これは仲門の祖父さんから話聞いたけどね、昔、仲門にきれいな娘がいたって。そうして、首里の公儀からね、王様のところにいる大和人からその娘を望んで来てね、どうしても妻にすると相談をしたらしい。そうしたから、仲門がもう首里親国には、「いや、それは出来ない。」って言っているらしいよ。そうしたらもうこの大和人が再々連れに来て、連れて行こうとするから、後は仲門が自分の家に火を付けて逃げたらしいよ。そうして、この場合に小橋川の家に仲門にあった旗を預けたらしい。今は、そんなわけで旗頭が小橋川の家にあるから、後々の大正時代、昭和時代に仲門のお祖父さんが、「この旗頭は本当は私たちの家に代々あったもので、預かってもらっていたのだから私に返しなさい。」と言ってこの旗頭を小橋川の家に取りに行ったら、小橋川が、「ああ、あれは私たちが昔から先祖がこれを預かって、継いでいるのだから渡すことは出来ない。」って言って、仲門に返さなかった。そうして、村の六月綱引、村の七月エイサー、また八、九月は踊りの遊びをしていたらかね、その八、九月の手踊りなんかの遊びのときには、この旗頭は小橋川の家から出して、そして、向こうで大終メーするんだよ。大終メーして嘉利をつけてから、祖先にはお祈りをして、「踊りをしますよ。」と言って、そして、向こうから旗頭を持って行って、いつも下茂の石垣にね、こんなに木じらーをさしてよ、ここでロープで結んで、これに旗を立てて飾っていたよ。この下茂の石垣は、たいへんいい石垣だった。今あったら非常にいい文化財だけど、この石垣は、戦争でアメリカーが取り壊して、みんな浜のクムイ辺りに埋めてしまってよ。
| レコード番号 | 47O361767 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C067 |
| 決定題名 | 旗頭の話(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 旗の話 |
| 話者名 | 安里加那 |
| 話者名かな | あさとかな |
| 生年月日 | 19000604 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県北中城村字熱田 |
| 記録日 | 19811213 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城調査字渡口調査4班T32A03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 昔話として姉などから聞いた |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P113 |
| キーワード | 仲門,首里,公儀,大和人,妻,小橋川,旗,旗頭が,六月綱引,七月エイサー,九月の手踊,下茂の石垣,木じらー |
| 梗概(こうがい) | これは仲門の祖父さんから話聞いたけどね、昔、仲門にきれいな娘がいたって。そうして、首里の公儀からね、王様のところにいる大和人からその娘を望んで来てね、どうしても妻にすると相談をしたらしい。そうしたから、仲門がもう首里親国には、「いや、それは出来ない。」って言っているらしいよ。そうしたらもうこの大和人が再々連れに来て、連れて行こうとするから、後は仲門が自分の家に火を付けて逃げたらしいよ。そうして、この場合に小橋川の家に仲門にあった旗を預けたらしい。今は、そんなわけで旗頭が小橋川の家にあるから、後々の大正時代、昭和時代に仲門のお祖父さんが、「この旗頭は本当は私たちの家に代々あったもので、預かってもらっていたのだから私に返しなさい。」と言ってこの旗頭を小橋川の家に取りに行ったら、小橋川が、「ああ、あれは私たちが昔から先祖がこれを預かって、継いでいるのだから渡すことは出来ない。」って言って、仲門に返さなかった。そうして、村の六月綱引、村の七月エイサー、また八、九月は踊りの遊びをしていたらかね、その八、九月の手踊りなんかの遊びのときには、この旗頭は小橋川の家から出して、そして、向こうで大終メーするんだよ。大終メーして嘉利をつけてから、祖先にはお祈りをして、「踊りをしますよ。」と言って、そして、向こうから旗頭を持って行って、いつも下茂の石垣にね、こんなに木じらーをさしてよ、ここでロープで結んで、これに旗を立てて飾っていたよ。この下茂の石垣は、たいへんいい石垣だった。今あったら非常にいい文化財だけど、この石垣は、戦争でアメリカーが取り壊して、みんな浜のクムイ辺りに埋めてしまってよ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:56 |
| 物語の時間数 | 4:47 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |