王様が部下に渡嘉敷ペークの家に行かせてね、呼ぶことにした。「今日の碁は渡嘉敷ペークがいないと寂しいな。渡嘉敷ペークを呼んでこい。」と言ったからね、ハイと言ってね、この人はペークを連れて行ったんだろう。渡嘉敷ペークは、「それじゃあね、私は馬に乗ってしか行けない。」って。「よろしいです。馬に乗ってこられてください。」と言われて、渡嘉敷ペークは馬に乗って行かれて、この馬はね、庭のほうにくくって置いておってね、碁を打っていたんだろうな。渡嘉敷ペークは打ちながらいろいろな話よ、この王様に聞かせなさったね。王様はもう勝っておられるんだよ。その碁を打っているまっ最中にだよ、「ハイサイ。あなたは何をなされているんですか。」とこの人が王様におかしい話を聞かせたからね、王様は、イヒイヒイヒーして、もう目を閉じるほどに笑いなさっている間に、渡嘉敷ペークがすぐに碁石を取り返して、置いてからね、そしたらね、「お前という者はもう人を笑わせておいて。」と言われたって。「どうして私が言うのはおかしいんですか。」「お前が言うものは、可笑しいさ。」って、もう王様は碁に負けているんだよ。王様が碁に負けたから、渡嘉敷ペークは、「もう今日は私が勝っているが、またしたら負けるからもうこれだけで止めておきましょう。今日はまた私の妻が早く帰りなさいよと言うから、もう行かないといけないから。」「それで、お前褒美はなにがいいか。」と言ったら、「私たちはもう米がないから米をください。」と言って、俵一つはもらったそうです。そうしたら、馬の片腹のほうにね、俵をくくったからこの馬はひっくり返ったりしていたら、王様のお側でわざとシーシーして、馬の尻を叩いてね、またひっくり返ったんだろう。「さり、これじゃあ私たちの馬は合点がいかないようですね。」って渡嘉敷ペークが言うから、「どうして。」って、王様が聞くと、「私の馬は、もう一つって言っていますね。」と言ったからね、「お前には、負けているよ。ペーク。」と言われてね、また俵をもう一つくれられたって。そしたら、渡嘉敷ペークが、「今なら私の馬は、ちゃんと歩いて行けます。ご覧になってください。」と言われてね、俵二つ持って家に帰って行ったって。
| レコード番号 | 47O361578 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C060 |
| 決定題名 | 渡嘉敷ペーク 碁打ち 褒美の片荷(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 名嘉真敏子 |
| 話者名かな | なかまとしこ |
| 生年月日 | 19120429 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県那覇市首里 |
| 記録日 | 19810926 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字荻堂調査3班T23A07 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 笑話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P555 |
| キーワード | 王様,渡嘉敷ペーク,碁,馬,褒美,米,俵,褒美の片荷 |
| 梗概(こうがい) | 王様が部下に渡嘉敷ペークの家に行かせてね、呼ぶことにした。「今日の碁は渡嘉敷ペークがいないと寂しいな。渡嘉敷ペークを呼んでこい。」と言ったからね、ハイと言ってね、この人はペークを連れて行ったんだろう。渡嘉敷ペークは、「それじゃあね、私は馬に乗ってしか行けない。」って。「よろしいです。馬に乗ってこられてください。」と言われて、渡嘉敷ペークは馬に乗って行かれて、この馬はね、庭のほうにくくって置いておってね、碁を打っていたんだろうな。渡嘉敷ペークは打ちながらいろいろな話よ、この王様に聞かせなさったね。王様はもう勝っておられるんだよ。その碁を打っているまっ最中にだよ、「ハイサイ。あなたは何をなされているんですか。」とこの人が王様におかしい話を聞かせたからね、王様は、イヒイヒイヒーして、もう目を閉じるほどに笑いなさっている間に、渡嘉敷ペークがすぐに碁石を取り返して、置いてからね、そしたらね、「お前という者はもう人を笑わせておいて。」と言われたって。「どうして私が言うのはおかしいんですか。」「お前が言うものは、可笑しいさ。」って、もう王様は碁に負けているんだよ。王様が碁に負けたから、渡嘉敷ペークは、「もう今日は私が勝っているが、またしたら負けるからもうこれだけで止めておきましょう。今日はまた私の妻が早く帰りなさいよと言うから、もう行かないといけないから。」「それで、お前褒美はなにがいいか。」と言ったら、「私たちはもう米がないから米をください。」と言って、俵一つはもらったそうです。そうしたら、馬の片腹のほうにね、俵をくくったからこの馬はひっくり返ったりしていたら、王様のお側でわざとシーシーして、馬の尻を叩いてね、またひっくり返ったんだろう。「さり、これじゃあ私たちの馬は合点がいかないようですね。」って渡嘉敷ペークが言うから、「どうして。」って、王様が聞くと、「私の馬は、もう一つって言っていますね。」と言ったからね、「お前には、負けているよ。ペーク。」と言われてね、また俵をもう一つくれられたって。そしたら、渡嘉敷ペークが、「今なら私の馬は、ちゃんと歩いて行けます。ご覧になってください。」と言われてね、俵二つ持って家に帰って行ったって。 |
| 全体の記録時間数 | 2:26 |
| 物語の時間数 | 2:09 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |