その人はあちこちで幽霊を見るという、そういう話だったらしいがね。
一度は水釜から、そこのおばさん達の家を造っての帰りの事だけど、ちょうど十二時頃私とお父さんの三人で帰って来る時に、ノコギリは私の父親が持っているが、昔の警察署の曲がり角の所まで来ると「そのノコギリを私によこしなさいと」と言ったので「私が持っているのにわざわざ取るか」と言った。「いやどうでもいいからよこしてくれ」そうして渡したら、すぐ前に行きノコギリを振り回して歩いた。 そして私の父は「もう貴方は大変だね、酔っているんだったら酔っていると言えるんだが、人に見られたら気違いだと言われるよ」。それでも何も言わずに振り回していた。そうして下の方まで行ってから「貴方達はあそこに立っている物を見たか」と言ったので「いや、私達には何も見えませんよ」「そうか、見えなかったのか」「見なかった」と。「そうしたらそこに立っておいてくれ。私が行って見て来るから」と言って私の親は戻って行き、道端を手探りしたら二尺五寸くらいある角材が立っていたそうだ。それを掴んでみたら「この人はこれを見てそう言ったんだね」と。 そして角材を持って来てその話をしたら「貴方達はただの目だね、これはそこにあるが、これから一軒先にトゥッチリ着物を着けた年の頃は二十二、三くらいになる女が道を背にして立っていたそうだ。 「これは見間違いだったはず」と言っていたが、貴方達の目はおかしくなっていると言っていた。そのような話もあって、向こう側にはジュリ墓もあったよ。それでジュリマジムンが出て来たのかと私達は話していたよ。
| レコード番号 | 47O375062 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C216 |
| 決定題名 | マジムンを見た話(方言) |
| 話者がつけた題名 | マジムンを見た話 |
| 話者名 | 西平宗仙 |
| 話者名かな | ひしひらそうせん |
| 生年月日 | 19080520 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村比謝 |
| 記録日 | 19770225 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第1班 |
| 元テープ番号 | 読谷村比謝T01A08 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 世間話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集15渡具知・比謝・比謝矼の民話 P220 |
| キーワード | 幽霊,水釜,警察署の曲がり角,ノコギリ,トゥッチリ着物,道を背にして立っていた,ジュリ墓,ジュリマジムン |
| 梗概(こうがい) | その人はあちこちで幽霊を見るという、そういう話だったらしいがね。 一度は水釜から、そこのおばさん達の家を造っての帰りの事だけど、ちょうど十二時頃私とお父さんの三人で帰って来る時に、ノコギリは私の父親が持っているが、昔の警察署の曲がり角の所まで来ると「そのノコギリを私によこしなさいと」と言ったので「私が持っているのにわざわざ取るか」と言った。「いやどうでもいいからよこしてくれ」そうして渡したら、すぐ前に行きノコギリを振り回して歩いた。 そして私の父は「もう貴方は大変だね、酔っているんだったら酔っていると言えるんだが、人に見られたら気違いだと言われるよ」。それでも何も言わずに振り回していた。そうして下の方まで行ってから「貴方達はあそこに立っている物を見たか」と言ったので「いや、私達には何も見えませんよ」「そうか、見えなかったのか」「見なかった」と。「そうしたらそこに立っておいてくれ。私が行って見て来るから」と言って私の親は戻って行き、道端を手探りしたら二尺五寸くらいある角材が立っていたそうだ。それを掴んでみたら「この人はこれを見てそう言ったんだね」と。 そして角材を持って来てその話をしたら「貴方達はただの目だね、これはそこにあるが、これから一軒先にトゥッチリ着物を着けた年の頃は二十二、三くらいになる女が道を背にして立っていたそうだ。 「これは見間違いだったはず」と言っていたが、貴方達の目はおかしくなっていると言っていた。そのような話もあって、向こう側にはジュリ墓もあったよ。それでジュリマジムンが出て来たのかと私達は話していたよ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:23 |
| 物語の時間数 | 2:23 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |