長男はね、本妻が産んでいるんだよ。そうして、次男は妾が産んでいるんだ。そうしたからね、王様は病気をしておられるわけ。そうして、王様の後を継がせると言って奪い合いが出たからね、「もう今日は王様の病気を治すためにお祝いをするから、みんなお集まり下さい。」と言われてみんな集まったときに、妾が毒まんじゅうを作ってね、二つの盆に準備して置いてあったのさ。嫡子は王のお側に寄らないといけないでしょう。次男もまた寄らないといかんでしょう。そこにお盆の上に積まれたまんじゅうが出されていたんでしょう。その妾が兄弟に、「お上がりになってください。」って言ったのさ。そしたら、兄さんの物は多かったんでしょうね。弟がね、兄さんの物を見て、「ヤッチーメーさい。なんでかあなたの物は多いですね。換えましょう。」と言ってね、この弟が換えようとすると、兄は、「そうだなあ、私のものは多くてお前のものは少ない。こんなやり方はいけないな。」って言って、それを弟にやったから、この継親はね、「アイエナー、自分の子が毒の方を食べようとしているよ。」と、自分の子の方に毒でない方を食べさせるために、「兄上様にね、多くを差し上げるんだよ。」って換えたからね、またこのとき嫡子がね、「兄弟は平等にしてね、こんなに分け隔てをしたらいけないよ。どうして、こんな分け隔てをするか。」と言ったからね、その弟の方は、「そうだよね、ヤッチーメー。」と言って、またこの毒の方と換えてね、こんなにして自分の側の方に置いてね、「はあもう、お腹がすいた。」と言ってね、弟は食べてしまったのさ。だから、弟は食べてからね、もうパタパターして死んだけどね、兄さんは自分の方のまんじゅうを食べても死なんさね。そこで、すぐその女はね、死んでる子を抱いてね、ジーファーを取ってね、喉にこれを突き刺してね、王様にお辞儀をしてね、「私は自分の子に王の跡を継がせようと思ってこんなことをしました。悪い事をして続くわけがありません。大変私が悪かった。どうか許してください。」って、皆がいる前でジーファーを抜いてね、首に刺して死んでいたって。そうだから、昔から継子と継親というのはこんなだから大変だと聞かせているよ。
| レコード番号 | 47O361580 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C060 |
| 決定題名 | 継子と毒まんじゅう(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 名嘉真敏子 |
| 話者名かな | なかまとしこ |
| 生年月日 | 19120429 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県那覇市首里 |
| 記録日 | 19810926 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字荻堂調査3班T23A09 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P488 |
| キーワード | 妾,毒まんじゅう,嫡子,継子いじめ |
| 梗概(こうがい) | 長男はね、本妻が産んでいるんだよ。そうして、次男は妾が産んでいるんだ。そうしたからね、王様は病気をしておられるわけ。そうして、王様の後を継がせると言って奪い合いが出たからね、「もう今日は王様の病気を治すためにお祝いをするから、みんなお集まり下さい。」と言われてみんな集まったときに、妾が毒まんじゅうを作ってね、二つの盆に準備して置いてあったのさ。嫡子は王のお側に寄らないといけないでしょう。次男もまた寄らないといかんでしょう。そこにお盆の上に積まれたまんじゅうが出されていたんでしょう。その妾が兄弟に、「お上がりになってください。」って言ったのさ。そしたら、兄さんの物は多かったんでしょうね。弟がね、兄さんの物を見て、「ヤッチーメーさい。なんでかあなたの物は多いですね。換えましょう。」と言ってね、この弟が換えようとすると、兄は、「そうだなあ、私のものは多くてお前のものは少ない。こんなやり方はいけないな。」って言って、それを弟にやったから、この継親はね、「アイエナー、自分の子が毒の方を食べようとしているよ。」と、自分の子の方に毒でない方を食べさせるために、「兄上様にね、多くを差し上げるんだよ。」って換えたからね、またこのとき嫡子がね、「兄弟は平等にしてね、こんなに分け隔てをしたらいけないよ。どうして、こんな分け隔てをするか。」と言ったからね、その弟の方は、「そうだよね、ヤッチーメー。」と言って、またこの毒の方と換えてね、こんなにして自分の側の方に置いてね、「はあもう、お腹がすいた。」と言ってね、弟は食べてしまったのさ。だから、弟は食べてからね、もうパタパターして死んだけどね、兄さんは自分の方のまんじゅうを食べても死なんさね。そこで、すぐその女はね、死んでる子を抱いてね、ジーファーを取ってね、喉にこれを突き刺してね、王様にお辞儀をしてね、「私は自分の子に王の跡を継がせようと思ってこんなことをしました。悪い事をして続くわけがありません。大変私が悪かった。どうか許してください。」って、皆がいる前でジーファーを抜いてね、首に刺して死んでいたって。そうだから、昔から継子と継親というのはこんなだから大変だと聞かせているよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:25 |
| 物語の時間数 | 3:07 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |