火の神に助けられた人(シマグチ)

概要

あの火玉の話だけど、城間仲は昔やったことに、計りの目盛や升の分量を少しごまかしたりして悪いことをしていたそうだ。それで、それを正した人は三代目ぐらいになるはずだ。昔、カニマチャーディールといって、耳が四つ付いている籠にひもを付けて町へ売り物に行ったり、買物に行ったり、肩に担いで歩いていた。私達まで肩に担いで歩いているのを見ている。ところが、城間仲の主が、那覇から日が暮れてから、売り物をして戻ってきたら、安謝港に美しい女の人が座っていたという。安謝港は現在は橋があるけど、昔はなかったのでその人は、潮の満潮、干潮を見て歩いて渡ったという。そこで、「姉さんはどこにですか。」と話しかけたら、「私は浦添城間にです。」と答えた。すると、「じゃあ、私も今から行くので、一緒に行きましょう。」と言ったので、「はい。」と返事をしたのだが、「私はもう水が恐くてここに座っているんですよ。」と言ったから、「じゃ、それでは私の荷物をあそこに降ろして、あなたをおぶって渡そうね。」と、おぶって渡したそうだよ。そして、その人がおぶって渡して、渡って行きながら、「あなたは城間のどこにか、姉さん。」「私は城間の仲への用事です。」と言った。「城間の仲の主は私ですよ。」と答えたら「そうですか。」と。「何で、何の用事か。」と聞くと、「私は天からの使いだけど、あなたがた昔の大祖父は、升の分量、計りの目盛をごまかしたりしたといって、今、あそこの家を焼きはらってこいということです。」と。「それじゃあ、どうしたらいいかな。」と。そこで、この城間の前に綺麗な松、野原があったよ。「私はそこに休んでいるので、あなたは家に早く帰って、門の入口の所に小屋を造って、そこで薬罐を下げて、お茶を沸かして飲みながら縄を綯って、そうして、その火がまわってきたら、小屋につくように、早く使用人を集めて小屋を造って下さい。」と言った。門の入口に小屋を葺いてね。一時間ばかりで小屋を建て、そこで薬罐を下げて、お茶を沸かして飲み、縄を綯っていた。そして、火がまわって、その小屋についてしまった。するともう、「火事だよー。」と、皆、「ホーハイ、ホーハイ。」と集まって来た。火玉は来て、そこから上っていき、「焼いてきました。」と報告しますということだったらしい。そして、火玉ゲーシというのは、城間仲から出たそうだ。それで、他の村の家が焼けたときは、村の端に半間の小屋を造って火玉ゲーシをやったよ。それから出たそうだ。

再生時間:3:01

民話詳細DATA

レコード番号 47O373857
CD番号 47O37C169
決定題名 火の神に助けられた人(シマグチ)
話者がつけた題名 火玉の話
話者名 城間正二
話者名かな しろましょうじ
生年月日 18980715
性別
出身地 沖縄県読谷村上地
記録日 19770227
記録者の所属組織 読谷村民話調査団
元テープ番号 読谷村上地T01A18
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集12上地の民話 P15
キーワード 火玉,城間仲,計りの目盛や升の分量,少しごまかした,悪いこと,カニマチャーディール,耳が四つ付いている籠,町へ売り物,城間仲の主,那覇,安謝港,美しい女,浦添城間,水が恐くい,おぶって渡した,天からの使い,大祖父,家を焼きはらってこい,門の入口の所に小屋,薬罐,お茶を,縄,火事だ,ホーハイ,村の端に半間の小屋を,火玉ゲーシ
梗概(こうがい) あの火玉の話だけど、城間仲は昔やったことに、計りの目盛や升の分量を少しごまかしたりして悪いことをしていたそうだ。それで、それを正した人は三代目ぐらいになるはずだ。昔、カニマチャーディールといって、耳が四つ付いている籠にひもを付けて町へ売り物に行ったり、買物に行ったり、肩に担いで歩いていた。私達まで肩に担いで歩いているのを見ている。ところが、城間仲の主が、那覇から日が暮れてから、売り物をして戻ってきたら、安謝港に美しい女の人が座っていたという。安謝港は現在は橋があるけど、昔はなかったのでその人は、潮の満潮、干潮を見て歩いて渡ったという。そこで、「姉さんはどこにですか。」と話しかけたら、「私は浦添城間にです。」と答えた。すると、「じゃあ、私も今から行くので、一緒に行きましょう。」と言ったので、「はい。」と返事をしたのだが、「私はもう水が恐くてここに座っているんですよ。」と言ったから、「じゃ、それでは私の荷物をあそこに降ろして、あなたをおぶって渡そうね。」と、おぶって渡したそうだよ。そして、その人がおぶって渡して、渡って行きながら、「あなたは城間のどこにか、姉さん。」「私は城間の仲への用事です。」と言った。「城間の仲の主は私ですよ。」と答えたら「そうですか。」と。「何で、何の用事か。」と聞くと、「私は天からの使いだけど、あなたがた昔の大祖父は、升の分量、計りの目盛をごまかしたりしたといって、今、あそこの家を焼きはらってこいということです。」と。「それじゃあ、どうしたらいいかな。」と。そこで、この城間の前に綺麗な松、野原があったよ。「私はそこに休んでいるので、あなたは家に早く帰って、門の入口の所に小屋を造って、そこで薬罐を下げて、お茶を沸かして飲みながら縄を綯って、そうして、その火がまわってきたら、小屋につくように、早く使用人を集めて小屋を造って下さい。」と言った。門の入口に小屋を葺いてね。一時間ばかりで小屋を建て、そこで薬罐を下げて、お茶を沸かして飲み、縄を綯っていた。そして、火がまわって、その小屋についてしまった。するともう、「火事だよー。」と、皆、「ホーハイ、ホーハイ。」と集まって来た。火玉は来て、そこから上っていき、「焼いてきました。」と報告しますということだったらしい。そして、火玉ゲーシというのは、城間仲から出たそうだ。それで、他の村の家が焼けたときは、村の端に半間の小屋を造って火玉ゲーシをやったよ。それから出たそうだ。
全体の記録時間数 3:01
物語の時間数 3:01
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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