アカマターが化けるという話はね。昔、とても美しい娘さんがいて、いつも、お母さんと一緒に芭蕉の糸を紡いでいたそうだ。昔、芭蕉といえばね、沖縄産の芭蕉を煮て使うでしょう。その芭蕉を煮て竹を二つに割ってこのようにそろえて、芭蕉はしぼっていたよ。私達の頃まで親と一緒にしぼって、これは中芭蕉、上芭蕉というふうに、皮は皮と二つに分かしていた。芭蕉を入れるウーバーラも作ってあったからね。お母さんも一緒に話をしながらね。「昔の話だけどね、あんたにも話して聞かそうね。」と言った。「何ですか。」と言ったらね、母親が芭蕉を紡ぎながらの話であったんだがね。この娘は大変利口者で、七つ八つの頃から親と一緒に芭蕉を紡いだりしていたようだ。そのようにしていたんだが、十七、八になった頃に、アカマターの男に迷わされてしまった。この男は娘を騙して、このウーバーラにいっぱい入っている芭蕉をくわえて行ってしまった。このアカマターの洞窟にね。引っ張って行ったものだから、何だろうと思ってこのように手繰って行ってみた。芭蕉が(引っ張られて)減っているんだが、どういうことだろうと仙って行くとその人は男ではなくてアカマターであった。洞窟までくるとアカマターになっていた。この女はこの男を偲ぶようになって騙されたようである。そうして「アカマターの子を生んであったという話だからね、女はよく気をつけなさいよ。」と、私達の母親が話して聞かせたよ。「なぜ、どうしてアカマターが男に化けるんですか。このアカマターは化けるんですか。」と、私は珍しかった。「迷うんですか。」と聞いたからね。昔の話だから、「女は夜歩く時でも、よく気をつけないといけないよ。」と聞かされたのでね。「ああ、そうですか。」と話をしてね。私は納得のいくまで話は聞かないと気がすまないので、「そうして、この話はどうなったんですか。」と聞いたらね。そうして、この女は夫を持たないままにお腹が大きくなってアカマターの子をざるのいっぱい生んであったそうだよ。アカマターの話というのは、それからの始まりだよと聞かされた。この話は本当の話かどうかは分からないがね。そういうふうに聞かされている話だよ。
| レコード番号 | 47O373212 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C139 |
| 決定題名 | アカマタ婿入り(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | アカマタが化けた話 |
| 話者名 | 當山ハツ |
| 話者名かな | とうやまはつ |
| 生年月日 | 19060510 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村座喜味 |
| 記録日 | 19880317 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村座喜味T10A07 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 動物昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集10座喜味の民話 P46 |
| キーワード | アカマターが化ける,美しい娘,芭蕉の糸,アカマターの男に迷わされた,アカマターの洞窟,アカマターの子,ざる |
| 梗概(こうがい) | アカマターが化けるという話はね。昔、とても美しい娘さんがいて、いつも、お母さんと一緒に芭蕉の糸を紡いでいたそうだ。昔、芭蕉といえばね、沖縄産の芭蕉を煮て使うでしょう。その芭蕉を煮て竹を二つに割ってこのようにそろえて、芭蕉はしぼっていたよ。私達の頃まで親と一緒にしぼって、これは中芭蕉、上芭蕉というふうに、皮は皮と二つに分かしていた。芭蕉を入れるウーバーラも作ってあったからね。お母さんも一緒に話をしながらね。「昔の話だけどね、あんたにも話して聞かそうね。」と言った。「何ですか。」と言ったらね、母親が芭蕉を紡ぎながらの話であったんだがね。この娘は大変利口者で、七つ八つの頃から親と一緒に芭蕉を紡いだりしていたようだ。そのようにしていたんだが、十七、八になった頃に、アカマターの男に迷わされてしまった。この男は娘を騙して、このウーバーラにいっぱい入っている芭蕉をくわえて行ってしまった。このアカマターの洞窟にね。引っ張って行ったものだから、何だろうと思ってこのように手繰って行ってみた。芭蕉が(引っ張られて)減っているんだが、どういうことだろうと仙って行くとその人は男ではなくてアカマターであった。洞窟までくるとアカマターになっていた。この女はこの男を偲ぶようになって騙されたようである。そうして「アカマターの子を生んであったという話だからね、女はよく気をつけなさいよ。」と、私達の母親が話して聞かせたよ。「なぜ、どうしてアカマターが男に化けるんですか。このアカマターは化けるんですか。」と、私は珍しかった。「迷うんですか。」と聞いたからね。昔の話だから、「女は夜歩く時でも、よく気をつけないといけないよ。」と聞かされたのでね。「ああ、そうですか。」と話をしてね。私は納得のいくまで話は聞かないと気がすまないので、「そうして、この話はどうなったんですか。」と聞いたらね。そうして、この女は夫を持たないままにお腹が大きくなってアカマターの子をざるのいっぱい生んであったそうだよ。アカマターの話というのは、それからの始まりだよと聞かされた。この話は本当の話かどうかは分からないがね。そういうふうに聞かされている話だよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:39 |
| 物語の時間数 | 3:39 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |