首里の寒川に息子がいた。父親が病気で医者もヤブーで薬を飲んでも治らないのでユタのところに行った。するとユタは「君のお父さんの病気はなかなか治らないよ。君が身代わりになればお父さんは助かる」と言ったので、息子は「どういうことか」と聞くと「瀬長森に行って座っておきなさい。そうすれば雷様が落ちて、君の命を取るから、それでもいいか」と言った。息子は親孝行だったので、その事を親に話すが、親は一人息子だから承知せずに「君を失ったら私達はどうするか」と言う。息子は「まだ若いから、私の代わりにまた子供ができますよ」といって泣く泣く別れた。そして瀬長森に行くと、今までいい天気だったのが急に真っ暗になった。ユタがいうのはもっともだと思ってうつむいていたら、雷がゴロゴロと大きくなった。家では「もう私達の子供は駄目だ」と心配して泣いていた。息子は「もう私は命を捨てたかな」とあたりを見回してみると、年寄りの白髪のおじいさんが後ろに立っていた。おじいさんは「君はなかなか親孝行者だ。私は君の命を取りに来たが、君の真面目さに感動したので、命は救うから家に帰りなさい。」と言ってその神様は息子に金の玉をあげた。息子はそれを持って家に帰った。家では親が泣いていて、息子は見るとびっくりして魂が来ていると思い、「君はこっちに来るべきではない、家には入るな」と言った。息子はわけを話した。その日が六月二十五日だったので、命拾いしたお祝いの日だということで、近所の年寄りを集めて先祖に赤飯を炊いてお祝いした。それから六月二十五日には折目をすることになった。
| レコード番号 | 47O380275 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C014 |
| 決定題名 | 雷と宝(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 瀬長森の孝行息子 |
| 話者名 | 港川次郎 |
| 話者名かな | みなとがわじろう |
| 生年月日 | 19030416 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県国頭郡東村字慶佐次 |
| 記録日 | 19790803 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 東村字慶佐次 T10 A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 学校の先生から聞いた |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 首里,寒川,病気,ユタ,瀬長森,雷様,親孝行者,おじいさん,神様,金の玉,六月二十五日,折目 |
| 梗概(こうがい) | 首里の寒川に息子がいた。父親が病気で医者もヤブーで薬を飲んでも治らないのでユタのところに行った。するとユタは「君のお父さんの病気はなかなか治らないよ。君が身代わりになればお父さんは助かる」と言ったので、息子は「どういうことか」と聞くと「瀬長森に行って座っておきなさい。そうすれば雷様が落ちて、君の命を取るから、それでもいいか」と言った。息子は親孝行だったので、その事を親に話すが、親は一人息子だから承知せずに「君を失ったら私達はどうするか」と言う。息子は「まだ若いから、私の代わりにまた子供ができますよ」といって泣く泣く別れた。そして瀬長森に行くと、今までいい天気だったのが急に真っ暗になった。ユタがいうのはもっともだと思ってうつむいていたら、雷がゴロゴロと大きくなった。家では「もう私達の子供は駄目だ」と心配して泣いていた。息子は「もう私は命を捨てたかな」とあたりを見回してみると、年寄りの白髪のおじいさんが後ろに立っていた。おじいさんは「君はなかなか親孝行者だ。私は君の命を取りに来たが、君の真面目さに感動したので、命は救うから家に帰りなさい。」と言ってその神様は息子に金の玉をあげた。息子はそれを持って家に帰った。家では親が泣いていて、息子は見るとびっくりして魂が来ていると思い、「君はこっちに来るべきではない、家には入るな」と言った。息子はわけを話した。その日が六月二十五日だったので、命拾いしたお祝いの日だということで、近所の年寄りを集めて先祖に赤飯を炊いてお祝いした。それから六月二十五日には折目をすることになった。 |
| 全体の記録時間数 | 4:45 |
| 物語の時間数 | 4:28 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |