仲順大主はね、男の子三人生んでいたので、あるとき自分の嫡子に、「私はもう物を噛むことが出来ないから、お前の子を殺して、お前の妻の乳を私に飲ませてくれ。」そう言ったので、「仲順大主は狂っている。これは愛しいわが子じゃないですか。これを殺すことはできない。仲順大主は、多く年もとっているのだから、死ぬなら死になさい。私は子供のほうが惜しい。」と言って、受けつけなかったのさ。次男に聞いたら、次男もおんなし返事した。それで、三男に言ったら、三男は、「そうだね、子は親が生めばまた出来るが、親は一回しか拝めないのだから、じゃあ、そうしよう。」と言うわけで、子供殺しにと言って行こうとすると、仲順大主が、「村の東の森に風水を占ってもらったから、子どもはそこに葬りなさいよ。」と言うわけ。そして、仲順大主は、「この三本松を植えてあるその下に葬りなさいよ。」とそう言ったので、三男が子ども抱いてそこの三本松の下に行って、そこを掘ったそうですよ。そしたら、甕が出たから、掘り出して見たら、その甕の中に、黄金が入っていたって。そのときに、「待てよ。」と家の方から、仲順大主の声がして、「実は、もうあなたたちの心を試すためなんだから待ちなさい。子供は殺すな。」と言って、それから、三男は、「黄金の花も拝見できたし、子供も救われた。」と喜んだということ。
| レコード番号 | 47O383119 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C160 |
| 決定題名 | 子供の肝 仲順流れ(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 玉城トミ |
| 話者名かな | たましろとみ |
| 生年月日 | 19021020 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県中頭郡北中城字仲順 |
| 記録日 | 19810705 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 中頭郡北中城村 T02 A03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 北中城の民話 P71 |
| キーワード | 仲順大主,嫡子,乳,次男,三男,子供殺し,風水,三本松,甕,黄金 |
| 梗概(こうがい) | 仲順大主はね、男の子三人生んでいたので、あるとき自分の嫡子に、「私はもう物を噛むことが出来ないから、お前の子を殺して、お前の妻の乳を私に飲ませてくれ。」そう言ったので、「仲順大主は狂っている。これは愛しいわが子じゃないですか。これを殺すことはできない。仲順大主は、多く年もとっているのだから、死ぬなら死になさい。私は子供のほうが惜しい。」と言って、受けつけなかったのさ。次男に聞いたら、次男もおんなし返事した。それで、三男に言ったら、三男は、「そうだね、子は親が生めばまた出来るが、親は一回しか拝めないのだから、じゃあ、そうしよう。」と言うわけで、子供殺しにと言って行こうとすると、仲順大主が、「村の東の森に風水を占ってもらったから、子どもはそこに葬りなさいよ。」と言うわけ。そして、仲順大主は、「この三本松を植えてあるその下に葬りなさいよ。」とそう言ったので、三男が子ども抱いてそこの三本松の下に行って、そこを掘ったそうですよ。そしたら、甕が出たから、掘り出して見たら、その甕の中に、黄金が入っていたって。そのときに、「待てよ。」と家の方から、仲順大主の声がして、「実は、もうあなたたちの心を試すためなんだから待ちなさい。子供は殺すな。」と言って、それから、三男は、「黄金の花も拝見できたし、子供も救われた。」と喜んだということ。 |
| 全体の記録時間数 | 1:52 |
| 物語の時間数 | 1:34 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |