この羽衣の話は銘苅子だったねえ。天女がね、下に降りて来て髪を洗うと言うてね、川で髪を洗おうとして自分の着物の羽衣をね、木に下げて髪を洗っていたそうだ。そこに若い男が歩いてきたからね、これを見つけてね、「これは変わったいい物があるなあ。」ってね、家に持ち帰って行こうとしたら、この女がそこに現れて来てね。「これは私のものですが、どうしてあなたが持っているんですか。私のものを渡してください。」と言っているけど、「こんないい物を捜したから、もう家の宝物にする。」と言って、家に持って行こうとして、いくら女が頼んでも、もう聞かなかったからね、もうこの女は、「この羽衣があれば、天に帰って行くことができるが、もうこれもなくなってしまったら、帰って行けない。」と言ってね、これを追って行って、あとはこれと結婚してね、子どもも二人出来ていたんだねえ。そうして、この男は、倉のほうであったかね、天女が見えないところにね、この羽衣を隠していたって。そうして、天女は、「もう帰れないなあ。」と諦めて、暮らしていたって。だけどもう上の子どもがといったかね、これが泣いている子に、子守歌をしてね、「泣かないよ、とてもきれいな着物があるから、向こうの倉の中にきれいな着物を入れてあるから、泣かないのならこれを着せるよう。」と言って、すぐ歌ったから、女の親がこれを聞いてね、 「あの倉の中に入れてあるのかなあ。」ってね。それで、夜はまた、これがその子たち二人を寝かせてね、だいぶ夜中後にね、この倉の中を開けてね、「アッサーヨー、ここに置いていたんだね。さあ、これがあれば天に昇って行ける。」と言って、これを取って天に昇って行くとき、子どもたちに、「お前たちは、よくお父さんが言うのをよく聞いて暮らしていきなさいね。私は、これを着てもう天に昇って行かなければいけないから。」って言ってね、昇って行ったとの話。
| レコード番号 | 47O361851 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C070 |
| 決定題名 | 天人女房(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 銘苅子の話 |
| 話者名 | 安里光子 |
| 話者名かな | あさとみつこ |
| 生年月日 | 19080218 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県北谷町砂辺 |
| 記録日 | 19811213 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字島袋調査2班T35A05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P403 |
| キーワード | 羽衣,銘苅子,天女,着物,天人女房 |
| 梗概(こうがい) | この羽衣の話は銘苅子だったねえ。天女がね、下に降りて来て髪を洗うと言うてね、川で髪を洗おうとして自分の着物の羽衣をね、木に下げて髪を洗っていたそうだ。そこに若い男が歩いてきたからね、これを見つけてね、「これは変わったいい物があるなあ。」ってね、家に持ち帰って行こうとしたら、この女がそこに現れて来てね。「これは私のものですが、どうしてあなたが持っているんですか。私のものを渡してください。」と言っているけど、「こんないい物を捜したから、もう家の宝物にする。」と言って、家に持って行こうとして、いくら女が頼んでも、もう聞かなかったからね、もうこの女は、「この羽衣があれば、天に帰って行くことができるが、もうこれもなくなってしまったら、帰って行けない。」と言ってね、これを追って行って、あとはこれと結婚してね、子どもも二人出来ていたんだねえ。そうして、この男は、倉のほうであったかね、天女が見えないところにね、この羽衣を隠していたって。そうして、天女は、「もう帰れないなあ。」と諦めて、暮らしていたって。だけどもう上の子どもがといったかね、これが泣いている子に、子守歌をしてね、「泣かないよ、とてもきれいな着物があるから、向こうの倉の中にきれいな着物を入れてあるから、泣かないのならこれを着せるよう。」と言って、すぐ歌ったから、女の親がこれを聞いてね、 「あの倉の中に入れてあるのかなあ。」ってね。それで、夜はまた、これがその子たち二人を寝かせてね、だいぶ夜中後にね、この倉の中を開けてね、「アッサーヨー、ここに置いていたんだね。さあ、これがあれば天に昇って行ける。」と言って、これを取って天に昇って行くとき、子どもたちに、「お前たちは、よくお父さんが言うのをよく聞いて暮らしていきなさいね。私は、これを着てもう天に昇って行かなければいけないから。」って言ってね、昇って行ったとの話。 |
| 全体の記録時間数 | 3:30 |
| 物語の時間数 | 2:03 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |