大宜味加那筑は、根路銘(ねろみ)の人で、非常に力持ちで正義感のある人であったらしいです
よ。その人は首里に行っていつも首里勤(すいじとぅ)めやっておったらしい。あるとき、部落の行事があったもんですから、自分の部落に帰る途中に羽地(はねち)にさしかかったときに、羽地の人も、やはりアブシバレー〔畦払い〕の行事でみんな集まって角力とっておったらしいですよ。この人はもう自分の部落の行事もあるから非常に急いでおったらしいが、向こうの一番角力の強い人が大宜味加那筑を見てつかまえると、「お前と相撲をとりたいから、ひとつ相撲とってくれ」と言われたれた。「わしは急いでおるから、どうもすんませんが許して下さい」と言ってもですね、「いいえ、一回角力とらなければあんたは通さん」ということになったんですよ。それで、「そうですか」と言って、急いでおるもんだから早く決着をつけようと思ってですね、その人を抱いて足で向こうの人の両足の踵を踏んづけて、こう引
き上げておいて背骨を折ったらしいですよ。それで、この相手の人は倒れたもんですから、「もう、わしの角力はこれだけだ」と言って、行ったらしい。その人は力も強いし、またよく魚捕るのも上手で、非常に力持ちであったから自分の家からくり舟を担いで浜に下ろして、また上に上げるときにも担いで上に持って行ったらしいです。この人の屋敷には、またこの人が山から担いで持って来たという庭石がいっぱい置いたらしいですよ。今もある大きな岩ですが、あれを担いで置いたというから、大宜味加那筑は非常に力持ちと沖縄県下に名を売ったらしい。
| レコード番号 | 47O220635 |
|---|---|
| CD番号 | 47O22C029 |
| 決定題名 | 大宜味加那筑(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 大宜味加那筑 |
| 話者名 | 宮城長栄 |
| 話者名かな | みやぎちょうえい |
| 生年月日 | 18940713 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県大宜味村屋古 |
| 記録日 | 19830305 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 大宜味村屋古T25A13 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 大宜味加那筑,根路銘,力持ち,首里勤め,アブシバレー〔畦払い〕,角力,相撲, |
| 梗概(こうがい) | 大宜味加那筑は、根路銘(ねろみ)の人で、非常に力持ちで正義感のある人であったらしいです よ。その人は首里に行っていつも首里勤(すいじとぅ)めやっておったらしい。あるとき、部落の行事があったもんですから、自分の部落に帰る途中に羽地(はねち)にさしかかったときに、羽地の人も、やはりアブシバレー〔畦払い〕の行事でみんな集まって角力とっておったらしいですよ。この人はもう自分の部落の行事もあるから非常に急いでおったらしいが、向こうの一番角力の強い人が大宜味加那筑を見てつかまえると、「お前と相撲をとりたいから、ひとつ相撲とってくれ」と言われたれた。「わしは急いでおるから、どうもすんませんが許して下さい」と言ってもですね、「いいえ、一回角力とらなければあんたは通さん」ということになったんですよ。それで、「そうですか」と言って、急いでおるもんだから早く決着をつけようと思ってですね、その人を抱いて足で向こうの人の両足の踵を踏んづけて、こう引 き上げておいて背骨を折ったらしいですよ。それで、この相手の人は倒れたもんですから、「もう、わしの角力はこれだけだ」と言って、行ったらしい。その人は力も強いし、またよく魚捕るのも上手で、非常に力持ちであったから自分の家からくり舟を担いで浜に下ろして、また上に上げるときにも担いで上に持って行ったらしいです。この人の屋敷には、またこの人が山から担いで持って来たという庭石がいっぱい置いたらしいですよ。今もある大きな岩ですが、あれを担いで置いたというから、大宜味加那筑は非常に力持ちと沖縄県下に名を売ったらしい。 |
| 全体の記録時間数 | 2:51 |
| 物語の時間数 | 2:45 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |