昔、孝行な息子がいて、また親は甘い物好きだったそうだね。そのときの甘い物と言えば砂糖と砂糖きびしかないからね、それで、家の前にきび畑があったらしいね。息子は、その砂糖きびの砂糖を親に食べさせることを楽しみにしていたら、親はもうその自分の畑に行って、こっそり息子の目を盗んで、いわゆるつまみ食いという恰好で、砂糖きびを切ってかじりよったそうだね。この息子は、自分の畑のきびを倒しておったら、きびを盗んでいる者がいるから、それをね、てっきりこの息子は、盗人だと思ったでしょうな。棒を持って行ってね。「やい、誰だ。これは私の親に上げる物、これを折ったのは何者か。」と言ってね、まあ、棒で散々殴ったらしい。そしたら、急所やられたんでしょなあ。親は、そのままそこで、何とも言わんで目を閉じてしまったんですわ。それで、息子が後で見たら、もう自分のお父さんでしょう。「いやあ、もう大変なことをした。」ともう後悔に先に立たずと言ってね、後悔しても追いつかない。だから、「これはね、親に孝行するためにね、殴ってしまったんだから、孝行か不孝か分からない。」と言って、果たしてもう殴ったのが不孝かね、孝行かさっぱり分からん。だから「孝不孝」と言って名を付けた。
| レコード番号 | 47O383199 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C164 |
| 決定題名 | 孝不孝(シマグチ混じり) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 玉城安亀 |
| 話者名かな | たましろあんき |
| 生年月日 | 18981005 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県中頭郡北中城村字喜舎場 |
| 記録日 | 19810705 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 中頭郡北中城村 T03 B07 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話、 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P472 |
| キーワード | 孝行な息子,甘い物好き,砂糖きび,きび畑,つまみ食い,盗人,棒,殴った,急所,後悔,孝行,不孝,孝不孝 |
| 梗概(こうがい) | 昔、孝行な息子がいて、また親は甘い物好きだったそうだね。そのときの甘い物と言えば砂糖と砂糖きびしかないからね、それで、家の前にきび畑があったらしいね。息子は、その砂糖きびの砂糖を親に食べさせることを楽しみにしていたら、親はもうその自分の畑に行って、こっそり息子の目を盗んで、いわゆるつまみ食いという恰好で、砂糖きびを切ってかじりよったそうだね。この息子は、自分の畑のきびを倒しておったら、きびを盗んでいる者がいるから、それをね、てっきりこの息子は、盗人だと思ったでしょうな。棒を持って行ってね。「やい、誰だ。これは私の親に上げる物、これを折ったのは何者か。」と言ってね、まあ、棒で散々殴ったらしい。そしたら、急所やられたんでしょなあ。親は、そのままそこで、何とも言わんで目を閉じてしまったんですわ。それで、息子が後で見たら、もう自分のお父さんでしょう。「いやあ、もう大変なことをした。」ともう後悔に先に立たずと言ってね、後悔しても追いつかない。だから、「これはね、親に孝行するためにね、殴ってしまったんだから、孝行か不孝か分からない。」と言って、果たしてもう殴ったのが不孝かね、孝行かさっぱり分からん。だから「孝不孝」と言って名を付けた。 |
| 全体の記録時間数 | 3:14 |
| 物語の時間数 | 2:28 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |