大城筑登之親雲上は南山城が倒れたとき、饒波の部落に移って来てここに住むようになったそうだ。ここは昔、ユダンナというマク名だったが、この筑登之親雲上が饒波という名を付けた。筑登之親雲上は今の村長よりも位が高い人だったが、跡取りがいないので、饒波の根屋に厄介になっていた。だから、根屋に当たる大城筑登之親雲上の大城姓は、一軒もなくて、子孫がいないから、私は、自分の門中の神うくりの役をしていることから、一日、十五日にはこの大城筑登之親雲上に、みんなが栄えるようにとお祈りしています。だから、私が祀っている大屋(うふや)には、位牌が二つあって、上の方に筑登之親雲上、下の方に根屋としての大屋の名前の位牌がある。また神清明(かみしーみー)や御清明(うしーみー)の行事の時も、私たちの門中で重箱を作って、打ち紙も供えてお祭りをしている。南山城からいらっしゃった大城筑登ペーチンの位牌があると聞いて、那覇からも名護からもたくさんの人がこちらに参拝しにいらっしゃる。三男、四男は安富祖にいらっしゃるそうで、大城筑登之親雲上の親戚の方が参拝にしにいらっしゃると私達も一緒に御願してお祈りする。大城筑登之親雲上をこちらにお祀りしたのは、その後にも、同じ筑登之親雲上と言う人がいるから、後の筑登之親雲上の家の根屋である大城姓の大屋が最初の大城筑登之親雲上と自分らの先祖の後の筑登之親雲上を親子だと思って初代の大城筑登之親雲上を自分の家で祀っていたら、そこの長男にも次男にも子が生まれない。それで私が那覇のユタの所へ行って見てもらったら、ユタは、「この国を神立てていらっしゃる人だから、私達が拝みに行くんだ。元祖を動かす事は出来ない。自分の上の代の祖先だと思って自分の家だけで崇めているから、子が生まれないんだよ。筑登之親雲上を民間の家に置いてはいけない。筑登之親雲上は部落内に持って行って神人に崇めさせなければいけない」と言うから、それをその人の家に言ったら、大城筑登之親雲上の昔の二十坪ほどの屋敷に予算をつけて日にちも当てて神屋を作って祀り、その本人が重箱や何やら準備して、そこで崇めることになったので、長男はもう歳なので産めないけど、次男は女の子が三人生まれたから、「それが原因だったんだなあ。やっぱり元祖事で子が生まれない者いるし、生むのも居るんだなあ」と思った。これはまだ四、五年しかならんよ。
| レコード番号 | 47O220488 |
|---|---|
| CD番号 | 47O22C023 |
| 決定題名 | 大城筑登之ペーチン(シマグチ混) |
| 話者がつけた題名 | 大城筑登之ペーチン |
| 話者名 | 前田マツエ |
| 話者名かな | まえだまつえ |
| 生年月日 | 19091130 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県大宜味村饒波 |
| 記録日 | 19830304 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 大宜味村饒波T20B02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 大城筑登之親雲上,南山城,饒波,ユダンナ,マク名,根屋,位牌,神清明,御清明,門中,重箱,打ち紙,お祭り,那覇,名護,参拝,安富祖,御願,お祈り,お祀り |
| 梗概(こうがい) | 大城筑登之親雲上は南山城が倒れたとき、饒波の部落に移って来てここに住むようになったそうだ。ここは昔、ユダンナというマク名だったが、この筑登之親雲上が饒波という名を付けた。筑登之親雲上は今の村長よりも位が高い人だったが、跡取りがいないので、饒波の根屋に厄介になっていた。だから、根屋に当たる大城筑登之親雲上の大城姓は、一軒もなくて、子孫がいないから、私は、自分の門中の神うくりの役をしていることから、一日、十五日にはこの大城筑登之親雲上に、みんなが栄えるようにとお祈りしています。だから、私が祀っている大屋(うふや)には、位牌が二つあって、上の方に筑登之親雲上、下の方に根屋としての大屋の名前の位牌がある。また神清明(かみしーみー)や御清明(うしーみー)の行事の時も、私たちの門中で重箱を作って、打ち紙も供えてお祭りをしている。南山城からいらっしゃった大城筑登ペーチンの位牌があると聞いて、那覇からも名護からもたくさんの人がこちらに参拝しにいらっしゃる。三男、四男は安富祖にいらっしゃるそうで、大城筑登之親雲上の親戚の方が参拝にしにいらっしゃると私達も一緒に御願してお祈りする。大城筑登之親雲上をこちらにお祀りしたのは、その後にも、同じ筑登之親雲上と言う人がいるから、後の筑登之親雲上の家の根屋である大城姓の大屋が最初の大城筑登之親雲上と自分らの先祖の後の筑登之親雲上を親子だと思って初代の大城筑登之親雲上を自分の家で祀っていたら、そこの長男にも次男にも子が生まれない。それで私が那覇のユタの所へ行って見てもらったら、ユタは、「この国を神立てていらっしゃる人だから、私達が拝みに行くんだ。元祖を動かす事は出来ない。自分の上の代の祖先だと思って自分の家だけで崇めているから、子が生まれないんだよ。筑登之親雲上を民間の家に置いてはいけない。筑登之親雲上は部落内に持って行って神人に崇めさせなければいけない」と言うから、それをその人の家に言ったら、大城筑登之親雲上の昔の二十坪ほどの屋敷に予算をつけて日にちも当てて神屋を作って祀り、その本人が重箱や何やら準備して、そこで崇めることになったので、長男はもう歳なので産めないけど、次男は女の子が三人生まれたから、「それが原因だったんだなあ。やっぱり元祖事で子が生まれない者いるし、生むのも居るんだなあ」と思った。これはまだ四、五年しかならんよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:05 |
| 物語の時間数 | 2:57 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |