昔、あるところの道端で、お爺さんが綱を綯っていたそうだ。そこから若者が通り、「お爺さんは何をなさっていますか。」と聞くと、「これはね、誰と誰を夫婦にしようかと、赤いそれを結んでいるんだよ。」とお爺さんは言われた。「へえ、珍しいですね。それで、私は誰と結ばれるのですか。」と聞くと、「お前は、今は早い。お前の妻になるのは、今は子供だ。」と言われたようだ。「私はもうすでに相手をみつけて、相手の女性はいるのに、そうおっしゃるのですか。」と不思議に思っていた。「お前は、あの女は本当の女と思うか。」と、お爺さんが言うと、「どうして、美しいのに本当の女だよ。」「そうか、お前が本当の女と思うのであれば、家へ行って、その女が来たらキセルに煙草を入れて、煙草の煙をその人の顔に吹っかけてごらん。」と言われた。家へ帰って行き、そうしているうちに女が来たので、「それでは確めてみよう。」と、その老人が言われたとおり、吹っかけたようだ。すると、それは美しいんだが、すぐアカマターになって、ソロソロと床の下に逃げたようだ。それから、そのお爺さんがいらしたところへ行って、「お爺さんが言われたとおり、あの女はアカマターだったんだね。それで、私の妻になるのはどこにいるのですか。」と聞いたようだ。そしたらお爺さんは、もう道端の松の木のところで十二、三歳になる子供が松の葉を掃いていたそうだが、その子に指をさしたようだ。もう見てみると、赤毛の汚ならしい子供だったようだ。「汚ならしい子供だから、それを私の妻にすると大変なことだ。」と、もうそこへ行ってね、女の子の顔に傷をつけたそうだ。それから、二、三年後で、この子は大層美しい娘になった。その子と結婚して、顔を見ると傷があるから、「どうして、あなたのここの傷はどうしたか。」と聞くと、「私が松の葉を掃いているときに見知らぬ男が来て、わけも分からず傷をつけられた。」と言ったので、その男は感づいた。なるほど、夫婦というのは不思議なものだと、珍しくしていたということである。
| レコード番号 | 47O374164 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C181 |
| 決定題名 | 夫婦の赤い糸(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 饒波ヒロ |
| 話者名かな | のはひろ |
| 生年月日 | 19140925 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 読谷村都屋 |
| 記録日 | 19920806 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 元テープ番号 | 読谷村都屋T04A16 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集12 親志の民話 P235 |
| キーワード | 道端,お爺さん,綱を綯っていた,若者,夫婦,赤い,結んでいる,妻,子供だ,キセルに煙草,煙草の煙,アカマター,松の葉を掃いていた,汚ならしい子供,女の子の顔に傷,大層美しい娘,結婚,顔を見ると傷がある |
| 梗概(こうがい) | 昔、あるところの道端で、お爺さんが綱を綯っていたそうだ。そこから若者が通り、「お爺さんは何をなさっていますか。」と聞くと、「これはね、誰と誰を夫婦にしようかと、赤いそれを結んでいるんだよ。」とお爺さんは言われた。「へえ、珍しいですね。それで、私は誰と結ばれるのですか。」と聞くと、「お前は、今は早い。お前の妻になるのは、今は子供だ。」と言われたようだ。「私はもうすでに相手をみつけて、相手の女性はいるのに、そうおっしゃるのですか。」と不思議に思っていた。「お前は、あの女は本当の女と思うか。」と、お爺さんが言うと、「どうして、美しいのに本当の女だよ。」「そうか、お前が本当の女と思うのであれば、家へ行って、その女が来たらキセルに煙草を入れて、煙草の煙をその人の顔に吹っかけてごらん。」と言われた。家へ帰って行き、そうしているうちに女が来たので、「それでは確めてみよう。」と、その老人が言われたとおり、吹っかけたようだ。すると、それは美しいんだが、すぐアカマターになって、ソロソロと床の下に逃げたようだ。それから、そのお爺さんがいらしたところへ行って、「お爺さんが言われたとおり、あの女はアカマターだったんだね。それで、私の妻になるのはどこにいるのですか。」と聞いたようだ。そしたらお爺さんは、もう道端の松の木のところで十二、三歳になる子供が松の葉を掃いていたそうだが、その子に指をさしたようだ。もう見てみると、赤毛の汚ならしい子供だったようだ。「汚ならしい子供だから、それを私の妻にすると大変なことだ。」と、もうそこへ行ってね、女の子の顔に傷をつけたそうだ。それから、二、三年後で、この子は大層美しい娘になった。その子と結婚して、顔を見ると傷があるから、「どうして、あなたのここの傷はどうしたか。」と聞くと、「私が松の葉を掃いているときに見知らぬ男が来て、わけも分からず傷をつけられた。」と言ったので、その男は感づいた。なるほど、夫婦というのは不思議なものだと、珍しくしていたということである。 |
| 全体の記録時間数 | 5:36 |
| 物語の時間数 | 5:36 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |