昔は唐と琉球はもう、首里城(が中心)だったらしい。その首里城に侍、偉い方違、役人がみんな集まっていた。唐の国から請求があったわけさあ。今度は、灰縄を持って来いという御用があった。もうどうすれば良いものかと、ああでもないこうでもないと役人達は頭を悩ませていた。モーイ親方はそこの長男だったんでしょうね。その人達の話を聞いてやって来た。今度はモーイが、「どうしてお父さん達はそんなに集まってばかりで、そのような協議をしていらっしゃるのですか。」と言った。「これはもう私達に解けるようなものではない。どこそこの城を寄せて来い。また灰で縄を綯って来なさい。雄鶏の卵を持って来なさいという御用だが。このように雄鶏が卵を産むということもない。灰で縄を綯えるはずでもない。また、この城でも、向こうまで持って行くこともできない。これはいったいどうすれば良いのだろうかと、私達は大変頭を悩ませているのだよ。」という話を、モーイに聞かせた。するとモーイは、「はい、このことでしたら私を行かせて下さい。私が行って解いて来ます。」と言った。「お前みたいな奴は。」「たやすいことですよ。私がすぐ一度に解いて来ますよ。」と言ったようだ。すると、「お前みたいな奴にできるのか。お前はいつもはだらだらして、親が言うのも聞かないのに、何もできないくせに。」と言われたのだが、結局はモーイが親の代わりに行くことになった。そこで、「おい、このように注文した物は持って来たか、どうしてお前が来たのか。」と言われた。「はい、お父さんが産気づいたので、代わりに私が来ました。」と言ったら、「男がも産気づくということがあるのか。」と言われた。「何ですか、男が産気づくということはないのに、貴方達が雄鶏の卵を注文したのは、いったいどういうことなのですか。」と、それは解決したって。それからまた、灰で縄を綯って来なさいというのは、「灰で縄を綯うことができますか。」と、縄を綯ったままこのように焼いて持って来て、「これですよ。」と言って、解いたって。そうして、この城を持って来なさいという御用も、「城を引っ張って持って行く船がないとできませんと。そこから城を乗せる船を琉球に持って来て下さい。城は今すぐに壊して持って来ますよ。」と答えた。それで全ての問題を解いたという話だよ。
| レコード番号 | 47O374376 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C190 |
| 決定題名 | モーイ親方 難題(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 名嘉真フミ |
| 話者名かな | なかまふみ |
| 生年月日 | 19121110 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県沖縄市美里村 |
| 記録日 | 19761219 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村長田T01A03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 笑話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 親元の祖母、姑から昔話を聞いた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集13 大木・長田・牧原の民話P290 |
| キーワード | 唐,琉球,首里城,侍,唐の国から請求,灰縄,御用,モーイ親方,長男,城を寄せて来い,灰縄,雄鶏の卵,産気づく,城を引っ張って持って行く船がない |
| 梗概(こうがい) | 昔は唐と琉球はもう、首里城(が中心)だったらしい。その首里城に侍、偉い方違、役人がみんな集まっていた。唐の国から請求があったわけさあ。今度は、灰縄を持って来いという御用があった。もうどうすれば良いものかと、ああでもないこうでもないと役人達は頭を悩ませていた。モーイ親方はそこの長男だったんでしょうね。その人達の話を聞いてやって来た。今度はモーイが、「どうしてお父さん達はそんなに集まってばかりで、そのような協議をしていらっしゃるのですか。」と言った。「これはもう私達に解けるようなものではない。どこそこの城を寄せて来い。また灰で縄を綯って来なさい。雄鶏の卵を持って来なさいという御用だが。このように雄鶏が卵を産むということもない。灰で縄を綯えるはずでもない。また、この城でも、向こうまで持って行くこともできない。これはいったいどうすれば良いのだろうかと、私達は大変頭を悩ませているのだよ。」という話を、モーイに聞かせた。するとモーイは、「はい、このことでしたら私を行かせて下さい。私が行って解いて来ます。」と言った。「お前みたいな奴は。」「たやすいことですよ。私がすぐ一度に解いて来ますよ。」と言ったようだ。すると、「お前みたいな奴にできるのか。お前はいつもはだらだらして、親が言うのも聞かないのに、何もできないくせに。」と言われたのだが、結局はモーイが親の代わりに行くことになった。そこで、「おい、このように注文した物は持って来たか、どうしてお前が来たのか。」と言われた。「はい、お父さんが産気づいたので、代わりに私が来ました。」と言ったら、「男がも産気づくということがあるのか。」と言われた。「何ですか、男が産気づくということはないのに、貴方達が雄鶏の卵を注文したのは、いったいどういうことなのですか。」と、それは解決したって。それからまた、灰で縄を綯って来なさいというのは、「灰で縄を綯うことができますか。」と、縄を綯ったままこのように焼いて持って来て、「これですよ。」と言って、解いたって。そうして、この城を持って来なさいという御用も、「城を引っ張って持って行く船がないとできませんと。そこから城を乗せる船を琉球に持って来て下さい。城は今すぐに壊して持って来ますよ。」と答えた。それで全ての問題を解いたという話だよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:12 |
| 物語の時間数 | 3:12 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |