これは私たちが実際、十七歳の頃にあったという話でした。そのころは、学校の弁当にお芋持って行って食べていたんです。そしたら、ある日継母がその日は継子のご飯に毒入れてね、そして、持たしたから、 「珍しいねえ。いつも芋持っているのに今日はご飯持っているねえ。」って、その弁当ご飯を開けて食べようとしたんです。それが学校の弁当のときは、腰掛けならべて、友だちと二人づつちょうど座るでしょう。そして、弁当開けたらそのご飯は、黄色になっていたんです。そばにいる男の子供が変に思ったから、「あんたいつも芋持ってご飯は食べているのに、今日は珍しくご飯だね。だけどなんであなたのご飯はね、黄色になっているよ。ちょとおかしいから待っておきなさい。」と言って先生に連絡したわけ。先生がご飯を見て、「これは変だな。」と思ったから、それを教室の外の鳥に投げたら、鳥がひらってご飯を食べて、そしたら、この鳥はすぐその場で死んだらしいです。だから、先生は、「あなたこれ食べないで。」と先生が持っている弁当をその子どもにあげて、その子の弁当は、すぐトイレに捨ててしまってね、そして、「私がついて行くから、先に帰っていなさい。」それで、継母はね、継子が死んだと思っていたら、継子は死んではないから学校から帰って来るでしょう。家に帰ってもね、継子は先生がついて来るともなんとも言わんでいたら、「もうどうして殺そうか。」と言って、その子どもは、どうしておいたかといったら、大きなカーミね、ハンドゥーガミといって口はこのぐらいして。それに入れてね、口を縛って蓋かぶせて、そのフタの上に石を置いてあったらしいです。それから、継母は大きな鍋にね、お湯を沸かしていたらしいですよ。そのとき、先生がその子の家に三名で行ったから、もう、「だ、あんたの学校から帰って来た子どもに話があるから。どこに行ったかねえ。」と言ったから、継母は、と言っても、「そんなら、どこに遊びに行っているか。」とぜんぶ捜してね。隣組に頼んで、いっぱいの人で捜してもその子どもはもうハンドゥーの中に入れてるあるでしょう。それで捜しきれないでいたら、またこの大きな鍋でお湯を沸かしているので、「なにするのにお湯を沸かすか。」と言って聞いたら、継母は、「空豆を炊くからお湯を沸かしいるよ。」と言っているから、先生が、「その空豆はどこに置いてあるか。」聞いたら、あれは煮て炊くのを水につけてから煮るからね、どこに置いてあるかと言ったら、「どこそこの井戸のところに置いてある。」と継母が言うので、それでまた隣近所に聞いてね、「その井戸はどこにあるか見せてちょうだい。」って、その家の井戸を先生が見たけどなにもなかったって。それで、「井戸には空豆はないが、どこの井戸につけてあるか。」って、また別な二つの井戸捜しても、もう空豆はつけてないんです。「変だな、豆はどこにもつけてないから不思議。」だから、そのときから、その子どものためにぜんぶ家を捜したら、その大きなハンドゥーガミの上に蓋被せて石置いてあるから、「これは何が入っているのか。」とその石を取ってどけてね、蓋開けたらそこに子どもが口を縛って入れてあった。その継子は、それはもう先生たちが助けて連れて行ったんです。そのころはね、人力車といって人乗せてお金もうかる人がたくさんいましたよ。首里の町端の道に座って、人力車持って、那覇に行く人はそれから乗って行った。この継母を見せしめのために、その継親の顔をみんなに見せるためによ、この人力車に乗せてですね、そのときは、警察も一緒になって、それに乗せて回して、「いくら継子でもね、こんなにお湯を沸かして殺すという人は、こんな継母は、首里中ぜんぶまわして見せる。」と言って、その車に継母を乗せてね、首里町ぜんぶ回していた。
| レコード番号 | 47O361444 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C055 |
| 決定題名 | 継子話 毒入り弁当 釜茹で(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 宮城ウシ |
| 話者名かな | みやぎうし |
| 生年月日 | 19001217 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県那覇市首里 |
| 記録日 | 19810923 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 北中城村字渡口調査7班T18A10 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 首里で帽子編みの仕事をしているときに、年寄りから聞いた |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P490 |
| キーワード | 継母,毒,弁当,先生,継子,カーミ,ハンドゥーガミ,空豆,井戸,首里,継子いじめ |
| 梗概(こうがい) | これは私たちが実際、十七歳の頃にあったという話でした。そのころは、学校の弁当にお芋持って行って食べていたんです。そしたら、ある日継母がその日は継子のご飯に毒入れてね、そして、持たしたから、 「珍しいねえ。いつも芋持っているのに今日はご飯持っているねえ。」って、その弁当ご飯を開けて食べようとしたんです。それが学校の弁当のときは、腰掛けならべて、友だちと二人づつちょうど座るでしょう。そして、弁当開けたらそのご飯は、黄色になっていたんです。そばにいる男の子供が変に思ったから、「あんたいつも芋持ってご飯は食べているのに、今日は珍しくご飯だね。だけどなんであなたのご飯はね、黄色になっているよ。ちょとおかしいから待っておきなさい。」と言って先生に連絡したわけ。先生がご飯を見て、「これは変だな。」と思ったから、それを教室の外の鳥に投げたら、鳥がひらってご飯を食べて、そしたら、この鳥はすぐその場で死んだらしいです。だから、先生は、「あなたこれ食べないで。」と先生が持っている弁当をその子どもにあげて、その子の弁当は、すぐトイレに捨ててしまってね、そして、「私がついて行くから、先に帰っていなさい。」それで、継母はね、継子が死んだと思っていたら、継子は死んではないから学校から帰って来るでしょう。家に帰ってもね、継子は先生がついて来るともなんとも言わんでいたら、「もうどうして殺そうか。」と言って、その子どもは、どうしておいたかといったら、大きなカーミね、ハンドゥーガミといって口はこのぐらいして。それに入れてね、口を縛って蓋かぶせて、そのフタの上に石を置いてあったらしいです。それから、継母は大きな鍋にね、お湯を沸かしていたらしいですよ。そのとき、先生がその子の家に三名で行ったから、もう、「だ、あんたの学校から帰って来た子どもに話があるから。どこに行ったかねえ。」と言ったから、継母は、と言っても、「そんなら、どこに遊びに行っているか。」とぜんぶ捜してね。隣組に頼んで、いっぱいの人で捜してもその子どもはもうハンドゥーの中に入れてるあるでしょう。それで捜しきれないでいたら、またこの大きな鍋でお湯を沸かしているので、「なにするのにお湯を沸かすか。」と言って聞いたら、継母は、「空豆を炊くからお湯を沸かしいるよ。」と言っているから、先生が、「その空豆はどこに置いてあるか。」聞いたら、あれは煮て炊くのを水につけてから煮るからね、どこに置いてあるかと言ったら、「どこそこの井戸のところに置いてある。」と継母が言うので、それでまた隣近所に聞いてね、「その井戸はどこにあるか見せてちょうだい。」って、その家の井戸を先生が見たけどなにもなかったって。それで、「井戸には空豆はないが、どこの井戸につけてあるか。」って、また別な二つの井戸捜しても、もう空豆はつけてないんです。「変だな、豆はどこにもつけてないから不思議。」だから、そのときから、その子どものためにぜんぶ家を捜したら、その大きなハンドゥーガミの上に蓋被せて石置いてあるから、「これは何が入っているのか。」とその石を取ってどけてね、蓋開けたらそこに子どもが口を縛って入れてあった。その継子は、それはもう先生たちが助けて連れて行ったんです。そのころはね、人力車といって人乗せてお金もうかる人がたくさんいましたよ。首里の町端の道に座って、人力車持って、那覇に行く人はそれから乗って行った。この継母を見せしめのために、その継親の顔をみんなに見せるためによ、この人力車に乗せてですね、そのときは、警察も一緒になって、それに乗せて回して、「いくら継子でもね、こんなにお湯を沸かして殺すという人は、こんな継母は、首里中ぜんぶまわして見せる。」と言って、その車に継母を乗せてね、首里町ぜんぶ回していた。 |
| 全体の記録時間数 | 6:07 |
| 物語の時間数 | 5:28 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |