粟国兼浜の話。島にいる頃は漁をしていた。マジムンが「なんでチュクサー、どうして夜中にこんなところを歩いているのか」といった。粟国兼浜という人は、「なんでシマジムン、夜もここから歩くか」といった。歩くと、「チュクサ、ここからは出て行きなさいよ」といった。何でここに来ないかというと、ここは神ガシーあっかさん、ここには来れない。「あしたね」といっていなくなった。兼浜は那覇へ行った。主人が「兼浜よ、私とアガリヌンドゥンチに金を取りに行こう」といった。お供してアガリヌンドゥンチに行った。主人が家の中に入ると、アガリヌンドゥンチは「自分たちは酒、肴もたくさん準備してあるので、今日はゆっくりして行ってください」といった。兼浜は道端に立っていた。すると隣のお婆さんが「アガリヌンドゥンチは来る客は多いが、帰っていく人は一人もいない」と歌っていた。二回ほど同じように歌う声が聞こえた。兼浜はこの歌を聞き、不思議な歌だと思った。そして中に入っていくと、「酒も肴もたくさんあるから、今日は主人と一緒にゆっくりしてください」といいながら、無理やり酒を飲まそうとした。兼浜は酒を飲んだ振りして懐にこぼした。主人は酔いつぶれていた。兼浜も酔った振りしてその家に寝転んだ。すると娘が出てきて、主人を自分の部屋に運んだ。何か物音がしたので兼浜が覗いてみると、親兄弟たちが落とし穴を掘っていた。兼浜は、自分たちをこの穴に落とす積もりだなと思い、外に飛び出た。すると門が閉まっていた。東の方を見ると石垣が積まれていた。少し低いところを見つけ、ここなら逃げ出せるといって、娘の部屋から主人を連れ出し、石垣の上を飛び越えた。すると、娘が「逃げた、逃げた」と騒いだ。親兄弟たちは「隠れろ」と言って隠れた。翌日、兼浜と主人はお城に訴え出て、アガリヌンドゥンチは殺された。この家の空き地から人が通ると、歌声が聞こえてきた。フェーヌカジガフチネー ミーカラジンヤムイ ワンドゥユクシャシェ ミーソーヤ カーデンチィと歌が聞こえた。
| レコード番号 | 47O230032 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C003 |
| 決定題名 | 猫と南瓜(方言) |
| 話者がつけた題名 | アガリヌルルンチ(方言) |
| 話者名 | 末吉カマ |
| 話者名かな | すえよしかま |
| 生年月日 | 18880805 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県粟国村字浜 |
| 記録日 | 19760816 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 粟国T02B04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 母親から聞いた。 |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 南瓜,歌声,落とし穴 |
| 梗概(こうがい) | 粟国兼浜の話。島にいる頃は漁をしていた。マジムンが「なんでチュクサー、どうして夜中にこんなところを歩いているのか」といった。粟国兼浜という人は、「なんでシマジムン、夜もここから歩くか」といった。歩くと、「チュクサ、ここからは出て行きなさいよ」といった。何でここに来ないかというと、ここは神ガシーあっかさん、ここには来れない。「あしたね」といっていなくなった。兼浜は那覇へ行った。主人が「兼浜よ、私とアガリヌンドゥンチに金を取りに行こう」といった。お供してアガリヌンドゥンチに行った。主人が家の中に入ると、アガリヌンドゥンチは「自分たちは酒、肴もたくさん準備してあるので、今日はゆっくりして行ってください」といった。兼浜は道端に立っていた。すると隣のお婆さんが「アガリヌンドゥンチは来る客は多いが、帰っていく人は一人もいない」と歌っていた。二回ほど同じように歌う声が聞こえた。兼浜はこの歌を聞き、不思議な歌だと思った。そして中に入っていくと、「酒も肴もたくさんあるから、今日は主人と一緒にゆっくりしてください」といいながら、無理やり酒を飲まそうとした。兼浜は酒を飲んだ振りして懐にこぼした。主人は酔いつぶれていた。兼浜も酔った振りしてその家に寝転んだ。すると娘が出てきて、主人を自分の部屋に運んだ。何か物音がしたので兼浜が覗いてみると、親兄弟たちが落とし穴を掘っていた。兼浜は、自分たちをこの穴に落とす積もりだなと思い、外に飛び出た。すると門が閉まっていた。東の方を見ると石垣が積まれていた。少し低いところを見つけ、ここなら逃げ出せるといって、娘の部屋から主人を連れ出し、石垣の上を飛び越えた。すると、娘が「逃げた、逃げた」と騒いだ。親兄弟たちは「隠れろ」と言って隠れた。翌日、兼浜と主人はお城に訴え出て、アガリヌンドゥンチは殺された。この家の空き地から人が通ると、歌声が聞こえてきた。フェーヌカジガフチネー ミーカラジンヤムイ ワンドゥユクシャシェ ミーソーヤ カーデンチィと歌が聞こえた。 |
| 全体の記録時間数 | 7:22 |
| 物語の時間数 | 6:50 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ 周囲の声が入っている |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |