昔、トートーメーを祀る人がいなくなってシーグワーの下に捨てられていたらしい。捨てたら、この位牌は女だったんだろう。きれいな女に化けてからにね、毛遊びに出ていたって。そうしたら、ある青年がよ、「こんなにきれいな人だなあ。」と言って。「自分の女にしてやろう。」って思って、二人は恋仲なっていたって。そうしたら、ほかの男友だちがね、「おい、お前が連れている女は、本当に女だと思っているのか。」と言ったから、「本当の女だよ。どうしてだ。私の女を取ろうと思って、考えているのか。」って、この男は考えていたって。それで、今度はまた、「さあ、この人はちゃんとした女だよ。化け物ではないよ。」と言ったらしい。そしたら、友達が、「さあ、それじゃあ、あれはトートーメーが化けているから、お前がそんなに言うならこの女の胸にね、お前は包丁を持っていって刺してみなさい。」って言ったらしい。そうしたら、その青年は、「この女をもうそんなにして人殺したら、大変にならないかね。」「どうもないからね、私の目にはそう見えているから、まず刺してみなさい。」と言ったから、「それじゃあ。」ってこれを刺してみたらしい。そしたら、血も本当の人間のようにバァーっと出たというんだ。その青年は、この夜はもう夜中心配して寝られない。それで、もう夜明け方の人が歩き出さない前に、その女を刺したところに見に行ったらしい。見たら、このトートーメーの中に包丁が立っていたって。「ああ、やっぱりそうだったんだなあ。」と言って、もうそのときから怖がってね、この男はね、毛遊びに出なくなっていたって。
| レコード番号 | 47O361629 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C062 |
| 決定題名 | 美女に化けたトートーメー(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 伊集貞子 |
| 話者名かな | いじゅさだこ |
| 生年月日 | 19140510 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県北谷町 |
| 記録日 | 19810924 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字屋宜原調査3班T26A09 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P394 |
| キーワード | トートーメー,位牌,毛遊び,美女 |
| 梗概(こうがい) | 昔、トートーメーを祀る人がいなくなってシーグワーの下に捨てられていたらしい。捨てたら、この位牌は女だったんだろう。きれいな女に化けてからにね、毛遊びに出ていたって。そうしたら、ある青年がよ、「こんなにきれいな人だなあ。」と言って。「自分の女にしてやろう。」って思って、二人は恋仲なっていたって。そうしたら、ほかの男友だちがね、「おい、お前が連れている女は、本当に女だと思っているのか。」と言ったから、「本当の女だよ。どうしてだ。私の女を取ろうと思って、考えているのか。」って、この男は考えていたって。それで、今度はまた、「さあ、この人はちゃんとした女だよ。化け物ではないよ。」と言ったらしい。そしたら、友達が、「さあ、それじゃあ、あれはトートーメーが化けているから、お前がそんなに言うならこの女の胸にね、お前は包丁を持っていって刺してみなさい。」って言ったらしい。そうしたら、その青年は、「この女をもうそんなにして人殺したら、大変にならないかね。」「どうもないからね、私の目にはそう見えているから、まず刺してみなさい。」と言ったから、「それじゃあ。」ってこれを刺してみたらしい。そしたら、血も本当の人間のようにバァーっと出たというんだ。その青年は、この夜はもう夜中心配して寝られない。それで、もう夜明け方の人が歩き出さない前に、その女を刺したところに見に行ったらしい。見たら、このトートーメーの中に包丁が立っていたって。「ああ、やっぱりそうだったんだなあ。」と言って、もうそのときから怖がってね、この男はね、毛遊びに出なくなっていたって。 |
| 全体の記録時間数 | 2:39 |
| 物語の時間数 | 2:21 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |