もう十四、五なる娘がな、川で洗濯しているわけさあな。そこにもう御神(うかみ)であったんでしょう、白髪のお爺さんが。御神が通りなさって、「ああ、もったいない童(わらばー)だなあ。」ってね、あのお爺さんが見たら、あんまり可哀相に寿命が短く見えるからな、天の御神(うかみ)さんから、これはもう何歳までということだから、「これはあまり、こんな悲しい女の子、こんな可愛い子に十八歳しか命ない。気の毒な。」といって、このお爺さんが通ったらしい。そうしたからね、その娘は、自分の親のところに行ってからな、「そこを通りなさった御神が私は十八迄の命だと、十八までしか生きないと、この御神が自分に言ってました。」と言ったから、その男親が追って行って、この御神に追いついてからな、「もし、御願いします。」と言うと、それで、「何か。」と聞くので、「この私の子供は、貴方のおっしゃるとおり十八迄の命であるという事ならば、どうか宜(よろ)しく、もう少し助けてください。」と頼んだわけさあ。「ああ、それならば、何月何日の何時頃は、御嶽、御嶽の御神が揃いなさるから、その時は、休み時間は茶を沸(わか)してさしあげて、そうして、御馳走もさしあげてから、御馳走を召しあがる時分には、お前からお願いしなさい。」と言って、その時に、この御嘆願(おんたんがん)してからね。そしたらほら、御馳走はもう、神様たちが、いただいてね。「私の子供は、十八までしか生きられないというが、もうそれに、八を加(くわ)えてから、十八の上に八の字を入れてください。お願いです。」と言ったから、こんなしたからと言って、もう八十八迄の寿命になったって。人の運命は、人が生まれれば、昔話に、人が生まれてから天の力の神様がいらして、早くこのお産の前に(寿命を)決めたら、命が長くなる。また後生(ぐそー)の人が来たなら、命は短くなるって言ってね。そして、お産をしたときには、昔は左綱(びじゃいぢな)と言ってね、縄を左綱を綯うて、そして、藁の角が奇数、五つと、七つ、三つといってね、こうして左綱(ひじゃいぢな)を綯(ぬ)うて、窓口にしよったよ。これまたキジムナーやあの後生(ぐそー)ん人(ちゅ)はね、ヤナムンは下に、御天は上にいるらしいです。そして、もうこっちに入らさんようにして、桁とくっつけてから張りよったよ。そして、女の産婦の枕元には包丁も飾ってね、女だちがもう、一週間までは七、八人も番しよったさあ。
| レコード番号 | 47O220796 |
|---|---|
| CD番号 | 47O22C035 |
| 決定題名 | 子供の寿命 米寿由来(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 子供の寿命 米寿由来 |
| 話者名 | 山城光次郎 |
| 話者名かな | やましろこうじろう |
| 生年月日 | 18921122 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県大宜味村田嘉里 |
| 記録日 | 19820915 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 大宜味村田嘉里T31A06 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 『おおぎみの昔話』(平成10年3月31日 大宜味村教育委員会発行)P58 |
| キーワード | もう十四、五なる娘がな、川で洗濯しているわけさあな。そこにもう御神(うかみ)であったんでしょう、白髪のお爺さんが。御神が通りなさって、「ああ、もったいない童(わらばー)だなあ。」ってね、あのお爺さんが見たら、あんまり可哀相に寿命が短く見えるからな、天の御神(うかみ)さんから、これはもう何歳までということだから、「これはあまり、こんな悲しい女の子、こんな可愛い子に十八歳しか命ない。気の毒な。」といって、このお爺さんが通ったらしい。そうしたからね、その娘は、自分の親のところに行ってからな、「そこを通りなさった御神が私は十八迄の命だと、十八までしか生きないと、この御神が自分に言ってました。」と言ったから、その男親が追って行って、この御神に追いついてからな、「もし、御願いします。」と言うと、それで、「何か。」と聞くので、「この私の子供は、貴方のおっしゃるとおり十八迄の命であるという事ならば、どうか宜(よろ)しく、もう少し助けてください。」と頼んだわけさあ。「ああ、それならば、何月何日の何時頃は、御嶽、御嶽の御神が揃いなさるから、その時は、休み時間は茶を沸(わか)してさしあげて、そうして、御馳走もさしあげてから、御馳走を召しあがる時分には、お前からお願いしなさい。」と言って、その時に、この御嘆願(おんたんがん)してからね。そしたらほら、御馳走はもう、神様たちが、いただいてね。「私の子供は、十八までしか生きられないというが、もうそれに、八を加(くわ)えてから、十八の上に八の字を入れてください。お願いです。」と言ったから、こんなしたからと言って、もう八十八迄の寿命になったって。人の運命は、人が生まれれば、昔話に、人が生まれてから天の力の神様がいらして、早くこのお産の前に(寿命を)決めたら、命が長くなる。また後生(ぐそー)の人が来たなら、命は短くなるって言ってね。そして、お産をしたときには、昔は左綱(びじゃいぢな)と言ってね、縄を左綱を綯うて、そして、藁の角が奇数、五つと、七つ、三つといってね、こうして左綱(ひじゃいぢな)を綯(ぬ)うて、窓口にしよったよ。これまたキジムナーやあの後生(ぐそー)ん人(ちゅ)はね、ヤナムンは下に、御天は上にいるらしいです。そして、もうこっちに入らさんようにして、桁とくっつけてから張りよったよ。そして、女の産婦の枕元には包丁も飾ってね、女だちがもう、一週間までは七、八人も番しよったさあ。 |
| 梗概(こうがい) | もう十四、五なる娘がな、川で洗濯しているわけさあな。そこにもう御神(うかみ)であったんでしょう、白髪のお爺さんが。御神が通りなさって、「ああ、もったいない童(わらばー)だなあ。」ってね、あのお爺さんが見たら、あんまり可哀相に寿命が短く見えるからな、天の御神(うかみ)さんから、これはもう何歳までということだから、「これはあまり、こんな悲しい女の子、こんな可愛い子に十八歳しか命ない。気の毒な。」といって、このお爺さんが通ったらしい。そうしたからね、その娘は、自分の親のところに行ってからな、「そこを通りなさった御神が私は十八迄の命だと、十八までしか生きないと、この御神が自分に言ってました。」と言ったから、その男親が追って行って、この御神に追いついてからな、「もし、御願いします。」と言うと、それで、「何か。」と聞くので、「この私の子供は、貴方のおっしゃるとおり十八迄の命であるという事ならば、どうか宜(よろ)しく、もう少し助けてください。」と頼んだわけさあ。「ああ、それならば、何月何日の何時頃は、御嶽、御嶽の御神が揃いなさるから、その時は、休み時間は茶を沸(わか)してさしあげて、そうして、御馳走もさしあげてから、御馳走を召しあがる時分には、お前からお願いしなさい。」と言って、その時に、この御嘆願(おんたんがん)してからね。そしたらほら、御馳走はもう、神様たちが、いただいてね。「私の子供は、十八までしか生きられないというが、もうそれに、八を加(くわ)えてから、十八の上に八の字を入れてください。お願いです。」と言ったから、こんなしたからと言って、もう八十八迄の寿命になったって。人の運命は、人が生まれれば、昔話に、人が生まれてから天の力の神様がいらして、早くこのお産の前に(寿命を)決めたら、命が長くなる。また後生(ぐそー)の人が来たなら、命は短くなるって言ってね。そして、お産をしたときには、昔は左綱(びじゃいぢな)と言ってね、縄を左綱を綯うて、そして、藁の角が奇数、五つと、七つ、三つといってね、こうして左綱(ひじゃいぢな)を綯(ぬ)うて、窓口にしよったよ。これまたキジムナーやあの後生(ぐそー)ん人(ちゅ)はね、ヤナムンは下に、御天は上にいるらしいです。そして、もうこっちに入らさんようにして、桁とくっつけてから張りよったよ。そして、女の産婦の枕元には包丁も飾ってね、女だちがもう、一週間までは七、八人も番しよったさあ。 |
| 全体の記録時間数 | 5:22 |
| 物語の時間数 | 5:10 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |