祖母は当時、根神で、非常に霊感の強い人だった。こちらのおばあさんと二人でなんでも話し合って、部落のウガン(拝み)ごととか、いろんなことをやっていた。その祖母が、山に、ダキシキという今の水源池なっている所に一人で薪取りに行ったら、岩の上に、髪も真っ赤にして、ちょうど3つ、4つぐらいの子どもに似ているのが石の上に座っていたって。祖母は、「これは不思議だ、こんな小さい子どもがこんな山の中にいるはずはないし、これはもう、山のシー(精)、山の神だはずだから、これはもうあわててはいけない」と思って、やはり、部落の根神としてのあれは備えているから、落ち着きがあるわけよ。それで自分の持っているものを全部降ろして、そこに座って、「自分はこの部落の根神である。今日は薪取りにきたけれども、そこに座っておいでになる方は、たぶん山の神だと思う。自分はここを通って薪を取りに行くから、どうか助けて下さい。私には何もしないで、助けて下さい」と祈って、そして、「今日は、アレーイッカーシトゥラシミソーリ」と言ったそうだ。アレーといったら、「たくさん薪のある所に行かして下さい。無事に薪を取って、帰して下さい」という意味なんですよね。そして祈って終わるともう、赤ブサーして座っていたものは消えて、いないって。「ああ、やっぱり神様だったんだねえ」と思って、それから、祖母は進んで行って、これが座っていた岩の所に行ったら、大きな蟹がひっくり返されてフトゥフトゥー(ぴくぴく)していたって。よく、ブナガヤというのは蟹を捕って、この油を食べると言われていたから、祖母は、「ああ、ブナガヤだったんだね」って、すぐもう感じたわけ。そこを通って行ったら、一カ所に薪がたくさんあって、それですぐ一カ所から薪拾ってから家に帰ったという。こういう話があります。この話は、祖母から何回も何回も聞かされました。祖母は嘘つく人ではないから、私は、これは事実と信じております。
| レコード番号 | 47O220267 |
|---|---|
| CD番号 | 47O22C012 |
| 決定題名 | ブナガヤを見た人の話 薪拾い(共通語) |
| 話者がつけた題名 | ブナガヤを見た人の話 薪拾い |
| 話者名 | 大城茂子 |
| 話者名かな | おおしろしげこ |
| 生年月日 | 19211223 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県大宜味村謝名城 |
| 記録日 | 19830303 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄県口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 大宜味村謝名城T11B02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 世間話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 根神,霊感,山,ダキシキ,水源池,一人で薪取り,岩の上,髪も真っ赤,3つ、4つぐらいの子ども,石の上,座っていた,山のシー(精),山の神,祈る,赤ブサー,消えて,いない,大きな蟹,ひっくり返されて,一カ所に薪がたくさん,薪拾った, |
| 梗概(こうがい) | 祖母は当時、根神で、非常に霊感の強い人だった。こちらのおばあさんと二人でなんでも話し合って、部落のウガン(拝み)ごととか、いろんなことをやっていた。その祖母が、山に、ダキシキという今の水源池なっている所に一人で薪取りに行ったら、岩の上に、髪も真っ赤にして、ちょうど3つ、4つぐらいの子どもに似ているのが石の上に座っていたって。祖母は、「これは不思議だ、こんな小さい子どもがこんな山の中にいるはずはないし、これはもう、山のシー(精)、山の神だはずだから、これはもうあわててはいけない」と思って、やはり、部落の根神としてのあれは備えているから、落ち着きがあるわけよ。それで自分の持っているものを全部降ろして、そこに座って、「自分はこの部落の根神である。今日は薪取りにきたけれども、そこに座っておいでになる方は、たぶん山の神だと思う。自分はここを通って薪を取りに行くから、どうか助けて下さい。私には何もしないで、助けて下さい」と祈って、そして、「今日は、アレーイッカーシトゥラシミソーリ」と言ったそうだ。アレーといったら、「たくさん薪のある所に行かして下さい。無事に薪を取って、帰して下さい」という意味なんですよね。そして祈って終わるともう、赤ブサーして座っていたものは消えて、いないって。「ああ、やっぱり神様だったんだねえ」と思って、それから、祖母は進んで行って、これが座っていた岩の所に行ったら、大きな蟹がひっくり返されてフトゥフトゥー(ぴくぴく)していたって。よく、ブナガヤというのは蟹を捕って、この油を食べると言われていたから、祖母は、「ああ、ブナガヤだったんだね」って、すぐもう感じたわけ。そこを通って行ったら、一カ所に薪がたくさんあって、それですぐ一カ所から薪拾ってから家に帰ったという。こういう話があります。この話は、祖母から何回も何回も聞かされました。祖母は嘘つく人ではないから、私は、これは事実と信じております。 |
| 全体の記録時間数 | 4:07 |
| 物語の時間数 | 4:07 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |