国村浜 |
| 記録日 | 19760820 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 粟国T05A10 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 粟国島の民話P112 |
| キーワード | 男女の福分,炭焼き,乞食,墨, |
| 梗概(こうがい) | 宮古のある村に百姓がいた。漁に出ようとしたが潮がまだ引いてないので大きな流木を枕に寝ていた。しばらくすると話し声が聞こえたので目を開けてみた。神様が「何々村に男の子と女の子が生まれたので、これから行って運命を授けよう」といった。するともう一人の神様は「今日は客が来ているので一人で行ってくれ」といった。しばらくすると神様が帰ってきて、「どこそこの子供は額に黒いものが付いていたので良い運をつけてきた。もう一人の子は何もなかったので一生乞食になるような運をつけてきた」といった。この百姓は起きることが出来ずその話をこっそり聞いていた。夜が明けるのを待って家に帰ってみると、自分の家には男の子が生まれ、隣には女の子が生まれていた。百姓は神様の話を聞いていたので、自分の子は一生乞食になる運命で、隣の女の子は幸福な運命だから、これはひとつ将来二人を結婚させれば心配ないと思い、ひそかに計画していた。隣に行き、「この子たちは一緒に生まれたので、将来二人は夫婦にしよう」といって約束させた。年頃になって二人は結婚した。家が金持ちだったため夫は全然仕事もしないで遊んで暮らしていた。とうとう妻はこの男にあきてしまった。そしてある日妻は夢をみた。「君はこの家を出て行ってどこそこに行けば幸せになれる。道端に炭を焼いている男がいるから」という夢であった。妻は夢の話を信じて家を飛び出した。ずっと歩いていたら青年が道端で炭を焼いていた。女は疲れていたのでそこの家で泊めてもらうことにした。また、青年も夢をみていた。「君を訪ねて来る女がいるから」という夢をみていた。その後二人は結婚して幸せになった。そして前の夫は乞食になって死んだ。その頃から今でも沖縄では子供が生まれると額に墨を付けるのが始まった。 |
| 全体の記録時間数 | 6:31 |
| 物語の時間数 | 5:40 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ ノイズが入っている |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |