吉屋チルーの両親は、炭焼人だったそうだね。その炭焼きをしている所に、「私が吉屋チルーを口説き落としてやろう。」と乞食が行ったそうだ。「山原(やんばる)ぬなれや、アダン葉(ば)ぬムスル〔山原は アダン葉筵〕敷(し)かわ入(い)りみそり 首里(すい)ぬアヤメ〔筵を敷きますので どうぞ首里のお姉さん〕。」と言ったので、「それでは、貴方は何時か那覇の私達のところへいらして下さい。」と言ったので、と言われたので、「ええ、行きます。」と答えた。時間も十時頃と決めてあったそうだ。訪ねて行ったらね、「門に立っている私は、以前に約束した私ですが、吉屋チルーにお会いしたい。」と合図したら、「高下駄(たかあしじゃ)くろーてぃ〔高下駄をはいて〕落(う)てぃてぃすくないる 白髪(しらが)ウスメー〔落ちて怪我する 白髪のお爺さん〕。」と言われたそうだ。その時に、吉屋チルーが問いかけた訳ですね。「いかな年寄(とぅすい)やてぃん〔どんなに年をとっていても〕下駄(あしじぁ)くでぃ登(ぬぶ)たんとぅくるが〔下駄をはいて登ったところで〕なままでぃ若(わか)さるある〔いままでは若いですよ〕。」と、返答したわけさー。そうしたら、「ああ、そうか。」それで、「敷(し)かわ入(い)りみそーり 首里(しゅい)ぬアヤメー〔筵を敷きますので、どうぞ入って下さい首里の姉さん〕。」と、言ったので内に入って会ったわけさ。波之上の手前だったと思うが、泊港の側の森あたりではなかったかな。そこが乞食のたまり場で、彼は、乞食だったそうだよ。そこに彼は戻って行って、自分の乞食仲間に、「どうだ、私は吉屋チルーを口説き落としたよ。」と自慢したという話。
| レコード番号 | 47O374084 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C178 |
| 決定題名 | 吉屋チルー(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 阿波根良忠 |
| 話者名かな | あはごんりょうちゅう |
| 生年月日 | 19100515 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 読谷村都屋 |
| 記録日 | 19770223 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村都屋T01B09 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集12 都屋の民話 P303 |
| キーワード | 吉屋チルーの両親,炭焼人,吉屋チルー,口説き落としす,乞食,山原,アダン葉,ムスル,首里,那覇,高下駄,白髪ウスメー,泊港の側の森,乞食のたまり場 |
| 梗概(こうがい) | 吉屋チルーの両親は、炭焼人だったそうだね。その炭焼きをしている所に、「私が吉屋チルーを口説き落としてやろう。」と乞食が行ったそうだ。「山原(やんばる)ぬなれや、アダン葉(ば)ぬムスル〔山原は アダン葉筵〕敷(し)かわ入(い)りみそり 首里(すい)ぬアヤメ〔筵を敷きますので どうぞ首里のお姉さん〕。」と言ったので、「それでは、貴方は何時か那覇の私達のところへいらして下さい。」と言ったので、と言われたので、「ええ、行きます。」と答えた。時間も十時頃と決めてあったそうだ。訪ねて行ったらね、「門に立っている私は、以前に約束した私ですが、吉屋チルーにお会いしたい。」と合図したら、「高下駄(たかあしじゃ)くろーてぃ〔高下駄をはいて〕落(う)てぃてぃすくないる 白髪(しらが)ウスメー〔落ちて怪我する 白髪のお爺さん〕。」と言われたそうだ。その時に、吉屋チルーが問いかけた訳ですね。「いかな年寄(とぅすい)やてぃん〔どんなに年をとっていても〕下駄(あしじぁ)くでぃ登(ぬぶ)たんとぅくるが〔下駄をはいて登ったところで〕なままでぃ若(わか)さるある〔いままでは若いですよ〕。」と、返答したわけさー。そうしたら、「ああ、そうか。」それで、「敷(し)かわ入(い)りみそーり 首里(しゅい)ぬアヤメー〔筵を敷きますので、どうぞ入って下さい首里の姉さん〕。」と、言ったので内に入って会ったわけさ。波之上の手前だったと思うが、泊港の側の森あたりではなかったかな。そこが乞食のたまり場で、彼は、乞食だったそうだよ。そこに彼は戻って行って、自分の乞食仲間に、「どうだ、私は吉屋チルーを口説き落としたよ。」と自慢したという話。 |
| 全体の記録時間数 | 2:12 |
| 物語の時間数 | 2:12 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |