楚辺部落のクラガーの西側に、私達の家はあったんだがね。そこからずっと渡具知付近に、ウルワシという屋取部落があり、(キジムナーは)そこから光を放ちながらやって来た。私達も実際に見たよ。そして、「アカンチャメーメーグヮークェーヨーカマーグヮー。」りねー、喜んでそこに集まって来た。しかしキジムナーは、蛸の手と熱いカマンタが大嫌いだった。「熱カマンタうちかんしだー。」と言うと、もう大変怖がっていた。またキジムナーと友達になると、魚が沢山食べられるという、話だったよ。魚を取るのが大変上手だったそうだよ。 また、キジムナーが来ると、台風のように風が吹いた。もう十歳以下の子供達男女が揃って、「アカンチャメーメーグヮー。」と歌い出すと、風もブーブー吹きながらやって来たものだった。そして、キジムナーが集まって来ると、今度は「タクぬ手むっちゃからー。」と言うと、すぐさま逃げて行ったそうだよ。また「熱カマンタうしかんしだー。」と言った時も、すぐさま逃げて行ったって、「アカンチャメーメーグヮークェーヨーカマーグヮー。」と言うと、喜んで寄って来るんだけどね。カマーぐゎーと呼ばれると、大変喜んだそうだ。キジムナーは木の精だという人もいるんだがね。迷信なのか本当のことなのか、大変珍しいことさあね。また今でもいるかというと、最近では見たことがない。私達は戦後は、船から夜釣りに出かけた。そして沖まで出ると、こちら辺に(キジムナーは)いるのかなと思ったんだが、見ることは出来なかった。そのようにして戦前はキジムナーは多かったよ。またキジムナーの大好きな魚の目で、それだけを食べていたそうだよ。魚の目だけを食べて、身体は残してあった。キジムナーと友達になると、寝ている時に呼びに来て、おんぶして海まで連れて行った。そうしてキジムナーにおんぶされている時に、屁でもこいたら、すぐそのまま放り出してしまうんだってよ。私はおんぶされたことはないんだが、起こしには来ていたよ。「はい、はい。」と、名前を呼ぶらしいよ。私達はそういうふうに、(おんぶされたことは)ないが、呼んではみた。「アカンチャメーメーグヮーカマーグヮー。」と、子供の頃にね、確か六歳か七歳の時。
| レコード番号 | 47O373805 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C167 |
| 決定題名 | キジムナー(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | キジムナー |
| 話者名 | 比嘉清次郎 |
| 話者名かな | ひがせいじろう |
| 生年月日 | 19100320 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村楚辺 |
| 記録日 | 19881220 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村楚辺T18A03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集11楚辺の民話 P32 |
| キーワード | 楚辺部落のクラガーの西側,渡具知付近,ウルワシ,光,アカンチャメーメーグヮークェーヨーカマーグヮー,キジムナー,蛸の手,熱いカマンタ,大嫌い,熱カマンタうちかんしだー,友達,魚,風,タクぬ手むっちゃからー,熱カマンタうしかんしだー,大好きな魚の目,寝ている時に呼びに来る,おんぶ,海,屁 |
| 梗概(こうがい) | 楚辺部落のクラガーの西側に、私達の家はあったんだがね。そこからずっと渡具知付近に、ウルワシという屋取部落があり、(キジムナーは)そこから光を放ちながらやって来た。私達も実際に見たよ。そして、「アカンチャメーメーグヮークェーヨーカマーグヮー。」りねー、喜んでそこに集まって来た。しかしキジムナーは、蛸の手と熱いカマンタが大嫌いだった。「熱カマンタうちかんしだー。」と言うと、もう大変怖がっていた。またキジムナーと友達になると、魚が沢山食べられるという、話だったよ。魚を取るのが大変上手だったそうだよ。 また、キジムナーが来ると、台風のように風が吹いた。もう十歳以下の子供達男女が揃って、「アカンチャメーメーグヮー。」と歌い出すと、風もブーブー吹きながらやって来たものだった。そして、キジムナーが集まって来ると、今度は「タクぬ手むっちゃからー。」と言うと、すぐさま逃げて行ったそうだよ。また「熱カマンタうしかんしだー。」と言った時も、すぐさま逃げて行ったって、「アカンチャメーメーグヮークェーヨーカマーグヮー。」と言うと、喜んで寄って来るんだけどね。カマーぐゎーと呼ばれると、大変喜んだそうだ。キジムナーは木の精だという人もいるんだがね。迷信なのか本当のことなのか、大変珍しいことさあね。また今でもいるかというと、最近では見たことがない。私達は戦後は、船から夜釣りに出かけた。そして沖まで出ると、こちら辺に(キジムナーは)いるのかなと思ったんだが、見ることは出来なかった。そのようにして戦前はキジムナーは多かったよ。またキジムナーの大好きな魚の目で、それだけを食べていたそうだよ。魚の目だけを食べて、身体は残してあった。キジムナーと友達になると、寝ている時に呼びに来て、おんぶして海まで連れて行った。そうしてキジムナーにおんぶされている時に、屁でもこいたら、すぐそのまま放り出してしまうんだってよ。私はおんぶされたことはないんだが、起こしには来ていたよ。「はい、はい。」と、名前を呼ぶらしいよ。私達はそういうふうに、(おんぶされたことは)ないが、呼んではみた。「アカンチャメーメーグヮーカマーグヮー。」と、子供の頃にね、確か六歳か七歳の時。 |
| 全体の記録時間数 | 4:46 |
| 物語の時間数 | 4:46 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |