昔、大山町に仲(なーか)ヌ呉屋(ぐやー)という人がいたらしいが、その人に、ご飯がまずいときには、馬の綱を礎(いしぢ)と柱の間にはさんでおいて、そしてご飯がおいしいときには、はずしてからちゃんと柱に縛(くび)っておいたらしいですよ。そしたら、そのお爺さんはご飯がまずいから、呉屋は、「馬の綱を礎にはさんであるよ。」言うてからに、ソーメン汁(じる)でお汁(つゆ)わかしてくれたらね、また夜(ゆー)が明きるまでには、ちゃんと元のように柱に縛(しば)っておいたらしい。そうしてからに、昔は兼久(がにく)の方に畑が沢山あったらしいが、あそこに四、五人で芋堀りに行って、芋堀って来るときには、みんな空っぽで来て、あれが大きなバーキに六つ担いで来てね、また家帰ってきてから、ご飯食べるとき、ご飯といっても芋を煮たンムニーですよ。それを食べさして、女中(じょーひちゃー)の方で、カンカンのせて計ってから五斤はかっておいてくれたら、「まだ足らんから、もっと持ってこい。」と言うたら、もっと持ってくるときは、大きなメシビラ持ってきて、パンといって、「はい、六斤。」言うてからにしたら、「お前はわしのカンカンして計ってくるのかバカヤロウ。」と言って怒ったらしいですよ。そしてからまた、昔、糸満から武士が、「真志喜の方に仲ヌ呉屋という力持ちがいるんだが、私とちょっと賄き試(だみ)ししてみようかなあ。」と言ってね、サバニを担いでからに、「仲ヌ呉屋、どこにいるか。」と言うたら、その呉屋は田んぼで、昔はね、クルバシいうて田を綺麗にするものがあったんだが、「今、田んぼで田(たー)ひかしている。田んぼでクルバシかけている。」と言うたら、それで、武士が来たもんだから、「賭き試しするなら私牛を家においてこようね。」と、糸満の武士の前で、牛を外にひき出してから、足を縛って牛を背中にひきずって家に帰すことになったら、糸満の武士は、「これは私がかなわない。」って逃げたらしいです。そういう話を若いときに聞いたもんです。
| レコード番号 | 47O373954 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C173 |
| 決定題名 | 仲の呉屋(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 仲の呉屋 |
| 話者名 | 久場次郎 |
| 話者名かな | くばじろう |
| 生年月日 | 19060225 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村親志 |
| 記録日 | 19770222 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村親志T02B07 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 笑話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 大山町,仲ヌ呉屋,ご飯がまずい,馬の綱を礎と柱の間にはさんだ,ご飯がおいしい,柱に縛った,ソーメン汁,芋堀り,大きなバーキ,ンムニー,真志喜の方に仲ヌ呉屋という力持ち,賄き試し,サバニ,クルバシ,糸満の武士 |
| 梗概(こうがい) | 昔、大山町に仲(なーか)ヌ呉屋(ぐやー)という人がいたらしいが、その人に、ご飯がまずいときには、馬の綱を礎(いしぢ)と柱の間にはさんでおいて、そしてご飯がおいしいときには、はずしてからちゃんと柱に縛(くび)っておいたらしいですよ。そしたら、そのお爺さんはご飯がまずいから、呉屋は、「馬の綱を礎にはさんであるよ。」言うてからに、ソーメン汁(じる)でお汁(つゆ)わかしてくれたらね、また夜(ゆー)が明きるまでには、ちゃんと元のように柱に縛(しば)っておいたらしい。そうしてからに、昔は兼久(がにく)の方に畑が沢山あったらしいが、あそこに四、五人で芋堀りに行って、芋堀って来るときには、みんな空っぽで来て、あれが大きなバーキに六つ担いで来てね、また家帰ってきてから、ご飯食べるとき、ご飯といっても芋を煮たンムニーですよ。それを食べさして、女中(じょーひちゃー)の方で、カンカンのせて計ってから五斤はかっておいてくれたら、「まだ足らんから、もっと持ってこい。」と言うたら、もっと持ってくるときは、大きなメシビラ持ってきて、パンといって、「はい、六斤。」言うてからにしたら、「お前はわしのカンカンして計ってくるのかバカヤロウ。」と言って怒ったらしいですよ。そしてからまた、昔、糸満から武士が、「真志喜の方に仲ヌ呉屋という力持ちがいるんだが、私とちょっと賄き試(だみ)ししてみようかなあ。」と言ってね、サバニを担いでからに、「仲ヌ呉屋、どこにいるか。」と言うたら、その呉屋は田んぼで、昔はね、クルバシいうて田を綺麗にするものがあったんだが、「今、田んぼで田(たー)ひかしている。田んぼでクルバシかけている。」と言うたら、それで、武士が来たもんだから、「賭き試しするなら私牛を家においてこようね。」と、糸満の武士の前で、牛を外にひき出してから、足を縛って牛を背中にひきずって家に帰すことになったら、糸満の武士は、「これは私がかなわない。」って逃げたらしいです。そういう話を若いときに聞いたもんです。 |
| 全体の記録時間数 | 2:37 |
| 物語の時間数 | 2:37 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |